僕たちの目指すべき姿は“社員”よりも“家族”──株式会社ウィルフォワード

僕たちの目指すべき姿は“社員”よりも“家族”──株式会社ウィルフォワード

目黒の一軒家がオフィス⁉︎ 社員同士もとても仲良さそうだし、働く時間も場所も全てお任せって、一体どういうこと⁉

初めてウィルフォワードを知った時の印象はこんな感じでした。こんな会社があると知ってしまったら、もうじっとしていられない。早速取材だ〜!

……と出向いたのは良いものの、実際のウィルフォワードは、想像をはるかに超えるものだったのです…!

 

・・・ 

 

〜4月某日、目黒区某所〜

──ついに…ついに来たぞ!ここが噂の「株式会社ウィルフォワード」か。。本当に大きい一軒家だ。さて、社長の成瀬さんはどこかな…?え?自転車が爆走してくる……!わああああああ

成瀬拓也(以下、成瀬):キキキー!!!おはようございます!いやあ、よくいらっしゃいました!

──(汗)お、おはようございmass!(超びっくりした、、、)あ、成瀬さん?

成瀬:はい。どうぞ、中へ!

成瀬さんの勢いに流されつつも、こうして私たちはウィルフォワードに潜入したのだった…

第1回
僕たちの目指すべき姿は“社員”よりも“家族”──株式会社ウィルフォワード
第2回
「社員の子どもはみんなの子ども」みんなで子どもを育てる会社があった!──株式会社ウィルフォワード

成瀬 拓也(通称:なるちゃん)

株式会社ウィルフォワード 代表取締役 兼 プロデューサー 株式会社アチーブメントでのコンサルタント業務を経て、2011年に株式会社ウィルフォワードを設立。既存の管理型組織運営とは大きく異なり、自由でありながらも家族的な強い絆で結ばれた組織作りを行っている。

尾関 日奈子(通称:なこ)

株式会社ウィルフォワード 所属  2016年4月に出産したママクリエイター。 子どもを育てながらマルチクリエイターを目指していた際、縁あって「ママ採用」をしていたウィルフォワードに出会う。 現在、1歳になる風馬くんを育てながら、在宅&出社を使い分けながらお仕事中!

“会社の業績UP=社員の幸せ”ではない!カルチャーのきっかけ

──(すごくおしゃれな内装だな)……では、早速お話を聞かせてください!ウィルフォワードって、出社義務やルールがなかったりと、さまざまなカルチャーを実践されていますよね。カルチャーを作ったきっかけは何だったんですか?

成瀬:ふむふむ、そうですね。僕の新卒の頃に遡りますが…。

昔、僕は人材教育コンサルタント会社で働いていました。その会社員時代、ちょっと悲観的な表現になってしまうんですが…会社の業績と社員の幸せがイコールではない状況をたくさん見てきました。業績がいいからといって社員が幸せとは限らないというか。

──例えばどんな状況ですか?

成瀬:ある有名な企業で新入社員研修の講師をしたんですが、研修に参加している新入社員は学歴も優秀で、発言もすごく多く…とても画期的な研修でした。

そのあと、同じ会社の幹部研修も担当したんですが、こちらは一風変わって終始“シーン”としていました。みんな社長の顔色をうかがって自由に発言しないというか…出来ないんです。昔はきっと新入社員のような情熱を持っていたはずなのに、時間が経つにつれてどんどん変わっていってしまう。それを目の当たりにして、これは日本としてかなりの損失だなと感じましたね。

──コンサルタントだからこそ気づけたポイントですね。

成瀬:そういったこともあってか、時を同じくしてブラジルのセムコ社やアメリカのザッポスが行なっているような、新しい組織創りに興味を持ち始めました。ただ、僕のいた会社は統制タイプ。新しい組織づくりの実現は難しかったですね。

そんな僕も部下を持つようになり「こうしたらもっと良くなるのでは」という提案を受けます。その提案に対して「すごくわかるよ。ただ、すぐには変わらないからまずは実績だそうよ」とアドバイスしている自分がいたんです。その時「僕ですら後輩の意見にフタをするようになってる」と思い、ぞっとしましたね。それがきっかけで「ここはきっと僕の生きていく場所じゃない」と考えるようになりました。

──ウィルフォワード設立のきっかけですね。

成瀬:そうですね。そこから会社づくりの基礎ができたわけですが…実は創業した最初の9か月は、全く営業をしていませんでした。

──「ベンチャー企業=ガツガツ営業」というイメージがあったので、意外です!

