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”良さげな会社”じゃなくて”良い会社”になるために。悩める次期社長の奮闘日記。

”良さげな会社”じゃなくて”良い会社”になるために。悩める次期社長の奮闘日記。

インタビュイー:紀國隆介さん

紀の國建設株式会社の専務であり、次期社長。 目標は「100年続く会社を目指す」ことはもちろんのこと「この先ずっと会社が継続する」こと。 常に先を見据え新しい情報を吸収し続ける紀の國建設の頭脳であり、心臓。

インタビュアー:齋藤彩

インビジョンのライター。 お客様の想いを言葉にして届ける仕事にやりがいを感じまくっている。 インタビューでお客様の話を直接聞く時間が大好き。

「『創業60年、100年に向けて歴史を大事にしている』なんて言ってるけど、僕的にはこの考え方、あんまり好きじゃないんですよね。」

そう話すのは、函館にある建設会社「紀の國建設」の専務であり、次期社長の紀國隆介さん。

次期社長という立場だからこそ見えてくる企業の課題を赤裸々に語ってくれました。


建築、土木、住宅、あらゆる建物のプロ集団


齋藤:紀の國建設って、どんな会社さんですか?


紀國さん:かなりざっくり言うと、「まちを作っている会社」です。

商業施設、学校、病院、工場、道路、橋、河川、海岸、マンション、住宅…上げたらキリがないですが、新築からリフォーム、リノベーション、リニューアル工事まで、建物のことなら何でもできる会社です。


齋藤:地域密着という印象がありますが、地域でイベント等は行っていますか?


紀國さん:会社としてイベントとかはやってません。

イベントというよりは、住宅部門の中で現場見学会を開いたり、建築途中の見学会を開いたりとか。

あとは骨組みの段階で現場からお餅を撒く「餅まき」という儀式があるんですが、それに地域の方もお呼びしたり。

目新しいイベントを行うよりも、仕事に対する真摯な姿勢を見てもらって、評価してもらえたらな、と。


齋藤:確かにそれが本質ですよね。


紀國さん:僕嫌いなんです、いい会社っぽく見えるために、そういう”てい”のことをするのが


齋藤:”てい”って、例えばどんな…?


紀國さん:「ゴミ拾いやってます!」「市にこんなもの寄付してます!」「ボランティアしてます!」みたいな、聞こえがいいことを強調するというか…

ゴミ拾いはもちろんやりますけど、現場やお世話になってる地域を綺麗にするのってごく当たり前のことで、そんな取り上げることでもないだろって。

寄付とかももちろん素敵だとは思うけど、利益を上げてたくさん納税することが貢献に繋がると思っているので、わざわざ会社の評価を上げるためにするのは違うんじゃないかなぁと。

ちょっとひねくれてますよね(笑)


基本的にはうちの会社が存在することで地域貢献ができていると思っているので、よく見られるためのことは今後もしなくていいかなと思っています。


齋藤:”てい”が行き過ぎると採用後のミスマッチにも繋がってしまうこともありますもんね。


「俺の背中を見て育て」なんて時代はもう終わりにしたい


齋藤:若者の採用に力を入れていると伺ったんですが、実際若者のためにどんなことをされてるんですか?


紀國さん:ロゴを変えてみたり、作業着を変えてみたり、小さいことから細々変えているんですが、一番大きいのは社屋を新しくしたことですね。


齋藤:新しい社屋、いいですね!魅力的です!


紀國さん:これに魅力を感じてもらえなかったら正直困っちゃいます…(笑)


あと今まで男子トイレが1つしかなかったんですが、だんだん女性スタッフも増えてきたので、男女でトイレを分けたり、女性は私服OKにしたり。

当社は約3割が女性社員なので、女性も働きやすい会社にしないとというのは常に意識しています。



齋藤:現場での働きやすさや教育体制はいかがでしょうか?


