“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ? 【ママに聞いてみた 編】

“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ? 【ママに聞いてみた 編】

“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ? 【ママに聞いてみた 編】

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・・・ある日のFledge編集部・・・

女性の働き方ライターモカ:世田谷区長、キッズラインと話を聞いてきて、待機児童問題解決への糸口が少しずつ見えてきたような気がしますね。

ママライター 富塚:そう言えば、実際に待機児童問題に直面しているママさんたちって、どんな風に仕事と子育てを両立しているんでしょうね。

モカ:ですよね。フリーランスのママさんなんて、保育所に預けるための点数がもともと低いから、どのように子育てされているのかすごく気になるところです。

富塚:確かに。ママさんたちのナマの話を聞きたいですね!

・・・ということで、出産後も子育てをしながら様々な分野でキラキラと活躍し続ける、石根友理恵さん、筧沙奈恵さん、田中伶さんと「働くママ座談会」を開催!

更なる女性進出が叫ばれる中での待機児童問題など、まさに激動の時代の風をリアルに受けながら働くママたちと、今回はフリーランスに焦点を当てながら「子どもとママを取り巻く日本社会の今と未来」を考えます。

第1回
“待機児童問題” 解決の糸口って結局、どこ?【区長に聞いてみた 編】
第2回
“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ?【企業に聞いてみた 編】
第3回
“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ? 【ママに聞いてみた 編】
第4回
“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ?【考えてみた 編】

石根 友理恵(いしね ゆりえ)

株式会社SEAM 代表取締役/mamawork編集長 1987 年広島生まれ。神戸大学国際文化学部卒業後、サイバーエージェント→IT系スタートアップにてwebマーケティング・広報・PRを勤めた後、株式会社SEAMを設立。 働くママのお役だちメディア「mamawork」運営の他、企業のオウンドメディア運営、PRなど実施。また、アジア×日本の共同映画製作をプロデュースし、地方にロケ地を誘致するインバウンド事業も同時に手がける。2018年夏、タイ全土にてプロデュース映画公開予定。2017年5月に娘を出産。

筧 沙奈恵(かけい さなえ)

カラー&ビューティー トータルアドバイザー(色彩検定1級保有) 学生時代から読者モデルとして注目を浴び、雑誌・テレビ・CM・イベントなど様々なメディアで活躍。立教大学卒業後、損保会社に勤務する傍らパーソナルカラーについて学び、2012年よりフリーランスに。 学生時代に化粧品メーカーのビューティーアドバイザーに携わった経験を活かし、現在はマンツーマンレッスン講師・セミナー講師として活動。女性がファッションやメイクの中に溢れるカラーを通して、毎日を楽しく、自分に自信を持てるような提案を行う。 その他、女性向けイベント主催・コラム執筆等幅広く活動している。 4歳の娘と1歳の息子のママ。

田中 伶(たなか れい)

株式会社xins 代表取締役/HowtoTaiwan 編集長 1988年生まれ。関西大学在学中に人材育成会社を設立。その後、ITスタートアップ企業で広報・PRを務めたのち、大好きな台湾の魅力を日本人に向けて発信するため株式会社xinsを設立。今よりもっと台湾が好きになるWEBメディア「HowtoTaiwan(http://howto-taiwan.com )」運営のほか、IT企業でのメディア運営、広報、翻訳、台湾アウトバウンド支援など幅広く活動中。 2017年6月に息子を出産。

自分のロールモデルは存在しない!手探りで、うまく工夫しながら進んでいく。

本日は、時代の風を受けながら働くフリーランスのママたちがどんな風に仕事と子育てを両立しているのか、リアルなぶっちゃけ話をたくさん聞けたらと思っています!さっそくですが、皆さん今どのように働かれているのか教えて頂けますか?

石根 友理恵 (以下、石根):私はフリーランスとして2年弱活動してたんですが、妊娠8ヵ月目に「株式会社SEAM」を立ち上げました。と言うのも、「この先の人生をどう生きていこう」「子どもにとって自分はどんな母親でありたいか」と考えた時に、「自分の働く背中を見て育って欲しい、カッコいいママでありたいな」と思って。現在子どもは6ヵ月(12月取材時)で、生後3ヶ月のときから認可外保育園に9時-18時で預けて働いています。

お子さんがきっかけで働き方を変えられたんですね。出張もあるんですか?

