育児・介護をしながらでも仕事が続けられる!?短時間正社員制度とは?

育児・介護をしながらでも仕事が続けられる!?短時間正社員制度とは?

ワーク・ライフ・バランスのとれた新しい働き方として「短時間正社員制度」の導入が進められています。育児や介護をしながら正社員として働くことができるため、近年注目を集めています。

しかし、「イマイチどんな制度なのか分からない…」「短時間正社員制度を利用すると働き方にどんな変化があるの…?」といった疑問を抱く方も多いはず。
そこで今回は、短時間正社員制度がどのような制度なのか、また、短時間正社員制度を利用したことによるメリットとデメリットを紹介していきます!

短時間正社員制度とは

「短時間正社員制度」とは正社員として企業に雇ってもらいながら、フルタイムの正社員より短い勤務時間で働く正社員のことを言います。厚生労働省のサイトでは、以下のように定義されています。

①期間の定めのない労働契約(無期労働契約)を締結している
②時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等
(引用元:短時間正社員制度導入支援ナビ)

2015年時点で短時間正社員制度を導入している企業の中で、正社員全体における短時間正社員の割合は15.0%となっており(※1)、また短時間正社員制度導入支援ナビによると、短時間正社員の女性の割合は41.4%となっています。

一方、産休・育休の後に短時間勤務で働いているママさんも多いのではないでしょうか。これは、2017年1月に施行された「改正育児・介護休業法」に準ずるもので、フルタイム正社員として復帰することが前提となっています。
それとは別に短時間正社員制度は、雇用される時から短時間勤務の契約を結ぶため、望むなら定年まで短時間勤務が可能なのです(※期間を設けている企業もあります)。

厚生労働省では、そんな短時間正社員制度の導入を奨励しています。定着支援のため雇用する労働者を短時間正社員に転換する、または短時間正社員を新規で雇用した場合、一人あたり20万円の助成金が支給されます(二人目以降10万円、10人まで)。(※2)

短時間正社員制度の5つのメリット

国が支援を進める短時間正社員制度ですが、様々なメリットがあります!

1.短時間勤務でも正社員としての恩恵を受けられる

パート勤務の場合、いつ職を失うか分からないため、不安を抱えながら働いている方も多いと思います。しかも金銭的にも不安定ですよね。正社員と同じ仕事をしているのにボーナスや有休がない場合はやりがいを感じづらくなることも。
短時間正社員として勤務する場合、いきなり契約を終了されることもなく、有給休暇も取得できますので、安定した生活設計が立てやすくなります

2.責任のある仕事を任せてもらえる

パートやアルバイトの人より、責任・権限のある仕事を任せてもらいやすくなります。毎日完結する仕事ではなく、スケジュールを立てチームで遂行するような仕事への参加がしやすくなります。仕事に対する責任も増え、より一層やりがいを感じることもできますよね。

3.キャリアの蓄積

パート勤務を含む非正規雇用の場合、たとえ正社員と同じ仕事をしていたとしても、履歴書(若しくは経歴書)には正社員と記載することはできません。求職時の面接でも、「○○に関する仕事を正社員で△年、パートで□年」と説明せざるを得ない現状があります。これは残念ながら不利になるケースが多いのが現状です。
短時間正社員の場合は、当然正社員として経歴を積み重ねることが出来ます。正社員であるということは、社会からも、経歴としても、信頼される傾向があるのです。

4.時間の余裕ができる

育児や介護だけではなく、「仕事以外の時間も多く取りたい」「趣味に時間を使いたい」など、多様なワークスタイルにも対応することが出来ます。資格を取るため勉強に充てることもできます。育児や介護に疲れていたら、体を休めてもいいのです。
短時間正社員制度は、正社員でありながら時間の余裕ができ、毎日にゆとりが生まれるのです。

5.(番外編)優秀な人材の確保

これは企業側のメリットになるのですが、短時間正社員制度を導入することでフルタイム正社員という枠から外れている優秀な人材を雇うことができます
働く意力や能力のある人でも、育児や介護の為にフルタイム正社員で働くことを断念することがあります。そういった人たちを採用し、企業の戦力になってもらうことができるのです。また優秀な正社員が上記の理由で退職したり、現在パートで働いている人に働き続けて欲しい場合、短時間正社員制度で再雇用することは、お互いにとってメリットがあります。

短時間正社員制度の4つのデメリット

しかしながら、良いことだけではありません。デメリットもあるんです。

1.同僚、上司の理解を得られにくい

繁忙期や納期があるような職場の場合、同僚が忙しく働いている中で一人だけ早く帰ることに気が引けてしまう部分がありますよね。「子供が熱をだしたので早退します」と仕方のないことなのに言いづらいと思う人も多いと思います。上司には「どうしても今日この仕事を終えてほしいけど、残業できないならこの仕事は任せられない」と、同僚には「短時間勤務なのに有給や退職金があるの?」と思われてしまう可能性もあります。
短時間正社員制度は、まだまだ世間の認知は低く、なかなか理解してもらえないことがあります

2.フルタイム正社員より努力が必要な場合も

短時間正社員はどうしても時間に追われがち。新しい仕事を覚えるのに8時間かかる場合、フルタイム正社員は一日をかけて覚えることができますが、短時間正社員だと二日かかってしまう可能性もあります。真面目な人ならば、この一日の遅れを取り戻そうと必死になってしまうかもしれません。時間あたりに求められる仕事の生産性は一緒ですが、仕事にかけられる時間が少ないのでどうしても仕事が遅いように見られてしまいます。
職場によっては、フルタイム正社員に比べてより一層の工夫や努力が必要になります

3.家族の協力が必須

短時間だからこそ、正社員としての責務を全うするために家族の協力は欠かせません。配偶者に、「短時間勤務で楽をしているのだから家のことはやって」と言われて全て引き受けていると疲れてしまい、結果仕事も家事も辛くなってしまうかもしれません。育児・介護などの分担はきちんと話し合って決めていきましょう。
短時間勤務だからといって一人で全てやらなければならない、なんてことはありません。周囲を頼り「息抜き」をすることも重要なのです。

4.責任が重くなる

短時間ではあるものの正社員のため、パート勤務より責任は重くなります。それが気持ちの上で負荷になり、毎日仕事に行くのが辛くなるケースも…パート勤務だと責任がないというわけではありませんが、期待されるものが大きく異なってきます。

まとめ

短時間正社員制度は、今まで働くことへ制約のあった人たちにとっては、働き方の選択肢が広がる一つの手段ともいえます。
一方で、その手段を利用するためには必ず「目的」が重要です。デメリットにも書いてあるように、「子育て」や「介護」をしながら短時間正社員として働く人たちにとって、「責任の重さ」を感じたり「周囲からの理解を得る」ことによるストレスを感じる場合があります。そうなってしまった結果、「辛い」「他のことに手が回らない」という状況に陥ってしまうと本末転倒ですよね。
逆に、働くことが大好きで育児や介護も大切だけど、「ずっと家にいるだけじゃストレスが溜まってしまう…」「仕事をやるからには責任のある仕事をしたい!」という方も多いと思います。

人によっていろいろな生き方があります。自分の望む生き方はどんな生き方なのか、それを実現させるためにはどんな働き方をするべきなのか、自分らしい生き方・働き方を選択する上での一つの手段として短時間正社員制度を考えてみてはいかがでしょうか?

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