「どこでも、いつでも働いていい」働き方を自分でデザインできる会社 ── 株式会社ユーザベース

「どこでも、いつでも働いていい」働き方を自分でデザインできる会社 ── 株式会社ユーザベース

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「経済情報で世界をかえる」をミッションに掲げ、ソーシャル経済ニュース「NewsPicks」や、企業・業界情報プラットフォームである「SPEEDA」などのサービスを提供しているユーザベース。

「人財が一番大切」と話すのは、同社のコーポレート部門の統括責任者を努める松井しのぶさん。社員が高いパフォーマンスを発揮できる背景には、徹底した自由主義があります。自身もワーキングマザーとして仕事と育児を両立する松井しのぶさんを取材しました。

第1回
「どこでも、いつでも働いていい」働き方を自分でデザインできる会社 ── 株式会社ユーザベース
第2回
「AirPodsで家から商談」「スーツが嫌いなので着替えて仕事」生産性を最大化させるマイルール

松井 しのぶ (まつい しのぶ)

公認会計士。国内大手監査法人で2年ほど会計監査業務に従事後、PwC税理士法人で8年ほど国際税務のコンサルティングマネージャーに従事。その後、家族とトルコで4年半を過ごす。帰国後はユーザベースに入社。決め手は「会社に多様性を持たせたい。制度を整えても実行する人がいないからぜひ入って欲しい。あなたが仕事に当てられる時間の中でフルコミットしてくれたらいい」と新野社長(現取締役)に言われたこと。現在は、コーポレート部門のマネージングディレクターとして管理業務全般を統括する2児の母。

「仕事に使える時間を100%コミットしてくれればいい」

ユーザベースに入社したきっかけは、創業者の新野さんから誘われたランチがきっかけと伺いましたが。

松井しのぶ(以下、松井):もともと大学時代からの友人が働いていたこともあってユーザベースについては「楽しそうな会社だな」という認識はあったのですが、トルコからの一時帰国の時にユーザベースに遊びにいって経営陣とランチをした際に、「うちに来ないか?」と誘いを受けました。今後の生活や子どもたちのことを考えてから転職活動をするつもりだったので、オファーを受けた時には「え?」と思いました。

採用活動もスピーディーですね!入社は即答で承諾されたのですか?

松井:即答はできなかったですね。私の中では「ベンチャー企業=忙しい」というイメージが強かったので、「私は自分の生活の全てを仕事にコミットできません」と伝えたんです。返ってきた言葉は、「あなたが仕事に使える時間を100%コミットしてくれればいい」でした。

また、同時に「ベンチャーでも子どもを育てながら働けるという姿を見せて欲しい」という想いも伝えられました。育休制度はありましたが、若い社員が多く、育休中の女性社員は1人だけで、まだ復職して働いている人はいませんでした。そんな中で、私は仕事と育児を両立するロールモデルになって欲しいという要望を受けたわけです。このことも入社のきっかけになりました。

自由だからこそ求められる自己規律

松井さんからみてユーザベースはどのような会社ですか?また、御社のバリュー(大事にしている価値観)である「7つのルール」の一番最初に「自由主義で行こう」とありますが、経営陣の自由への想いはどのようなものなのでしょうか?

松井:仕事とプライベートの両方を自分でデザインできる会社です。自分の人生を設計しながら働けるのが魅力ですね。

当社のミッションは「経済情報で、世界をかえる」こと。そのためには良い人材を獲得して、ビジネスを拡大させなければいけません。IT企業である当社は特別な資産を持たないので、人財が全てだと考えています。様々な能力を持つ人を集めて切磋琢磨してもらい、付加価値を高めていけるかが成長のカギです。それをサポートする手段として、自由主義があるわけです。

また創業時に経営陣が決めたことが2つあります。ひとつは、当社のミッションである「経済情報で、世界をかえる」を達成するために成長し続けること。もうひとつは、会社の成長と同時に、従業員がハッピーに働ける会社をつくることです。自由主義はこうした理念のもとで作られました。しかし自由だからこそ自己規律は求められますし、成果に対するコミットは生じます。

ユーザベース「7つのルール」
1:自由主義で行こう
2:創造性がなければ意味がない
3:ユーザーの理想から始める
4:スピードで驚かす
5:迷ったら挑戦する道を選ぶ
6:渦中の友を助ける
7:異能は才能

自由主義の裏で、従業員に成果に対する過度なプレッシャーがかかる懸念もありますが、その点はどうお考えですか?

松井:自由を認めるのは性善説の考えを持っているからですが、結果を出すためにはある程度のストレッチは必要です。好きなことだけやって協調性がなくては、ただのフリーライドになってしまいますから。

ちゃんとビジネスを進められるだけの自己自律、自己設計ができることが大前提です。受け身ではなく、自分で人生をデザインすることを楽しめる人、変化を過度にストレスと感じない人でなければ厳しい環境とも言えるでしょうね。

もちろん企業として法令を遵守しますし、従業員の健康を守る義務はありますので、まったく管理をしないということではないです。残業が多いチームにはアラートを出し、ヒアリングをするなどの対応もしています。

息を吸うようにフレックスを使う

自由主義の最たるものとして、コアタイムなし、リモートOKのスーパーフレックスがあります。社員の方の利用状況はどうでしょうか?

