Fledgeの記念すべき企業インタビュー第一弾は、「体験ギフト」事業を展開されているソウ・エクスペリエンスさん!子育て中のママも多いこちらの職場では、日常的に子連れでの出勤が行われているそう。定着までに至った過程や、子連れ出勤の実情について伺ってきました。
中井 裕子(なかい ひろこ)
2人目のお子さんを出産し、3月から職場復帰。同社「子連れ出勤100社プロジェクト」のリーダーとしても活躍中。
関口 昌弘(せきぐち まさひろ)
同僚のピンチも優しくフォローします。普段は体験コンテンツの発掘やカタログの編集、広報業務を担当。
導入のきっかけは、スタッフが続々と子育てに突入したタイミング
── まずは「子連れ出勤」を始めたきっかけ、導入した背景を教えてください。
中井:実は子連れ出勤を制度として始める前から、代表の西村がよく会社に子どもを連れてきていたんです。ですから、もともと会社にはそれを受け入れるような雰囲気があったんですね。
そこである時、働いている女性スタッフが次々と妊娠していったという時期があったんです。ほとんどのスタッフが同世代なので、タイミングが重なってしまって……。そんな人手不足の状況でしたので、「出産した後は、子どもと一緒でも良いから戻ってきて欲しい!」ということで、まずはパートタイムのスタッフから導入したのがきっかけです。
親と子、会社にとってもメリットが多い「子連れ出勤」
── 子連れ出勤を導入して良かった点は?
中井:子連れ出勤を利用している側としては、保育園に空きがない状態でも仕事に復帰できるという点が本当にありがたいですね。
それ以外にも、家で1対1になって子育てをしているときは違って、信頼できる社員みんなに子どもの面倒を見てもらったり、子育ての悩みを話せたりと、仕事の面以外にも本当にメリットが大きかったと思っています。
子どもにとっても色んな大人と触れ合えるので、人見知りをしなくなったり、人懐っこい子になったりと、利用する側としては本当にたくさん良いことがあるなと感じています。
── 会社に子どもがいると、自然に笑顔も増えそうですね!
中井:そうなんです!子どもって、大人がおもしろいなと思うことを平気でやったりすることが多いので、自然と雰囲気が良くなっているというのはありますね。子連れ出勤していないスタッフからも、圧倒的に会社の雰囲気が良いよねという声が上がっています。
社内でアンケートを実施。浮かび上がった課題を一つ一つ解決
▲社内での一コマ。職場でこんな素敵な笑顔に出会えます
── 逆に困ってしまったことはありましたか?
中井:お給料の公平性というところは多少あったのかなと思います。他には子どもの成長に応じて、PCの電源など触っちゃいけないものが増えてくるので、そういった周囲の環境を整える必要があります。あとは仕事の電話をしている時に子どもの声が聞こえてしまうため、相手によっては場所を変えて通話をするといった配慮が必要になります。
── ちなみに、社員さんの中で子どもが苦手という方は……?
中井:子連れ出勤は社員が10名くらいの規模の時に始めたのですが、その当時からそういった社員はいなかったですね。それ以降に入ってきた社員に関しても同様で、社内でアンケートを取って定期的にヒアリングを行っているのですが、やはりそういった声はなかったです。それに、そもそも子どもが苦手だったら入社して来ないと思うので(笑)
── 確かに、そうですね(笑)
「子連れ出勤」ならではの可愛いらしい“ハプニング”
―「子連れ出勤」をするようになってから、子どもに何か変化は?
中井:最初は男性スタッフが近寄るだけで泣いちゃう女の子がいたんですが、だんだん慣れていって一緒に遊べるようになったという例がありました。あとは、現在子どもがいないスタッフからも、将来子どもができた時の練習になるという声はよく聞きますね!
── なるほど。確かにそういった効果はありあそうですね。
中井:(そわそわ……)
── (ん……??)
中井:あ、やばい。ごめんなさい、(この子)ちょっと漏れちゃったみたいで……。すみません。
── あっ、いえいえ。お気になさらず!
