私を元気にしてくれたサンディエゴの良さを、もっともっと伝えたい ── 吉田聡子

私を元気にしてくれたサンディエゴの良さを、もっともっと伝えたい ── 吉田聡子

私を元気にしてくれたサンディエゴの良さを、もっともっと伝えたい ── 吉田聡子

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ロサンゼルスを後にして向かったのは、同じカリフォルニア州でメキシコの国境ほど近いサンディエゴ。ここは留学中に数週間滞在して、とても好きになったお気に入りの地。せっかく近くにいるからと来てみたはいいものの、アポなし人脈なし。さて、どうしようかとダウンタウンの駅構内に座っていると、ふと目に止まった日本語ガイドブック。手にとってサンディエゴオフィスに連絡してみると、なんと編集長にお会いできることに・・・!ダウンタウンから少し離れた、アジアンタウンがあるカーニーメサ地区のオフィスにお邪魔して、お話を伺ってきました。

吉田聡子(よしださとこ)

アメリカ・カリフォルニア州 サンディエゴ ライトハウス社 サンディエゴ支局 編集長 千葉県出身。大学在学中に雑誌のライターのアルバイトを始め、卒業後そのままフリーランスのライターに。人生の転機を迎え、海外移住と転職を決意。2014年にアメリカに暮らす日本人のための情報誌を手がけるライトハウス社のロサンゼルス本社に入社。現在はサンディエゴ支局で「サンディエゴ・ガイド&マップ」並びに「ライトハウス サンディエゴ版」の編集長を務める。

ガイドブック、たくさん活用させてもらってます!今日ここまで来たレンタカーも、このガイドブック内で見つけた会社で手配しました。

吉田聡子(以下、吉田):そうなんですか?ありがとうございます。どこで手にとってくれたんですか?


▲サンディエゴの空港や駅、主要ホテルなどで無料配布されている「サンディエゴガイド&マップ」

ダウンタウンの駅構内です。今回ロサンゼルスからパシフィック・サーフライナー(※)でサンディエゴに入ったので。待合室でUBER(※)を待っている時に、パッと日本語が目に入って思わず手に取りました。

吉田:嬉しいですね。数ある冊子の中でいかに目立たせるかというのにも気を配ってますので。

※ サーフライナー
南カリフォルニアで運行されているアムトラックの列車。ロサンゼルスとサンディエゴ間は、所要時間は約3時間、料金は時期や時間帯で異なるが$37〜乗車できる。

※ UBER
タクシーの代わりに、個人の自家用車を配車できるサービス。タクシーより安価で、アプリで簡単にドライバーを手配し、自分がいる地点まで直接迎えに来てもらう事ができる。2017/7/24現在、世界 632 都市で利用可能。国によって多少サービス内容が異なるが、海外旅行者には必須アプリ。

ちゃんと目立っていましたよ!

大学卒業後に選んだのは、フリーランスの道

それでは早速お話を聞かせてください。こちらに来る前は、日本にいらっしゃったんですよね?どんなお仕事をされていたんですか?

吉田:日本でも今と同じように編集とライターの仕事をしていましたね。大学在学中からアルバイトでライターの仕事を始めて、会社に務めることはせずに、大学卒業と同時にフリーランスとして活動を始めました。

そうなんですね。今でこそフリーランス人口は増えていますが、かなり少なかったですよね?なぜその道を選ばれたんですか?

吉田:当時はとにかく、満員電車に乗るのが嫌でしたし、毎日決まった時刻に決まった場所へ行くというのが学校ですら嫌だったので、会社なんて絶対に無理だろうなって思って(笑)

私は昔から書くことが好きだったので、もし入るならこういう業界に入ろうと思っていたんですね。だから、ライターのアルバイトを始めたんです。一生懸命にやっているうちに、仕事をもらえるようになってきて、就職しなくても働けるっていう感覚が自分の中で持てたので、もう私にはコレしかないなと。

その後はこちらに来るまでずっとフリーランスでやってらっしゃったんですか?