石根:仕事柄、1ヶ月に1~2度ほど出張があるんですけど、どうしても預けられない時は、出張先に一緒に連れていってます。

なるほど。では、田中さんはいかがですか?

田中 伶 (以下、田中):私は子どもが今5ヵ月なんですけど、保育園には3ヵ月目の時から9時-17時で預けて復帰しました。

今私が経営している「株式会社xins」自体は大学の時から立ち上げていて、それと同時進行で会社員として働いてもいたんです。ちょうど1年前位にもう一回自分の事業で頑張ってみようと前職を退職して。

元々台湾が好きで台湾に関連する仕事がしたいなと思っていたので、メディア運営を軸に再度キャリアをスタートさせました。「これで生きていく」って決めないとなかなかスイッチが入らないから(笑)

筧 沙奈恵 (以下、筧):私はカラー&ビューティーアドバイザーという肩書きで、その人に合った色の診断や、ファッションやメイクのアドバイス、似合う色を使ったメイクレッスンなどを開催しています。

他にも、ウェブサイトでの記事執筆や親子モデルの仕事をすることもあります。カラーの仕事は子どもが生まれる前からやっていますが、今は上の子が幼稚園通いなので、幼稚園ママライフを楽しみながら自分のペースで働いています。

ただやっぱり仕事もしていないと嫌なタイプなので、無理のないペースで、前よりもちょっとブレーキを踏みつつやってる感じですね!

筧さんはお子さんが産まれたのがきっかけで、仕事をちょっとセーブし始めたという感じなんですね。

筧:そうですね。来年また下の子が保育園に入るので、仕事の量を増やしていこうかなと。子どもの成長に合わせて、少しずつ働き方を変えていきたいと思っています。

保活は就活と同じ!
“ここだけは譲れない自分のポイント”を見極める。

さっそくですが、皆さん今どのように働かれているのか教えて頂けますか?

田中:私は今認可外保育園に預けています。うちが世田谷区なんですけど、最初から認可に入るのはかなり難しいというのが分かっていたので、子どもが6月産まれというのが分かった時点で、妊娠中に認可外含め全部探して…。

でもなんか就活に近い感じで、旦那さんと“ここだけは絶対に譲れない”という条件を決めて、いいなって思う園をピンポイントに当たったって感じです。

その条件は何だったんですか?

田中:無意識の中でもしっかり愛情を感じられる、ということです。0歳児だったので、別に大きい園庭がなくてもいいし、英語の先生がいなくたっていい。

極論で言えば、ただそこにいるだけでも愛情を感じる園がいいなと思ってました。結果的に、今は一軒家で優しいおばあちゃんが運営している、小さな保育所に預けています。すごくいいですよ!少人数で、たっぷり愛情をかけてくれる。

なるほど。認可だけが一概に良いわけではないって分かってるんですが、でもやっぱり無認可ってあまり印象が良くないというか…。

田中:「無」認可という言葉が悪いですよね。実は私も旦那も、会社を立ち上げたばっかりでの保活だったので、保育園に入るのがすごく大変で。

頑張ってチャレンジしようと自分で会社を立ち上げて、一番経済的にも苦しい時期で、預けて働かなければお金が生まれない、今のこの生活を維持出来ないっていうギリギリの所でやっているのに、フリーランスだと育休もないのでその分の点数*がつかないですから。
(*
保育園入園の際、「両親ともに週5日40時間以上働いていること…50点」など、点数の高い人から順番に希望する園に入園が決まる)

今の制度が驚くほどにフリーランスに優しくないことが分かったときに、もう本当に絶望的な気持ちになって…。これだけ国がスタートアップ支援だとか言ってるのに、安定を捨てて挑戦した人が不利になるなんて、どうなの!って。

育休もないから、私の場合は臨月まで働いていましたし、育休を取ることでもらえる点数もつかないから、点数でほかの人と同一ラインに立とうと思うと認可外に預けるしかない。認可外は保育料も高いし、すごく矛盾を感じましたね。

