独身こそ、自分のライフに向き合うべきー「産む」と「働く」を両立させるコツ

独身こそ、自分のライフに向き合うべきー「産む」と「働く」を両立させるコツ

独身こそ、自分のライフに向き合うべきー「産む」と「働く」を両立させるコツ

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2017年9月7日、Book Lab Tokyoで開催されている「author's TALK」にて、後悔しない「産む」×「働く」の著者である少子化ジャーナリストの白河桃子さんを招いてトークセッションが行われました。

前編では、「産む」と「働く」を妨げる4つのハードルや、女性から積極的に両立を要求すべきというお話を伺いました。

後編では、モデレーターの西村創一朗さんとの対談を交えながら、仕事が忙しい社会人になっても自分のライフについて考える大切さ、また「産む」と「働く」を両立させるための企業選びのコツなどを紹介していきます!

第1回
育児と仕事の両立に必要なのは「一人で頑張ること」ではなく、「パートナーを巻き込むこと」
第2回
独身こそ、自分のライフに向き合うべきー「産む」と「働く」を両立させるコツ

白河 桃子(しらかわ とうこ)

少子化ジャーナリスト・作家・相模女子大学客員教授。「働き方改革実現会議」有識者議員をはじめ、多くの政府の会議に参画。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」ブームを提唱。著書に『格付けしあう女たち』、『御社の働き方改革、ここが間違ってます!』などがある。

西村 創一朗(にしむら そういちろう)

1988年生まれ。当時19歳の頃に長男が誕生し、学生パパとなる。大学卒業後、2011年に新卒でリクルートキャリアに入社。本業の傍ら2015年に株式会社HARESを創業し、第三子となる長女の誕生を機に「通勤をなくす」ことを決め、2017年1月に独立。 独立後は「週休4日」で家族と過ごす時間を倍増させながら、複業研究家として、働き方改革の専門家として個人・企業・政府向けにコンサルティングを行う。

社会人になると仕事が楽しくて、思考停止してしまう

西村:僕の感覚値では、最近の若い子は20代のうちに早く結婚して早く産みたいという戦略的な子が多い印象です。

大学卒業してすぐ結婚したという子が意外といて、お金がないからこそシェアした方が良いよね、と結婚をライトに捉えているんですよね。

いわゆるシェアハウスに住むみたいな感覚で、結婚した方が税制的な優遇があるから結婚しちゃおう、みたいな。

白河:良いですね。

西村:でもそんな風に早く結婚したいと考えても、いざ社会人になると、入社したらハードワークすぎて考えられなくなってしまうという人も多いんですよね。

白河:それはありますね。社会人になると仕事で忙しくなって、彼氏がいても向かい合う暇がなくなってしまう、という話をよく聞きます。

仕事ってすごい楽しいから、流されてしまう気持ちはすごい分かるんです。または仕事が好きな人ほど、妊娠や両立を考えた途端思考停止している。

でも、独身であってもワークライフバランスは当たり前にあるんだよというのは忘れないで欲しくて。

家庭がある人のワークライフバランスは最近重視されるようになって来ましたが、独身だって勉強したり、婚活したり、恋愛をする時間が必要です。

これも数字があるんですが、週60時間以上働いている30代男性は明らかに結婚確率が悪いですし、出産を経験する確率も低いんですね。

また、第一子が誕生した際に男性が育児に関わらないと、第二子が生まれる確率も低いんです。

少子化を解消するためには、男性の長時間労働を解消し、家庭参画を促すことが本当に大切なんです。

西村:長時間労働は過労死に繋がってしまうのはもちろんありますが、未婚化や少子化も招いているということですね。

男性の育休取得を促進するためには?

白河男性の育休を100%にする方法は簡単で、トップが命令する、または自ら育休を取ってしまえばいいんです。男の人は上の人に逆らわないですから。

スリールさんとリクルートマーケティングパートナーズさんが共同で「育ボスブートキャンプ」という取り組みをしています。職場の上司に、子育て体験をさせてみるというものです。

参加者からは、育ボスブートキャンプによって自分が「明日までにやっておいてね」と仕事を振ることが部下の時間にどう影響しているのかがリアルに分かるようになり、また自らが子育てと仕事の両立を経験することで「労働時間も短くなった」という声が上がっているそうです。

また、キリンでは未婚の営業女性がワーママの生活を体験する「なりキリンママ」という取り組みをしています。

未婚の営業女性がママになりきって5時に帰ったり、呼び出しがあったら顧客対応中でもすぐに帰らなければいけない生活を体験した結果、業績を落とさずに労働時間を削減できたそうです。

ただ、ここで問題になったのが評価です。「なりキリンママ」の取り組みによって、成果は前年比より高く、労働時間は短くなりました。

でも残業代がないのでお給料が減ってしまったという問題が起きてしまったんですね。ですので、今後働き方改革の中で「どう報酬を変えていくか?」ということも大事になってくると思います。