吉田:いいえ、20代後半の頃に数年間、コピーライターとして会社に務めたことがあります。それは、あるお仕事でコピーライターの方とご一緒する機会があって、その方とお話するうちに、広告のコピーライティングに興味を持つようになって、しっかり勉強をしたいと思うようになったんですね。あと、今後どういった仕事をするにせよ、制作物がどのようなフローでできるのかというのを会社という組織に入って見ておいたほうが良いとアドバイスをもらって。

会社はいかがでしたか?

吉田:すっごく仕事内容自体は面白かったですね!上司や同僚にも恵まれました。ただ、やはり会社務めにはなかなか慣れず。なんで仕事がそんなにない時にも会社にいなきゃいけないんだろうって思ってましたね(笑)

今になってみると、会社務めだからどうこうということではなく、自分がまだ若くて、見えている世界も狭く、考え方も浅かっただけだと分かるのですが…。そこで約3年働いて、またフリーに戻りました。

「そういえば、海外に住みたかった。」

こちらに来るきっかけは何だったんですか?

吉田:会社務めをしたことで経験値が上がってできることが増えていたので、フリーに戻ったら、ありがたいことに仕事も増えたんですね。でも、あまりの忙しさで心身参っていました。ちょうどその頃、結婚をして神奈川県に移り住み、少しゆっくりした生活が始まりました。ただ、その後、夫が亡くなって。

その時に、一度立ち止まって、残りの人生で自分がしたいことは何か、もう一度ちゃんと考えようと思ったんです。そうしてみると、「そういえば、大学の頃から海外に住んでみたかったんだった・・・」と思い出しました。フリーで仕事をしていて、行こうと思えばいつでも海外旅行にいける環境だったので、欲がなくなっていたんですよね。

ただ、そうはいっても海外に住むなんてできるのだろうか。その想いは頭の片隅に置いて、一年くらいは旅ばかりしていましたね。

ある時、カリフォルニアにあるシャスタ山のふもとで日本人の女性が経営する宿を訪れて、たくさんのカリフォルニアに住んでいる日本人の方に会ったんですよ。その時に、あぁ、こうやって異国で日本人としてこんなにもたくさんの人が生活できている、だったら私にもできるかもしれないってふと思ったんです。

その時に日本を出る事を決めたんですね。

吉田:そう。でも、まだその時点では「住みたい」というだけ。今更、語学学校に留学するというのはしっくりこないし、かといって大学で真剣に学びたい事もない。そんな事を考えている時に、ふと旅先で見た現地の日本語情報誌が頭に浮かんだんです。日本語という事は、きっと現地で編集をしている日本人がいるはずだと。それでコレだって思って、すぐに海外研修や海外勤務をサポートするエージェントに相談しました。
そこで私の職務経歴を話して、海外で働くことは可能かと聞いてみると、編集やライティングの仕事は専門性のある職種なので可能でしょうという返事をもらったんですね。

それまでやってこられた事の一つ一つが、合わさって形になったんですね。

吉田:そうなんです!そこからすぐに仕事を探し出して、今のライトハウス社に決めました。

会社勤めは苦手だったとおっしゃってましたが、今はいいかがですか?

吉田:すごく働きやすい環境ですよ。

仕事はみっちりやって、終わったらサッと帰る、プライベートを大事にする働き方ができるところがありがたいですね。私はほぼ毎朝サーフィンしてから会社に行くんです。

最高ですね!パシフィックビーチ(※)やオーシャンサイド(※)など、素敵なビーチがたくさんありますもんね。

吉田:そうなんです!