石根:私も新宿区で認可外に預けています。出産前から認可保育園は諦め、妊娠中から保活を積極的に行っていました。自営業なのですぐに復帰する必要があり、多分妊娠中が一番時間が取れて動きやすいんですよね。なので、妊娠中に認可から認可外まで調査して、30~40園は見ましたね…。大変でした…。

私の基準は「園長先生の人柄、経営方針、教育方針」ということで、そのポイントを実際にヒアリングして決めるというスタイルでした。

田中:フリーランスは、自分が休んでたらその分お金が入って来ないもんね。今もそうですけど、立ち止まる事が出来ない。でもユリエ(石根さん)がめっちゃ保活やってたのを見て焦って保活して、それで入れた!(笑)本当に感謝してます。

一同:(笑)

お二人とも、先を見越して早めに保活をされていたんですね。筧さんはいかがですか?

筧:私は、今は上の子が幼稚園に通っていますが、その前は保育園にも通ってました。子どもが0歳の時は一緒にいる時間を大切にしたかったので、なるべく子連れOKのお仕事の時は子どもを一緒に現場に連れて行っていました。でも、1歳半位にこの仕事のやり方に限界を感じて…。

運動量も増えてきたし、段々我慢させている事が多くなってきたと感じて、これは絶対友達と遊んでいた方がいいんじゃないかなって思った瞬間があったんです。それで1歳半位の時、保育園を探して、無事認可外保育園に入れました。3歳からは延長保育のある幼稚園に通っています。

石根:保育園と幼稚園の違いってどんな感じなの?

筧:実際そんなには変わらないけど、やっぱり幼稚園はお母さんの出番が多いからそこは大変かな。うちは給食なんですけど当番があって、月一でお母さんが給食を作りに行くんです。

でもお弁当作るよりも楽だし、子どもがすごく喜ぶ。だからそこは割り切って、その時間帯に仕事を入れなければいいわけなので、時間的にやりくりがしやすいフリーランスで良かったと思います。

日本は子どもに優しくない?パパの働き方改善もより議論していくべき。

今の日本は子育てしやすいかしにくいかで言ったら、どうですか?

石根:個人的には、日本の制度自体は正直、海外諸国と比較すると進んでいるほうかなと感じています。

例えば、私が仕事で所縁のあるバンコクは、行政による医療制度が整っていないので、本当に富裕層しか子どもを産めない。バンコクの出生率は今0.8%といわれているんですよね。その一方で、制度を整えればそれでいいのかという問題もありますよね。

あと、赤ちゃんに対する接し方を海外と比べてみると、日本は冷たいなぁと思うことが少なくないです。

筧:そうそう、観光客の人の方が赤ちゃんを見ても「Cute!Cute!」って言ったり!電車の席も海外の人の方が譲ってくれるもんね。

石根:子どもに対する接し方や寛容度という感覚的なものは、海外よりも全然劣っているなと。例えばアジア圏だと、妊婦や子どもが電車に乗ってきたら、すぐに席を譲りますからね。そういった意味では、今の日本は子どもを育てにくい環境なのかもしれませんね。

筧:あともう一つ、パパの働き方”ももっと社会的に改善されればいいなぁとすごく思います!一日の中で、幼稚園や保育園から帰って来てから寝るまでの時間ってもの凄く忙しい。お風呂に入れたりご飯を作って食べさせたり「ここでパパが居てくれたらいいのにー!」っていう時間に家に居ないので、もっと育児を一緒にできる社会になったらいいなと思います。うちは、子どもが寝た後に帰ってくるので・・・。

社会的に男性の働き方が変わっていかないと絶対子どもも増えないし、女性だけが頑張る社会って世界的にも日本はすごく遅れていますよね。“ワンオペ”ってもう絶対無理!

石根:うんうん。例えば海外だと、女性がキャリアを積むという部分でも、アジア圏から学べることってあるのではと思っています。日本の管理職に占める女性の割合が6.6%なのに対し、中国もタイもマレーシアも30%を超えていますからね。私が海外のパートナーと仕事をしている感覚でいうと、女性が本当によく働き、責任者も女性が担っているケースが少なくないです。

一同:へぇー!そうなんですね。

富塚:ちなみに、皆さんの旦那さんは帰りが早いですか?

