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「歴史でご飯は食べられない」安政3年創業、江戸末期から続く老舗企業の6代目社長が語る、成長の秘訣とは。

「歴史でご飯は食べられない」安政3年創業、江戸末期から続く老舗企業の6代目社長が語る、成長の秘訣とは。

インタビュイー:尾賀健太朗さん

株式会社尾賀亀の6代目に就任し1年。 本人は無自覚かもしれないがインタビュー中に「社員が大事」と再三繰り返すほど、並外れて社員思いな社長。 「イケメンですね」と言われると「午後の仕事も頑張れちゃう」と笑うお茶目な一面も。

インタビュアー:加納宗明

インビジョンのぶっこみ隊長兼ADD1の経営者。 会社を経営する傍ら、インビジョンにて採用とは?を勉強中。 建設業界の採用を変えていくために、日々奔走中!

インタビュアー:齋藤彩

インビジョンのライター。 お客様の想いを言葉にして届ける仕事にやりがいを感じまくっている。 インタビューでお客様の話を直接聞く時間が大好き。

働くエンタメ企業、インビジョンが企画する「47都道府県インタビュー」。

全国の「気になる企業」を取材させていただくこの企画の記念すべき1社目のオンライン会合が実現しました!


お話を聞かせてくださったのは滋賀県にある老舗企業、株式会社尾賀亀(おがかめ)の6代目社長、尾賀健太朗さん。

今日は「横顔が彫刻のように美しい(by加納)」尾賀社長に、社長業のリアルを伺いました!


誠実さこそが、お客様を熱いファンにする秘訣


加納:「お客様に熱狂的ファンになっていただけるようなホスピタリティ伝説を創造する」という経営理念にしびれたんですが、その心を伺いたいです。


尾賀社長:実はこれ、会長が作った理念なんですよ。ゴテゴテなんですけど、会長が阪神ファンでしてね(笑)

お客様にとって我々はどういう存在でありたいんや?って考えた時に、弱かった時代にも見放さずに守ってくれるファンがいる阪神みたいな存在でありたいっていうので。


加納:なるほど(笑)

「お客様を熱狂的なファンにする」ってかなり難しいことだと思うんですが、社員に意識させていることってあるんですか?


尾賀社長:「お客様のためになること」を徹底的にやっていこうとは言ってますね。

「目先の売り上げがほしいから商品押し込んじゃいました」「ようわからん商材やけど、売り上げ作れそうやから売りました」みたいなのはやめようって。

お客様には「お前らあんまし商売上手やないなぁ」とか言われちゃうんですけど…

それでもお客様にとってはとことん誠実な会社でありたいですよね。


齋藤:お客様に好かれると同時に社員にとっても働きやすい考え方ですよね。


尾賀社長:そうですね。ただそんないい文化の反面、もっと強さが必要やな、という課題はありますね。

お客様に寄り添うことと、お客様からしっかり利益をいただくっていうことを混同して考えてしまう社員がいるんですけど、それは全く別のことなので。

お客様に価値を感じていただけるものであれば適正な利益をいただくべきだと思うので、そこは間違えちゃいけないなと。


加納:自分も前職商社だったので、そこの葛藤はすごくわかりますね。


自分の決定が会社を動かすー裁量の大きさが社長業の楽しさ


加納:尾賀社長が考える社長業の醍醐味って?


尾賀社長:こういう環境に生まれて、この立場になって、この年齢でこの規模の会社を任せてもらえている、そのすべてがやりがいに感じますよね。

当たり前だけど、社長が一番裁量がおっきいじゃないですか。

社員にもよく言ってるんですけど、自分で決めて、自分で行動に移したことが成果に繋がったら、これほどおもしろいことってないよねって。


今は、自分がやろうと決めたことに賛同してくれた社員がいて、その社員が成果を出しているのを見ると、社長をやってて一番嬉しい瞬間やなと思いますね。



加納:逆に大変だったことは?


尾賀社長:社長になってまだ1年で、この1年大変だったことは、やっぱりコロナですよね。

従業員の命を最優先事項にして考えていたので、なんだか社長っぽいことしてるなと思ってましたね。


齋藤:具体的に、コロナになってから社長の裁量だからこそ出来た大きな決定ってありましたか?


尾賀社長:従業員の命を最優先事項に考えたら、既往症を持っている方や家族に妊婦がおられる方、家族にハイリスクな方が同居している方たちなんかへの配慮が必要やろうってことで、「こういう事情やから休んでもかまへんよ」という打診は早い段階でしてましたね。

もちろん働きたいっていう人もおったんで、本人の意志は大事にしながらですけど。


齋藤:休んで良しとまでの決断は、なかなか即決できるもんじゃないですよね。


尾賀社長:既存の事業は回さなきゃいけなかったけど、そこは何とかなるやろ、一番大事なのはなんやねん、って思ったらね。


まぁ色んな会社さん見てみたら、うちだけじゃくてみんな同じようなこと決めて同じようなこと実行してたんですけどね。

あとは個人的に、早い段階で外に飲みに行くのをやめたっていうのが自分の中で素晴らしい決断でしたね(笑)


加納:飲み会がお好きなんですか?(笑)


尾賀社長:好きと言っても週に1、2回行く程度ですけど、社員ともよく行ってましたね。


『離職率3%以下』その秘密が明らかに…!