そして、主体的であればあるほど歓迎される点も、働きやすいポイントです。これは社風だ思いますが、少なくとも日本にいた時は、仕事というのはやりたいことはやれないものだって思っていましたから。今はやりたいことを言える環境にあるし、自分でチャレンジしたいことはチャレンジさせてもらえる状況にあります。やりたいことがあるなら、会社という環境を利用させてもらってやればいいんだって、考えが変わりましたね。そういった環境はすごく居心地がいいですね。

あと、今は自分の持っているスキルが人のために役立っているという感覚が、前より持てるようになりました。というのは、日本には私のように20年近く出版や広告制作に携わってきた日本人はたくさんいると思いますが、サンディエゴにはそうたくさんいるわけではない。そういった意味で、会社やサンディエゴで暮らす読者の皆さんに対して、自分のこれまでの経験を役立てることができている実感を持てているのも、私にとってはすごく大きいです。

※パシフィックビーチ
サーファーで賑わうビーチシティ。海沿いやメインストリートにはレストラン、バー、カフェ、ショップが数多く立ち並ぶ、観光客にも人気のスポット。

※オーシャンサイド
サンディエゴ郡の北端の街。西海岸最長の木造の桟橋のある風景に独特の趣がある。サーフ・ポイントとしても知られサーフィンの大会も開かれる。

私を元気にしてくれたサンディエゴの街を、もっと多くの方に知ってもらいたい

▲ほぼ毎日、素晴らしい夕日に出会えるサンディエゴ

ここにたどり着くまでには、悩むこともあったでしょうし、大変な苦労もあったかと思います。それを乗り越えるために、ご自身の中で、大事にされている考え方はありますか?

吉田:ニーバーの祈り(※)、これがいつも頭の片隅にあります。

神よ、

変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。

私はクリスチャンでもなんでもないんですが、何か状況が不満だったり、思うようにいかないことがあると、この言葉を思い出して、これは自分の意志で変えられることなのかという判断をするんです。

それで、自分で変えられることなら動けばいいし、変えられないことであればどうやったら受け入れられるのかを考えるようにしています。

※ニーバーの祈り
アメリカの神学者ラインホルド・ニーバー(1892–1971年)が作者であるとされる[1]、当初、無題だった祈りの言葉の通称。serenityの日本語の訳語から「平静の祈り」、「静穏の祈り」とも呼称される。(参考:wikipedia)

 

最後に、吉田さんの今後の展望を教えて下さい。

吉田:個人としては、私は高校時代には学校が嫌で通わなかった時期がしばらくあったし、20代の頃はウツっぽくなってカウンセリングに通ったこともあるし、30代で夫を亡くすという経験もしました。そうやって色々あった私が、今ここで、とっても幸せに生きているんです。今すごく元気に楽しく生きているってだけで、そこに存在しているっていうだけで、何かしら意味があるかもしれないって思うんですよ。だから今後も、まずは自分が幸せに生きていく、そしてそんな私の姿を見て、周りの人にいい刺激を与えられる、そんな歳の取り方ができたらいいですね。

仕事としては、そんな私を元気にしてくれたサンディエゴの良さを、もっともっと伝えたい。私、この場所がすっごく好きなんですよ。気候も食べ物も自然も雰囲気も、いればいるほど魅力的な街なんです。でも意外と、日本では知られていない。だからこの仕事を通して、もっとサンディエゴという街を多くの方に知ってもらえたらって思っています。

日本語ガイドブックだけでなく、web上でもサンディエゴのホットな情報を入手できます。

アメリカ現地発!知っておきたい生活情報&おすすめ観光情報サイト
▼Lighthouseサンディエゴ
http://www.us-lighthouse.com/sandiego/

 

インタビューを終えて

日本では元気がなかったというのが信じられないほど明るく、本当に楽しそうにサンディエゴでの生活について話してくださいました。吉田さんと同じく、「私もサンディエゴに住みたい!!」と、この場所に魅せられた一人。日本からの旅行でサンディエゴを選ぶ方は少ないですが、じっくりとゆっくりと訪れて欲しい、本当に素敵な場所です。

そして、サンディエゴが大好きな方がつくる「日本語ガイドブック」は、旅人の心強い味方。サンディエゴに訪れた際には、是非手にとってみてください。

吉田さん、またサンディエゴでお会いできるのを楽しみにしています。

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