中井:すみません、着替えはあるので……ちょっといいですか?
── 全然、大丈夫です。どうぞどうぞ!
(・・・しばし、おむつ交換中・・・)
【筆者注】
この間を利用して、ご同席いただいていた関口さんより『出産用お祝い体験ギフト』について詳しくご紹介いただきました。
なんとパッケージには中井さんをはじめ、本物の社員のご家族がモデルになっているそうです!
「料理教室でつくれる離乳食レッスン」や「ベビーシューズ作り」「子供がいてもOKなネイル体験」など、魅力的な体験ギフトがたくさん!ぜひ『出産用お祝い体験ギフト』のページもご覧ください!
「子連れ出社」ならではの可愛いらしいハプニングを経て、無事、中井さんが戻られます。
「熱があっても元気」「帰りが遅くなるからお迎えに行けない」という時にも活用
── 子連れ出勤の場合、お子さんは朝から夕方までいることになると思うのですが、実際に2〜3歳の子だと何をして過ごしているんですか?
中井:毎日色んなオモチャを持ってきて遊ばせたりしています。会社にもいろんなオモチャがありますよ。あとは映画のDVDを持ってきて見せたりだとか、時々お気に入りのスタッフにかまってもらったりとかもしています(笑)
それ以外では、お昼のタイミングで少し公園に連れて行くというスタッフもいます。やっぱり外に出ないと発散できないこともあるので、散歩がてら外にお昼を食べて来たりする人もいますね。
── 男性社員の方の中にも、お子さんを連れて来られる方がいらっしゃるとか?
中井:はい。代表の西村もそうですし、良く連れてきますね。
── それはどういった時に連れて来られるんでしょうか?
中井:最近は減りましたけど、熱が37.5度あって保育園に預かってもらえない時とかですね。子どもが熱があっても元気な時や帰りが遅くなるからお迎えに行けないという時とか。男女問わず時々子どもを連れて来るスタッフの多くは、そういう理由がほとんどだと思います。常に会社に子どもがいると、時々子どもを連れて来るというスタッフもすごく気持ちが楽なんですよね。
── 子連れ出勤をすることに対して、社外のママ友の反応はいかがですか?
中井:「大変そうだね」と言われることもありますが、「でも連れて行けたら良いよね」と言われることが多いですね。常に職場に連れて行くというよりは、時々でも「何かあった時に連れて行けるというのが良いね」という反応が多い気がします。
大それたことではない。でもこういう会社もあると伝えたい
── ソウ・エクスペリエンスでは2015年4月から『子連れ出勤100社プロジェクト』を開始されています。
中井:月一くらいのペースで見学会を開催しておりまして、大手企業さんを含めていろいろな方にお越しいただいています。ただ、それがすぐに導入に繋がったというケースはまだ少ないですね。でもかなり興味は持っていただいています。
── リリースを流した時の反響は大きかったのでは?
中井:結構多かったですね。TVの取材もありましたし、ワイドショーや新聞、雑誌などあらゆるところから反響がありました。賛否はあるんですけど、別に我々もこれがベストで、全ての会社がやるべきだとは思ってはいないんですね。自分たちにとってはメリットが多いということなので続けているのだと思っています。
中井:特に小さい企業だと、環境整備にあまりお金も手間もかけられないことも多いと思うのですが、特別なことをしなくても大丈夫だよ、ということを私たちとしては実例として伝えたいと思っています。
── 子連れ出勤を通じて、どんな想いを発信していきたいですか?
中井:そんなに大それたことは考えてはいないんです。「子連れ出勤」というのは本当に1つの手段というだけであって、会社やそこで働いている人たち、家族によって本当に色んな形があると思っています。その中で、「こういう会社も増えてきているよ!」という流れを作っていくことで選択肢が1つ増えるような、そういう流れを作っていけたら良いなと思っています。
引き続き代表の西村さんに、創業ストーリーや社内カルチャーについて伺っています。こちらも併せてどうぞ!