ただ、今減った分の残業代を現金で社員に還元する会社は徐々に増えてきています。SCSKや三菱プロパティマネジメントでは、残業をしない分をお金で還元しているそうです。

 

西村:僕も色々な会社の支援をさせていただくことがあるのですが、よく現場から聞かれるのが、「育休を100%にしたら、これくらいの人数が育休でいなくなる計算になる。人がいない分の業務はどうするんですか?」という質問です。

僕は「これを機に仕事の棚おろし、見える化をしましょう」と提案しています。「本当は必要ではないんじゃない?」という業務を見極めた上で、まずはいらない会議や稟議を廃止します。

それでも「やらなければいけない業務」が残ってしまった場合は、「やらなきゃいけない業務」の中でも社員がやらなければいけないコア業務と、社員がやらなくてもよいノンコア業務を分けるんです。ノンコア業務に関しては外注をすれば、男性の育休もスムーズになっていくと思います。

「産む」と「働く」を両立させるために、学生時代にすべきことは?

白河:学生から子育てとキャリアの両立について準備するとしたら、まずは企業研究から始めるといいと思います。1年生の時から「産む」「働く」について考えておいて損はないです。

みんな受験準備は一生懸命前倒しでするのに、なんで就活準備は間際になってからするの?と思います(笑)

学生のうちに、いろんな両立している人たちをいっぱい見てほしいし、社会人と喋って欲しいですね

「子育てをするのは一人ではない」「人に助けてもらってもいい」「家事って手抜きしていいんだ」ということを学んで、「なんとかなるわ」と柔軟な思考を持ってほしいです。

西村:僕は学生の頃にファザーリングジャパンという組織に入っていて、そこで100人以上のパパに会ったのは大きかったです。なるべく社会人と多くの接点を持つことが大事ですね。

白河:そうですね。私は女子大生に、好きなことを仕事にしなさい」と言ったことはないんです。好きなことなんて大抵見つからないから。

好きなことがわかっている人は突き進めばいいのですが、見つからない人に対しては、違う部分から考えようという話をしています。

お金はどれくらい欲しいの?どんなワークライフバランスを送りたいの?ということをちゃんと考えて企業を選ぶことが大切です。

もしもブラック企業に入ってしまったら?

西村:それでも自分が入ってしまった会社がブラック企業で、もう個人の努力でどうにもならない、ということもあると思います。

今はまだブラック企業も多いので、転職したとしても自分の理想のワークスタイルが得られるかわからない不安はあるでしょう。

雇用の流動化が高まれば、必然的にいい会社が残っていくはずなのですが、現状はまだそういう市場原理が働きづらいのを感じています。

その点、僕はキーワードは複業だと思っています。

白河:複業をしながら自分の領域を広げていく、ということですか?

西村:それもあります。ただ僕は「試職としての複業」があると思っています。文字通り、職を試すことですね。

転職先で理想の働き方が実現できるのかという不安を払拭するために、試しに複業で、本当に週に何時間、中で働いてみる。そうすると、試着みたいに自分に合っているかどうかフィッティングできるんです。

複業でお互いマッチングしてから転職する、というパターンが増えていると思います。

複業をもっと当たり前にすれば、間違いなく健全な形で、雇用の流動化が進むということを確信していますね。

人生は思い通りには行かない。偶然を利用する力が大切

白河:『後悔しない「産む」「働く」』では若いころの自分に会えたら「ここがポイントだよ」「ここに気をつけてね」と伝えたかった情報を盛り込みました。

でも、決して「お手本通りのスケジュールで人生を歩め」ということではないんです。

偶然をうまく利用して乗っかる力が大切だと思います。人生で予定通りに行くことなんて滅多にない。いきなり望まない妊娠をしたり、いきなり転勤になったりすることもあるでしょう。

さまざまなことが起きると思いますが、「何があっても大丈夫」という思考を持つことが大切です。ライフプランを考えておいて、うまくいかなかったらそれまで立てていたプランを壊して、作り直すぐらいの気持ちで考えてもらえればと思います。

編集後記

「社会人になると仕事が楽しくて、自分のライフのことは考えなくなりがち」という話がまさに自分のことだったので、グサッときました…

後日白河さんの著書『後悔しない「産む」×「働く」』を読ませていただいたのですが、個人的に、結婚や出産が自分から遠い出来事に思っている同世代の女子こそ読んでほしい本だと思いました。

仕事が楽しいからこそ、後から「産みたかった」と後悔するのでは遅い。少しでも「産みたい」と思っている、あるいは「産んだらどうなってしまうんだろう」と不安な人にこそ読んでほしいオススメの一冊です。

また、何が起こるかわからない現代だからこそ、ライフプラン通りにいかなくても柔軟に計画を立て直す柔軟さを身に付けたいと感じました。白河さん、西村さん、ありがとうございました!

第1回
育児と仕事の両立に必要なのは「一人で頑張ること」ではなく、「パートナーを巻き込むこと」
第2回
独身こそ、自分のライフに向き合うべきー「産む」と「働く」を両立させるコツ
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