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老舗企業だからってそのままでいいの?“Change the work”に込められた変わらない想いとは

老舗企業だからってそのままでいいの?“Change the work”に込められた変わらない想いとは

老舗企業だからってそのままでいいの?“Change the work”に込められた変わらない想いとは

東京都港区六本木、名だたる企業や名店が立ち並ぶこの街に、2018年7月に新オフィスを構えたデザイン会社があります。

『ラナデザインアソシエイツ』―創業から20年が経つこちらの会社が掲げるのは“Change the work”。常に変わり続けること、働き方や仕事を改革し続けることを重要視しています。

グループで社員90名以上を抱える老舗のwebデザイン会社は、一体どのようにしてそのビジョンを会社全体に浸透させているのでしょうか?できたてホヤホヤの六本木オフィスにおじゃまして、社長さんと社員の皆さんから、その極意を学んで来ました。

創業20年だからこそ、変わり続ける必要がある

本日はよろしくお願いします!ところで、気になっていたのですが、ラナデザインさんのイメージキャラクターはなぜカエルなのですか?

木下 謙一(きのした けんいち)

代表取締役CEO。1997年にラナデザインアソシエイツを設立し、資生堂、ソニーなどのウェブサイト構築、アプリ制作、グラフィックデザインを含めたデジタル領域を中心とするブランディングを行う。東京ADC、グッドデザイン賞など受賞多数。 

木下 謙一(以下、木下):20年前に会社を立ち上げたのですが、その当時気に入っていたカエルのぬいぐるみがあって、その顔をキャラクターにしたんです。あと、「ラナ」はスペイン語やラテン語で「カエル」の意味で、僕が好きな「フロッグデザイン社」、そして「Change the work」の“Change=変える”とも意味をかけています。

▲社内で使われているコースターにもカエルが

なるほど!ということは、創業当時から働き方にはこだわっていたのですか?

木下:いいえ。会社を始めた20年前は、働き方についてはあまり考えていませんでした。当時はインターネットの黎明期で、webデザインという仕事はまだ社会の中で新しく、社長とデザイナーしか社内にいないという、従来の他の仕事に比べて少し変わった分野だったんです。
しかし、規模が大きくなるにつれて、ディレクターやマークアップといった職種が増えていきました。

そうなると、それぞれの職種によって時間の使い方も違うので、働き方もそれに合わせる必要があると考えるようになりました。それがだいたい2000年代初頭くらいです。

これまでになかった職種がどんどん増えた時代だったのですね。

木下:デジタルの世界はこれからも新しい職種が増え続けていくし、仕事の内容も変わっていくので、それに対応するための柔軟性が必要ですし、変わり続けないといけない思います。

創業20年というと、webデザインの会社としてかなり老舗ですよね。「変わり続けるというビジョンが浸透しにくい」といったことなどはないですか?

木下:そうですね。15年以上勤めてくれている社員もいますし、人数も90名以上いますので大変な部分もあります。なので、社員と話をすることは大事にしていて、社内向けのミーティングもすごく多いです。常に変えていかないと会社をフレッシュに保てないと思っています。それはどんな業種でもそうですが、デジタルクリエイティブの業種では特に変化を求められますね。

▲「会社のフレッシュさを保つために、変わり続ける必要がある」と木下さん

社員自らが自分に合った働き方を提案

ここからは社員の皆さんも交えて、具体的なお話を伺っていきたいと思います。南部さんは入社されて15年以上ということですが、会社が「変わり続けている」と感じることはありますか?

南部 樹里絵(なんぶ じゅりえ)

アートディレクターとしてデザイナーチームをまとめるリーダー。ライフステージとともに働き方が変化し、現在は時短出社で育児と仕事を両立している。

南部 樹里絵(以下、南部):会社の変化はすごく感じますね。会社が大きくなっていくと当然人は増え、結婚や出産というライフステージに差し掛かる社員が出てきました。そういった社員に合わせて会社も変わっていったという印象です。私自身も結婚や出産というライフステージの変化に合わせて、ワークスタイルが変化していきました。

木下:長く関わる社員がいれば、それぞれの生活のステータスが変わっていくので、それに合わせ、リモートで対応できる部分は積極的にしたいと思っています。理由として、良い人にはやはり長くいてほしい、という思いがありますね。

伊東さんは、現在は山梨にお住まいになりながら、週2日ほどは東京に出勤されているということですが、どんな経緯があったのですか?