成瀬:前職からの仕事は全部断って、友達の相談に乗ったり、野外フェスをしたりしていました(笑)稼ぐというのはベンチャーにとって当然のことなんでしょうけど、稼ごうという気分には全くなりませんでした。

そこで気づいたのが「僕はお金に執着がない」ということ。その反面、お金が原因で自分の意志が曲がることはまずないと思いました。それだったら、社員が幸せに働けて、長い目で見た時に「結果的に良かった」と感じる組織の方が断然いいよな、と。

──そういった考えに至るのはなかなか難しいことだと思います。

成瀬:それがあるべき姿だと思いましたね。「幸せに働く」というのは、企業の立場から見ると手段ですが、社員一人ひとりの立場で言えば目的。そう思うようになったきっかけは、やはりコンサルタント時代に感じた「業績を良くすることと個人の幸せがリンクしない」という違和感だったように思います。

ウィルフォワードが大事にしている、自分自身の心の根っこ

──ウィルフォワードのカルチャーについて、詳しく教えてください。

成瀬:管理されたくないし、管理もしたくない。じゃあ管理なんていらないよねーという、始まりはいたって軽いノリでした(笑)しかしやっていくうちに、このやり方が少しずつ自分の中で確信に変わってきて、ルールじゃなくてカルチャーを作ろう、という方向性になりました。

ウィルフォワードのカルチャーにはLove・Creativity・Freedom・Responsibility・Honestという5つのキーワードがあって「動機は善か、愛情あふれる人間がすることか」や「その選択の結果に責任を取る覚悟があるか」というようなのがカルチャーの意識の部分。こういった意識を自然につくっていくイメージです。

カルチャーはルールではないのですぐに実行出来ますし、誰かの承認もいりません。各々がいいと思えばそれが生まれ、文化となっていきます。しかし、浸透するには時間がかかりますね。

──ルールは何もないんですか?

成瀬:ルールや制度は固まっていないですね。大前提としてルールがないことが良いとは思っていませんし、ルール化することで効率良くなることは絶対にあると思います。ただ、どちらかというとルールを設けないことに意地になっているというか、ルールを設けないことで組織がどうなるか実験している感じです。

──ルールがない状態って、自由そうに見えてとても難しいことだと思います。

成瀬:そうですね。ルールがないからといって、何故ないのか理由を考えなくなったら思考停止と同じ。カルチャーであるクリエイティビティは何もありませんよね。自由とクリエイティビティは対になっていますし、自由と責任も対です。自由とは何か、自分勝手と自由の違いは何か、責任は何を指すかとか。そういったことはウィルフォワードのみんなと良く話し合いますよ。

──自由や責任について、成瀬さんご自身はどうお考えですか?

成瀬:僕は「責任とはすべての選択を自分でしていることだから、その責任は自分にある」と定義しています。自分を幸せにするのは自分の責任、だからみんなもちゃんと自分のことを幸せにしないとダメだよ、と。じゃあ自分の幸せって何か、どんな生き方したい?とか。とにかくここを掘り下げることが大事です。

──ウィルフォワードではどうやって掘り下げているんですか?

成瀬:うちには「経済面・人間関係・やりがい・貢献」の4つの志があります。この4軸で自分がどうなりたいか自分自身とじっくり対話をし、更にウィルフォワードのみんなにも聞いてもらいます。聞いたからと言ってみんなを評価をすることはしません。みんなが何をしたいのか、何にやりがいを感じるのか、何に貢献したいのか。それらをシェアすることでお互いを理解し合えるし、応援したい気持ちになると思っています。

自由や責任もルールではないので未だゴールにはたどり着いていませんし、模索し続けることも一つの意味だと思っています。

──成瀬さんがなんだか大きく見える…!(自転車で爆走していたのが嘘のようだ…)

成瀬:はっはっは(笑)

子どもがいる環境はウィルフォワードにとって“当たり前”

ここで謎の赤ちゃん乱入。持っていた赤ペンを投げまくる。

 

──ええっ、会社に赤ちゃん⁉︎

成瀬:おっ。この子は「なこ」の愛息子の風馬くんです。風馬くん、危ないよ〜。

「なこ」こと尾関 日奈子(以下、尾関)こらこら〜投げないよ〜

風馬くん:^^ ぶんぶん♫

──あああ、可愛い…!そういえば、階段に扉があったり、小さいものが床に落ちてなかったり…。もしかして、頻繁にお子さんが来ているんですか?

成瀬:来てますよ。僕の息子もよく来ますね。子どもを連れてきたことでウィルフォワードのみんなに変化があったので、よく連れて来るんです。

──気になる!どんな変化ですか?

成瀬:おっ、聞いてくれますか!僕の子どもが生まれたとき、会社から妻の実家までが近かったんですね。ちょうどランミーティングをしていた時期だったので、みんなで妻の実家まで走っていって、生後6日くらいの僕の子どもを抱っこして、写真をとって会社に戻ってくる…みたいなことをしていました。

赤ちゃんがいる空間でミーティングもしていました。当然ですが、赤ちゃんはどんどん成長していく。毎日のように子どもが側にいると、みんな何だか他人の子とは思えなくなって来るようです(笑)始めは社交辞令的に見に来てた人もいるかもしれませんが、関わっていくうちに甥っ子というか、親戚の子どもみたいな感覚になっていたんだと思います。もう今は子どもが近くにいることは当たり前で、何も特別なことじゃないですね。

──それ、すごい!理想ですね。

成瀬:ご飯を食べさせたりオムツを変えてみたり、みんな自然と子どもの面倒を見てくれますね。「子どもを産んで育てるイメージが湧かない」と言っていたイラストレーターの女の子がいたんですが、彼女はすごく積極的に面倒を見てくれて、今では「将来、子どもを産んで子育てマンガを描きたい」とまで言っています。これは社会的に意味があるな、と思いましたね。

──社会的な意味ですか?

