ひとりよりも、誰かと一緒がいい。「掛け算」の価値が生まれるパートナーのつくり方

ひとりよりも、誰かと一緒がいい。「掛け算」の価値が生まれるパートナーのつくり方

ひとりよりも、誰かと一緒がいい。「掛け算」の価値が生まれるパートナーのつくり方

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今、世の中で元気のある会社や団体に注目してみると、夫婦や共同経営など「パートナーシップ」をうまく経営や組織づくりに活かして成功している事例が目立っています。

2016年11月22日(いい夫婦の日)に行われた、TWDW(Tokyo Work Design Week)5日目のメインプログラムでは、人気メディア『北欧、暮らしの道具店』『greenz.jp』『離島経済新聞(リトケイ)』運営の代表4名が集まり、それぞれが大切にしている「パートナーシップ」について語られました。

ここでは、これからパートナーを見つけたいと考えている方、またはその相手を見つけたあと、どのように関係性を築いていけばいいのか悩んでいる方に向けて、そのヒントとなる考え方について紹介していきたいと思います!

鯨本 あつこ(いさもと あつこ)

NPO法人 離島経済新聞社 統括編集長地方誌編集者。広告ディレクター、イラストレーター等を経て、2010年10月に離島経済新聞社を設立。

青木 耕平(あおき こうへい)

株式会社クラシコム代表取締役CEO。2006年、実妹と株式会社クラシコム共同創業。2007年秋より北欧雑貨専門のECサイト『北欧、暮らしの道具店』を開業。現在は北欧雑貨のEC事業のみならず、オリジナル商品開発販売、広告、出版事業など、多岐にわたるライフスタイル事業を展開中。

佐藤 友子(さとう ともこ)

株式会社クラシコム取締役COO。2006年、実兄と株式会社クラシコム共同創業。2007年9月よりECサイト『北欧、暮らしの道具店』の店長として、商品・コンテンツ・サービスの全てを統括。オリジナル商品開発やブランド展開などを手がけるブランドマネージャーも兼務。一児の母

小野 裕之(おの ひろゆき)

greenz.jpプロデューサー/NPOグリーンズ事業統括理事。現在はNPOグリーンズの事業戦略づくり、企業や行政に向けた事業の開発や営業、オペレーションの責任者。また新規事業のインキュベーション等を担当。SIRI SIRI LLC. 共同代表。九州工業大学大学院非常勤講師。

まずは、パートナーとの出会いはすべて「酒場」にあったと豪語する、鯨本あつこさんのお話から!

面白いと思ったら、少しでも形にして前に進める

離島経済新聞社編集長:鯨本あつこさん離島経済新聞社編集長:鯨本あつこさん

鯨本あつこ氏:良いような悪いような感じの言葉しか出てこないんですけど、パートナーとの出会いに関しては、私は基本全部「酒場」なんですよ。冗談じゃなくて!

例えばお酒の席だと、飲んでるうちに盛り上がってきたら、「それやろう!こんなの作ろう!」とか話になったりするじゃないですか?そういう話をしたときって、大抵の場合何も起こらないと思うんですけど、リトケイ(離島経済新聞社)のデザインを引き受けてくれているデザイナーさんに関しては、次の飲み会のときに、実際にプロトタイプを用意して持ってきてくれたことがありました。「え、マジで作ったの!?」って!

リトケイを立ち上げる最初の頃は、しょっちゅう仲間内で集まって飲んでいたんですけど、酒場で話した内容を、当時フリーランスで働いていて時間のあった私が絵にまとめて、次の飲み会のときに持って行っていました。そうすると、少しずつですけど話が進んで行ったんです。でも、もし私がそのとき、その行動を取っていなかったとしたら、話が進んでなかったかもしれない

だから、出会いが酒場だったといっても、ただ飲んでるだけでパートナーを見つけられたのかって言われると、実はそうじゃない。なんかそういうふうに言うと、ちょっといい話に聞こえません?(笑)

相手に「明確なメリット」を提供する

株式会社クラシコム代表取締役CEO:青木 耕平さん

青木耕平氏:例えば、お取引先だったり、お客さまだったり、社員だったり、あるいはそういう直接的な関係でなくても僕らのことを応援してくれてる人だったり、そういう仲間をつくることにおいて、僕が唯一心ががけてることは「明確なメリットを提供する」っていうことだけなんです。要するに、何か面白いことやろうよっていうよりは、明確なメリット。できればお金。それが無理なら、お金じゃないけどその人にとって本当に必要なもの。

「これ面白いから、君もやったら絶対面白いと思うよ!」っていう独りよがりな考え方は絶対ダメで、その人のキャリアにとってこういう具体的なメリットがあるとか、今後に間違いなく活きるっていうものを用意してあげて、それを毎回提供する。この考え方は、あらゆる関係性において必要なことだと思ってます。