伊東 理恵子(いとう りえこ)

ディレクターチームのマネージャー。自然の多い環境を求めて昨年12月に山梨へ移住し、子育てをしながら、現在は月8日ほど東京のオフィスに出社している。

伊東 理恵子(以下、伊東):産休を終え復帰をするタイミングで、週2日は家で働きたいという話を木下にしてみたんです。そしたら快くOKが出て、それからは週2日は家で働いていました。山梨に引越したのは昨年からですが、そういった背景があったので、引越してからのイメージがつきやすかったんです。

木下:この提案を受けたときは、即答でOKしました。社員の人数が増えてくると、全員の細かいニーズはわからないので、産休、育休を何年したいという情報だけでなくて、「こういう事情でこういう風に働きたい」という希望を言ってもらえると嬉しいですね。

伊東:出産すると「子どもがいる人」と一括りにされることが多いですが、本当はひとりひとり事情が違うなと思います。実家が遠い人、夫が帰ってくるのが遅い人、子どもがひとりでも平気かそうでないか、人生においての仕事のウエイトがどれくらい大きいかとか。それぞれに合ったワークスタイルがあって良いと思うので、私たちも自分の人生をこうしたい、だけではなくて「こう働きたい」というところまで提案しないといけないと思います。

実際に山梨から出勤されてみてどうですか?

伊東:通勤は大変ですが、子育てをしているとその時間が意外と自分の時間になったりして、寝ることも仕事をすることも、本を読むこともできるので、自由になる時間が増えたような気がします。山梨に行って良かったなと感じています。

▲「週2勤務や山梨への移住も快くOKを出してもらいました」と伊東さん

「仕事+α」がライフスタイルを充実させる

中村さんは昨年入社されたそうですが、入社のきっかけは何でしたか?

中村 加奈(なかむら かな)

昨年10月にラナデザインに入社。多様な働き方のメンバーと一緒に多くのプロジェクトに関わる若手メンバー。

中村加奈(以下、中村):Change the work”というラナデザインのリクルートサイトを見て、産後も活躍されている方がいたというのが、ロールモデルになりました。面接のときにも、理想のスキルアップの仕方や働き方に寄り添ってくれるので、意見も言いやすいと感じましたね。

意見が言いやすいのは素晴らしいですね。

中村:社内でもしっかりコミュニケーションを取れますし、社長の木下は、私のような新人にも仕事に対しての考え方やものごとの考えなど、ちょっとした時間でも丁寧に話してくれるんです。

ラナデザインに入社されてみて、何が一番ご自身の中で変化しましたか?

中村:仕事以外のこともがんばってみたいなと思うようになりました。ラナデザインでは複業がOKなので、仕事+αの何かをやっている人が多くて、その影響は大きいです。


▲「自分のライフスタイルを充実させるための時間を取れるようになりました」と中村さん

木下さんは複業についてはどのようにお考えですか?

木下:複業をすることによる相乗効果もあると思うので、そういう場合は良いと思います。会社は、個人の一生にとって、平日の一番大切な時間帯を拘束しているじゃないですか。経営者としては、その人の人生の大事な時間を独占するんだったら、仕事の内容でも、お金でも仲間でも、それに値するものを提供しないといけないと考えています。でも、その会社にフルタイムを掛ける価値があるかどうかは、社員が選ぶことです。

ポジティブに!個性を打ち出せる会社に

社員の皆さんから見て社長の木下さんはどんな存在ですか?

南部:議論を交わすことも多いですし、相談にのってもらうこともあります。ただ、そこに甘えてわがままにならないように気をつけないといけないと思っています。

▲「社長は入社当時から、何でも話せる存在」と話す南部さん

木下:ストレートに何でも言ってくれるので僕も助かっていますよ。

伊東:懐の大きさを感じますね。私は入社したてのときは、結構変な格好していたんですが(笑)周りには、「なにそれ!?」と言われても、木下は「いいね!」と言ってくれました。自分の好きなものがしっかりとありながらも、違ったものに対しても拒絶しないというか、しっかり見てくれているなと感じます。

木下:自分の個性を自信を持って打ち出せる人でないと、この仕事はできないと思っていますからね。「これがいいですよ」と、クライアントに言えるのは、自分のデザインに自信のある人だけですから、そういう人に集まってほしいなと思います。経営者からすれば、おとなしい人が集まったほうがコントロールしやすくて楽かもしれませんが、クリエイティブの質を上げていくためには大事なことです。

中村:あと木下は、否定の言葉を強く言ったりしないですね。

木下:否定的な言い方って雰囲気を悪くしてしまうし、その人のモチベーションを削いでしまうので、肯定的に良いことろを伸ばしていきたいと思っています。

今後はどのような会社にしていきたいと思いますか?

木下:「こっちのほうが良いですよ!」と、どんどんアウトプットをして良いものを提案する会社にしたいです。そのため、社内は楽しくポジティブな雰囲気である必要があります。

南部:実際に会社は楽しいですよ。リモートOKでも会社に来たいと思えるくらい、私はオフィスで働くのが大好きです。

木下:各スタッフの心持ちが一番大事になってきます。クライアントに対して、これをやりましょう!という前向きな提案をするのが仕事なので、ポジティブであれば、それが言いやすいと思います。

ありがとうございました!

取材を終えて

ひとりひとりが意見を持ち、それを自由に発言できるポジティブな環境がラナデザインアソシエイツさんにはあります。それは、社長である木下さんと社員の皆さんがお互いを尊重し合っているからこそ実現しているのだとわかりました。働く人の個性やニーズに合わせて会社がかたちを変えていくのが、これからは当たり前になっていくのかもしれません。