成瀬:社会にとって赤ちゃんは宝物です。本来、人間は集団で子どもを育てる生き物なはずなのに、現状…特に都会は「旦那は仕事・奥さんは1人で子育て」が当たり前になってしまっています。実際のところ、旦那さんは育児の実態もわからないだろうし、通勤が大変だとどうしても育児まで気持ちが回らないですよね。

──おっしゃる通りだと思います。

成瀬:大企業なら託児所の用意が出来ると思いますが、中小企業はまだ難しいのが現状。でも在宅勤務OKとか、子どもを受け入れてくれる社内環境だったとしたら?

「社内に子どもがいる状況に違和感がない」が僕の理想ですし、すでにウィルフォワードのカルチャーとして浸透しています。世の中の多くの企業がこんなカルチャーになってくれたらいいですね!特にこのご時世、ベンチャー企業がやるとエッジが効いていていいなと思いますね。

「ウィルフォワード=会社」なのか?

 

──今までお話を聞いていて、正直「ウィルフォワード」という存在がよくわからなくなってきました…。ここは本当に会社なんですか?(笑) 

成瀬:僕も会社という対象物を感じていませんから、そう感じるのも無理はありません(笑)

「株式会社ウィルフォワード」と「ウィルフォワード」は区別して考えています。「株式会社ウィルフォワード」の方は、言ってしまえば企業間取引をする上で必要な箱で、それでしかない。優先順位は低いんです。

一方「ウィルフォワード」は“ウィルフォワード家”。家の中で一緒に成長したり、お互いに貢献したり。“家族”…一般的に言う“社員”を養うだけの収入を得られれば、それでいいんです。

僕らの社名「ウィルフォワード」はそのまま僕らの理念です。恩返しではなく、恩送りで世界中に良い行いが増える。すごく小さなことがすごく大きな影響を与えると思っています。

「どこかで誰かが竜巻を起こしてくれるなら、僕らが欲張る必要はない。僕らは僕らであるべき姿を追求すれば良い」と考えたとき、「株式会社」は重要ではないんです。

──ウィルフォワード=家族なんですね。

成瀬:社員より、家族の方が僕たちの目指すところに近いですね。辞めたスタッフも社内のチャットにはそのまま入っていますよ。自分の幸せを掘り下げた時に、各自の夢やフィールドがここじゃないと思ったら、優秀な人間の旅立ちを応援したい。例えば、今まで頑張って稼いでくれたお兄ちゃんが「アメリカに留学したい」と言った場合、それを止めようとは思いませんよね。

──確かに。心から応援したくなります。

成瀬:会社と従業員という関係構図は僕の立場ではありません。皆も、成瀬は成瀬なんだけど、ウィルフォワードの経営者だとはあまり思ってないのかも。なこ、どう?

尾関:そうですね〜。お父さんとか家長みたいな感じですかね。「社長」って呼んだことは今まで一回もないし、今回も「そういえば成瀬さん創業者だっけ?」みたいな感覚(笑)

成瀬:ははは。きっと皆も従業員のマインドではないと思います。客観的に見たら社員なんだけど、社員ではなくてウィルフォワード家族。会社に何かしてもらおうという感覚ではないんでしょうね。

──最後の質問になりますが、どんな人と一緒に働きたい…家族になりたいと思いますか?

成瀬:ともに時間を過ごすからこそ、心から応援したいと思える人ですね。お互いがお互いを応援したいと思って一緒に歩んでいく未来が見えたら、一緒にやりたいです。

仮に僕がそんなに思わなかったとしても、他のメンバーがその人とすごく家族になりたいと思っていたら…なんていうか、弟の結婚を阻止しようとはあまり思わないですよね。お前がそこまで言うなら、家族として迎え入れよう!と。誰かが最終的な人事決定権を持っているわけではありません。

僕らが大事にしているのは制度よりもカルチャー。そういうカルチャーを知った上で「家族になりたい!」と来てくれるのならばとても嬉しいですね。

──ありがとうございました!!

【編集後記 & 次回予告】

YOUたち、送っていくからぜひ乗っていきなよ!

と、自慢の赤い車で駅まで送ってくれた成瀬さん。(YOUは言っていなかったかもしれません。笑)

成瀬さんを始め、ウィルフォワードでお会いした一人ひとりが持つ穏やかで優しい雰囲気が、そのままウィルフォワードのカルチャーに繋がっているのだと感じました。

HPで見た通り、いや、それ以上に魅力的な会社「ウィルフォワード」。次回は、今回も少し登場して頂いた尾関さんをフィーチャー。風馬くんも更にパワーアップして登場します!

▼今回お話を伺った会社
株式会社ウィルフォワード

ウィルフォワードクリエイターズ
http://willforwardcreate.jp/

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