松井:社員全員が当たり前のように使っています。事前申請は必要なく、当日のスケジュールに「リモートします」などと書くだけでOKです。おかしな言い方かもしれませんが、当社では使っているという感覚がありません。先日、チーム内で「息を吸うようにフレックスしてる」と言っていましたが、当社の状況をよく表していると思っています(笑)

息を吸うようにとはわかりやすい表現ですね。あまり馴染みがない制度ですよね。

松井:採用面接時にもよく質問をされますが、私は「どこでもいつでも働いていい、以上」とシンプルな回答をしています。普通の企業に働いていると、まずありえない制度ですよね。

「どこでもいつでも」というと分かりにくいのですが、1日8時間労働で、月の営業日が20日の場合、月に160時間働くことが定められています。つまり、月間160時間に達すれば、どこで何時から何時まででも仕事をしてもいいわけです。家でもカフェでも、仕事に支障がなければ構いません。ただ、法定労働時間や36協定を守る必要はありますので、一定の管理はしています。

松井さんも仕事とプライベートを両立させていらっしゃるんですよね?

松井:もちろんです。今日は午前10時半まで自宅で仕事をしてウェブ会議にも参加しました。その後は子どもの学校で学習発表会と授業参観に出席し、午後1時からはオフィスで会議を行い、現在に至ります。今夜10時からアメリカとの電話会議をする予定ですが、これは家から入ります。

スーパーフレックスのおかげで、息子が中学受験の時にも問題なく働き続けられました。学校訪問の待ち時間にパソコンを開いて仕事ができましたし、小中学校ではPTAの役員も務めました。

(ここで娘さんからの電話が。会議中でも娘さんからの電話には必ず出るのが松井さんの流儀だそうです。大切にしているものが明確ですね!)

女性が働きやすそうな環境ですね。

松井:そうですね、結婚したり出産したら仕事を辞めるという考えは社員の中にあまりなくて、結婚・出産後も働き続けています。育児で日中は時間の都合がつけづらい社員も、スーパーフレックスを使って残業は自宅でやるなどして家庭と仕事を両立させています

また、認可保育園に入れなくて困っている社員から相談を受けて、保育園補助制度の導入を予定しています。この社員は結局は保育園に合格したのですが(※インタビュー後編に出てくる丸山さん)、選考に漏れてベビーシッター代の負担を理由として退職されては会社にとっては損失です。シッターや認可外保育園しか選択肢がないという社員のために、究極の手段として補助制度を設けようと思っています。今年から試験的に導入していたのですが、来年度からは制度化される予定です。

管理する側にとってはチャレンジングな環境 

これだけ社員の働き方が自由だと、管理する側としては苦労がありそうです。実際のところはどうなのでしょうか?

松井:社員の自由度を高めれば、管理側としてはチャレンジングな環境になります(笑)自由で、管理されないことでパフォーマンスが上がる人が入社しているわけですから、変に管理を強化すると彼らのやる気を壊してしまう。法令を遵守しながらもモチベーションを下げない仕組みを作れるかを意識しています。

松井さんが驚かれた制度はありますか?

松井:梅田(共同代表・創業者)から「週休3日制にしよう」と言われたことですかね。いまでこそ導入を検討されている企業さんもあるかと思いますが、梅田が言い出したのは今から3年くらい前でしたので、先進的ですよね(笑)。残業が増える懸念や、休みにした日のお客様対応をどうするかが決まらず導入には至りませんでした。その代わりとして「1か月有給で休める制度を作ろう」として生まれたのが「自由研究制度」です。

気になっていました!どういった制度なのでしょうか。

松井:有給で1か月間好きなことができる制度です。みんなの前で「私はこれをやります」と宣言して後に成果を発表します。やることはビジネスに関係なくても構いません。アプリ開発をしたり、図書館でオンライン講座を受けたり、海外のボランティア活動に参加したりする社員がいます。

自由研究制度では、本人だけでなく組織にもメリットがあります。社員が休んでいる間にも対応できる体制を築くきっかけとなるわけですから。

松井さんは今後、ユーザベースで何をしたいと思っていますか?

松井:先週はスリランカに行ったのですが、もっと海外のオフィスを回りたいです。当社はグループ全体でアルバイトさんも含めたら約300人の従業員がいますが、そのうち50人ほどは外国人で、多国籍です。グローバルな人材が集まっても英語で情報が共有、発信される環境を整えたいです。

また、当社はとにかく、好きなことをやりたければ自分でできる環境です。どんどん新しいことを自分でやってみたいというマインドは維持したいです。

組織が大きくなると、創業当初にあったベンチャーマインドは失われていくものです。そのやる気を維持する仕掛けをコーポレート部門として作り、イノベーティブなことが継続して出てくるようにしたいですね。

次回予告

スーパーフレックスを活用し、仕事と家庭の両立をさせる働き方をする松井さん。取材中は終始笑顔を見せ、自分の働き方に満足しているのだろうな、と感じました。

次回は、スーパーフレックスをはじめとした自由な働き方を可能とする制度を使い、イキイキと働く社員お二人のお話をお届けします。ユーザーベースだからこそ実現できる働き方とは?

▼今回お話を伺った会社
株式会社ユーザベース

第1回
「どこでも、いつでも働いていい」働き方を自分でデザインできる会社 ── 株式会社ユーザベース
第2回
「AirPodsで家から商談」「スーツが嫌いなので着替えて仕事」生産性を最大化させるマイルール
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