紀國さん:そこがまさに課題なんです。

業界全体でも「若手がいない」っていうのは大きな課題なんですが、そのために何もしていない会社が多すぎるんですよね。

うちも「若手を入れないと」とはみんな思ってるけど、入れても教育できる人材がいなくて…。

「俺の背中見て覚えろ」タイプの社員が多くて、こっちも「このやり方でお願いします!」っていう型も提示できないから説得力がないっていうのが現状です。


齋藤:紀國さんの中で何か構想はあるんですか?


紀國さん:例えば、年間でカリキュラムを用意して社内に学校を作るっていうのは考えてます。

先生になって教える側も、生徒になる新人も、双方が成長できる感じ。

新卒採用もできるようになりたいなぁ。


齋藤:教育体制の改革も、社長になる前に?


紀國さん:僕が社長になるのは5年後くらいだと思うんですが、これはもう早急にやりたいですね。

若手を入れること、教育体制を整えることの重要性を僕以外の人にもしっかり理解してもらわないとと思っています。



調子乗っていい会社っぽく見せるなら、少しでも給与を上げてあげたい


齋藤:U・Iターンも導入されてるんですか?


紀國さん:もちろんU・Iターン大歓迎です。

今も二人、県外から入社してますよ。一人は地元がこっちで、もう一人は奥さんがこっちの方で。

高校生、大学生が地元に残らないのが問題だと思うんですよね。

僕たちが地元に残りたくなるような魅力ある会社にならないと…。


だから今は地に足付けて基礎をしっかりしないといけないんです。

今の体制で調子こいて”てい”ばっかり気にしてられる立場じゃないなって。

見た目ばっかり良くしてもね。

それならその分若手を入れて、給与を増やしてあげたいです。


齋藤:どんな若手に入ってきてほしいですか?


紀國さん:「自分で考えて仕事をする人」ですかね。

ガチガチに管理しないと何したらいいか分からなくなっちゃう人よりは、自分で何したらいいか一旦考えてくれる人がいいですね。

考えたけどわからない!って時はもちろん頼ってほしいですが(笑)


あとはマンションだけ、住宅だけ、道路だけ、というように好きなものだけを任せるわけにはいかないので、「知識やできることを増やしてスキルアップしたい」という人に来てほしいです。

うちで働けばどこ行っても恥ずかしくないっていう風に育てますんで(ドヤ)。


社屋も課題も8万コ。社長になるまでの5年でどれだけ解決できるのか


齋藤:とにかく課題が多いとのことですが、今は何に頭を抱えていますか?


紀國さん:教育体制のこともそうだけど、うちの魅力を社内から発信できるようにブランディングしていかないとな、とか、そもそも広報入れる?とか。

採用のことだけじゃなくて、今のモデルハウスは会社の遠くにある売却型のものだから、敷地内に常設型のものを建てられたらな、とか、もう尽きないですね。


どこの企業も多分課題ばかりだけど、そこから目を逸らしていたり、そもそも気付けていなかったりするんじゃないかと思うんです。

その分僕は、思いつきも多いけど課題を明確に持っているし、課題があることも隠していません

まだ社長になる前の身軽なうちに少しでも課題を解決しないとって、そう思っています。


齋藤:課題があることに焦って、解決のために行動してくれる上司がいる会社って、それだけで安心感がありますよね。



取材を終えて


課題がありすぎて…と終始頭を抱えていた紀國さんですが、作業着・ロゴ・社屋など、目に見える形で解決されているものもたくさんあることに気付きました。

課題があると悩むだけでなく、一つ一つ解決していく紀國さんの姿から、地元への愛と、会社を継続させていくという信念がひしひしと伝わってきて…こんな人がいる会社なら、きっと社員さんも働きやすいだろうなぁと心から思います。

コロナもあり今回はWEBでのお打ち合わせだったので、ぜひ今度ピカピカの社屋にもお邪魔できたら嬉しいです!

紀國さん、ありがとうございました!