尾賀社長:「社長メシ」って勝手に呼んでるんですけど、4、5人くらいで社長とご飯に行くっていうのを全社員で回してるんです。


齋藤:全員?!?!それって、メンバーはどう決まるんですか?


尾賀社長:年代、性別、雇用形態も全部ランダムに、経営管理部に決めてもらうんです。


加納:人数も多い中、社員からアルバイトまでってすごくないですか?


尾賀社長:僕の妻からは結構文句言われますね(笑) でも皆さんは楽しそうに来てくれますよ。

仕事の話は一切せずに、プライベートな話ばっかりして、という感じですかね。

今はコロナで中断してるんで、落ち着いたら再開しようと思ってます。


加納:ちょっとこの社長メシの話もっと聞きたいです(笑)


尾賀社長:どうぞどうぞ(笑)


加納:社員の方がこんな風に思ってたのか、と驚いた印象的なエピソードはありますか?


尾賀社長:うちの会社ってすごく離職率が低くて、定年退職まで勤めていただいて、さらに戻ってきてくださる方が大半なんです。

そんな方も社長メシに来ていただいて、僕と若手社員なんかが混じって食事をするんですけど、ベテランの方たちって会社に対するロイヤリティが高い方が多いんですよね。だから僕が言いたいこと以上のことを若手の子に話してくれるんですよ(笑)

こんな風に思いながら働いてくれているんだなぁと感じながらお酒を飲めるのは幸せですし、意図せず若手に伝わっていくっていうのもありがたいですね。



歴史ある企業の6代目社長。プレッシャーに打ち勝てた考え方とは


加納:長く続いている会社の社長になる、ということにプレッシャーはなかったでしょうか?


尾賀社長:社長に決まってから実際になるまでの半年くらいは「社長に変わるタイミングで何かとんでもない発表をした方がいいんかな」とか「変わったことを盛大にアピールした方がいいんかな」とか密かに思ってましたね(笑)

でも思い返したら社長になる前からかなりの実権を持たせてもらってたし、今までも遠慮してたことなんてないし、昔から好き勝手やってたなぁって。

足元の業績も堅調な中、ドラスティックな変化はいらないんじゃないか、むしろ今まで通り自然体でいこうや、って腹が決まってからは肩の力が抜けたような感じでしたね。


加納:わざと社長社長しない、っていうことですね。


社長:そうそう、社長は単なる役割でしかないんでね。

今うちの中では一番僕がその役割に適任だったから社長になっただけで、偉そうにする必要もないし、年上の人も多いんで皆さんの力を活かして頑張っていけばいいんだって割り切ってからはね、できることを100%の力でやるだけやと思ってます。


結構言われるんですよ、「そんな歴史のある会社でそんだけ年商もあって、社員もたくさんおられたら大変でしょう」なんてね。

その質問の方がプレッシャーになるわって(笑)



まっすぐに人と向き合う"尾賀亀流"の採用方法


加納:離職率を3%に抑えられているのって、入社後の取り組みだけじゃなくて選考段階での工夫によるものが大きいと思うのですが…


尾賀社長:採用はかなり力入れてやってますね。僕も一次選考の段階から出たりしますしね。

候補者の方とは何回も会って、うちの考えをしっかり伝えてミスマッチを防ぐようにしてますよ。


齋藤:どんな内容を伝えているんですか?


尾賀社長:社員に優しい会社、という環境面の魅力は伝えつつ、とにかく稼ぎたい!みたいな人は合わないよーとか、まだビジョンが明文化されてないからそこは今後出していかなきゃいけないと思ってる、とか、いいところも弱いところも伝えるようにはしてるかなぁ。

応募者の方にもうちを選ぶ権利はあるからね。上下なんてないし。


齋藤:会社が上だ、と思っている企業もまだまだありますもんね…。採用活動を行う全ての企業の方がこんな風に考えられるようになったら素敵です…!


歴史の裏にあったのは、社員を巻き込んで進化をし続けるチャレンジ精神


加納:最後に、この先どんな会社にしていきたいですか?


尾賀社長:こだわりたい部分はいくつもあるんですけどね。

社員にもお客様にも社会にも、「尾賀亀っていい会社だよね」って言ってもらえるような会社にしたいなとは思ってますね。

事業を通して社会貢献する、というのは今までもやってきたんですが、事業以外でも貢献したいし、そのために上層部だけが頑張る、とか社員だけが頑張る、とかじゃなくて、みんなで頑張れる会社が理想かなぁ。

今社内で新しいプロジェクトも考えているんですよ。記事にできるような派手な内容じゃないんですけどね(笑)


齋藤:新しいことを始めるのに、歴史がある会社だからとか、ベンチャーだとかって関係ないんですね。


尾賀社長:歴史はね、非常にありがたいんですけど、先を見据えたらそれでご飯は食べられないのでね。

色んなチャンレンジはしていかないと、と思っています。


齋藤:「歴史でご飯は食べられない」これタイトルにさせてください!!(笑)


尾賀社長:本当にそうなんですよ(笑)

お客様のおかげでここまで来れましたけど、歴史に甘えてるわけにはいかないんでね。


加納:最後までかっこいい…

本日は貴重なお話、ありがとうございました!