石根:うちは、出産後は割と帰宅が早くなりましたね。あと、週1〜2で、私の残業デーを設けて、お迎えとお世話を夫に任せるという日にしています。子どもを産んだタイミングで「育児は半々にしよう」という話を夫としたんです。

実際には半々とはいかないものの、夫は1ヵ月育休をとり、生後1ヵ月のすごく大変な時期に一緒にいてもらったんです。一緒に過ごしたぶん、大変さも、愛情も培われるものだなぁと夫を見てて思いましたね。その1ヵ月間があったから、本当に心の底から子どもを可愛いと感じているようだし、育児をやってもらうとかではなくて、自分の役割の一つと捉えているようです。

筧:すごい!でもそういう旦那さんは多分すごく少ないよね。

石根:とある大学の研究チームによると、母性って後天的に身につくものらしくて、男性の場合、一緒に過ごす時間でいわゆる母性といわれるホルモンが分泌されるらしいです。だから本当に幼いうちにいかに一緒にいるかということが、男性の育児に対する積極性に関わってくるみたい。

田中:へぇ~!うちも沸き立たせなければ!(笑)

子育ても人生もチーム戦!周りにいかに頼れる人&コミュニティを作れるか。

皆さんのように、フリーランスで子育てをしようと思っている方たちって、初めはすごく不安が大きいのではないかと思います。

田中:私も妊娠した時と独立した時が丁度重なって、とにかく不安が尽きなくて…。でも、いざ産まれたら何とかなった事がいっぱいありました。保育園に預けるのも、最初は「可哀そうじゃないか」とか思った事もあったけど、いざ行き始めたら一緒に子育てしている仲間が沢山いて、救われる事もたくさんあった。もっと早くに産んでも良かったんじゃないかなと今となっては思う位なんですよ。

だから、「保活が」とか「子育てのタイミングが」とか、子どもを産むタイミングをすごく伺っている人がもしいたら、全然そんな不安に思う事ないよって伝えたいです!

一同:確かに。

田中:保活の事とかもあんまり周りにとやかく言われると、もう子どもいない方が人生楽なんじゃないかって思うかもしれないけど、いやいや意外となんとかなるよって。

筧:結構みんな0か100かみたいな、仕事辞めるかすごい頑張るかっていう問題で結構悩んだりしますけど、別に、子どもが小さい時は50で、ちょっと大きくなってきたら60、小学生の高学年位になったら100とか、その時々によって自分の一番いい働き方、バランスを選んでいくのもいいんじゃないのかなって思いますね。

田中:うんうん、ロールモデルを別に求める必要もないし、自分にとって心地良いペースとか環境とかやり方が、絶対あるなぁと思いますよね。

石根:私の場合は、とにかく頼りまくるのがポイントです。仕事も育児も、お願いできる方と環境を、できるだけ数多くつくることが大事だと思います。これまでしっかり働かれていた真面目な方ほど、子育ても人一倍責任感をもって行うことが多いかと思いますが、育児は長期的なチーム戦だと思います。旦那さんや地域の方、サービスなど、状況に応じて頼れる人を作るのが一番だなと思います。

ありがとうございました!

【編集後記】

とにかくパワフルでエネルギーに満ちあふれている皆さん!その驚異的な行動力や、社会への冷静かつ情熱に満ちた前向きな眼差しは、まさにこれからの日本、そして世界の未来を切り開いていく輝く道しるべのように感じました。

お母さんは家族の太陽。そしてこれからの社会の太陽でもあります。長い人生、女性がさらに輝き続けられる社会となりますように。

・・・・・・

さて、「“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ?」連載、次回でいよいよ最終回。

今まで聞いてきた話を踏まえて「待機児童問題”解決の糸口」を考察しました。

配信は2月2日予定です。

 

第1回
“待機児童問題” 解決の糸口って結局、どこ?【区長に聞いてみた 編】
第2回
“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ?【企業に聞いてみた 編】
第3回
“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ? 【ママに聞いてみた 編】
第4回
“待機児童問題”解決の糸口って結局、どこ?【考えてみた 編】
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