例えば、僕らも最初チームつくったときに、自分たちの給料を確保するよりも前に、雇った人たちの給料から先に支払っていたんですね。つまり、その人たちの給料が出てからじゃないと、自分たちは絶対に給料を受け取らないぞって。結構当たり前っちゃ当たり前なんですけど、いざ実際にやるとなるとこれがなかなか難しい。だから当時から、そういう点は強く心がけていましたね。

地道な「約束の果たし合い」が信頼関係を築く

株式会社クラシコム取締役COO:佐藤 友子さん株式会社クラシコム取締役COO:佐藤 友子さん

佐藤友子氏:出会い方っていうのもあると思うんですけど、見つかりました、出会いましたっていうところから「本当のパートナーだね!」って言えるようになるまで、その期間のほうが、むしろ苦労が多かったりすると思うんですね。私たちもそうだったんですけど。

一緒にやれば、面白いことになるからっていって始めた『クラシコム』だったんですけど、最初の5年くらいですかね、本当に殺し合いみたいなケンカばかりで(笑)実の兄弟だからというのもあると思うんですけど、社員もその場にいて凍りつくようなケンカが、それはもう頻繁にあったんですね!

同じ家庭で生まれ育ったし、通じ合ってるはずでしょ?って思うんですけど、そうでもなくて。それくらい、兄でも、妹でも信じられないっていう時期があって。

意見の食い違いとか、誤解を招いたみたいなことから言い合いになったこともすごくあったんですけど、その度に決着をつけたり、あとはお互いの期待にちゃんと応え合う。約束をしたことを必ず守り合うっていうことが大事で、これを1回でも外しちゃうとまずいんですね。

本当に1個1個、丁寧に拾い合うっていうことを10年一緒にやってきたことで、やっと最近、ちょっと恥ずかしいですけど、パートナーとして一緒にこういう場に出させていただこうかなって、そう思うようになってきた状況です。

そこに至るまでにはやっぱりすごく時間がかかりましたし、地道な信頼を積み重ねてこれたのも、「約束の果たし合い」がすごく重要だったんじゃないかなって、実感として思っています。

人と人との組み合わせ次第では「掛け算」のバリューが出る

greenz.jpプロデューサー:小野 裕之さんgreenz.jpプロデューサー:小野 裕之さん

小野裕之氏:自分の中で振り返ってみると、誰かと一緒だと絶対に一人では行き着けないところにいけるというか、むしろ「自分、どんだけ少しのことしかできないんだろう・・」って思わされることが多くて。

僕でいうと、例えばgreenzではスクールをやってるので、受講生のその後の方向性として、起業してみたいとか、フリーランスになってみたいとか、コワーキングスペースを始めてみたいとかっていう話が挙がってくるんですけど、必ず最初に「パートナーを見つけたほうがいいよ!」っていう話をするんです。

人間の能力って、人と人との組み合わせ次第では、単純な足し算ではなく「掛け算」にもなるようなこともあると思っていて、そういう関係性をどうつくるか。そしてその方法が、先ほどの3人のお話では、酒場であり、機会の提供であり、誠実さだ、みたいな話だったのかなと。

それでやっぱり、お互いにぶつかり合うというのも最初の段階であれば最初の段階であるほどいいと思っていて、変に実績が出始めちゃうと「差」がある中でのコミュニケーションになってしまうので、意外と難しい。「だって、どうせやってくれるじゃん?」みたいな変な前提を持ってしまうので。

なので、最初にやるべきことは、事業計画を立てるよりも「誰と組むのか」を決めること

それって、結婚生活で考えると当たり前じゃないですか。結婚せずに、結婚生活をスタートするっていう人はいなくて、結婚してからがスタートだよねって。その付き合ってる期間で信頼関係を身につけるし、基本的には、異なるものがぶつかり合うわけなので、結婚した直後は夫婦喧嘩も多いですよね。

ただ、そうやって「離れないよね」っていう前提があるので、ちゃんとぶつかり合える。それってお互いにとってすごく幸せなことだなと最近は思うんです。

おわりに

今の仕事を辞め、独立するとき。会社以外の場所で新たに活動を始めるとき。そんなときこそ、自分に欠けている部分を補ってくれるパートナーがいれば、どんなに心強いことか……。

まさにこれから、そんなパートナーつくろうとしている方は、ぜひもう一度今回の内容をおさらいしてみてくださいね!

そして今、パートナー候補に心当たりがない方は、今自分がいるコミュニティの枠を超えて探しに行ってみるのもいいかも知れません。そして心当たりがある方!あの時の飲み会で、“やろうやろう詐欺”になったままではありませんか?今週末、もう一度飲みに誘って、あの日の続きを話してみてはいかがでしょうか!

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