出産立ち会い率100%、エンジニアの退職率0%!? 社員の「もしも」を形にした、株式会社もしも

出産立ち会い率100%、エンジニアの退職率0%!? 社員の「もしも」を形にした、株式会社もしも

「もしも」こんな働き方ができたら──。

そう考える方も多いのではないでしょうか。

そんな「もしも」を形にしている会社、株式会社もしも
「在宅勤務・時短勤務」や「副業」、サッカー日本代表を応援するための休暇「ニッポン応援休暇」や、社員全員の誕生日にプレゼントを渡す「誕生日支援制度」など働きやすい環境にすべく、数多くの制度や取り組みを行っています。
そんな同社、なんと出産の立ち会い率100%、5年間でエンジニアの退職率0%という実績も!なぜ、働きやすい環境づくりをしようと考えたのか、また誰がこんなユニークな制度や取り組みを考えているのか…。取締役の堀 直之さんにお話を伺ってきました。

第1回
出産立ち会い率100%、エンジニアの退職率0%!? 社員の「もしも」を形にした、株式会社もしも
第2回
時短勤務制度を利用してビジネススクールへ!社外活動から生まれた組織へのシナジー ── 株式会社もしも

堀 直之(ほり なおゆき)

株式会社もしも 取締役 コーポレート本部長。 2007年大和証券SMBC株式会社(現:大和証券株式会社)入社、IPO、M&A等の投資銀行業務に従事。2012年には株式会社アイスタイル入社、経営企画、財務経理業務に従事。2013年に株式会社もしも入社、経営企画、財務経理、人事、総務、法務などの業務に携わる。

組織力向上に重要な「厳しく」「楽しく」「優しく」

── 御社の基本方針がとても印象的でした!なぜ、このような基本方針を作ったんですか?

◎もしもの基本方針
「厳しく」成果や仕事の姿勢に対する意識向上。成長の加速。
「楽しく」コミュニケーション向上。社員間のつながり重視。
「優しく」働き続けられる環境づくり。福利厚生の充実。

堀 直之(以下、堀):基本方針を考えたのが2010年なのですが、会社の決めた経営戦略を精度高くアウトプットに繋げるには、「戦略」×「組織力」という掛け算が非常に重要だと定義づけていました。

本当に優秀な経営者が完璧な経営戦略を考えられるのであれば、トップダウン中心で成り立つと思います。ですが、そこまで優秀な経営者って中々いませんよね。それなら、トップの一人が考えるより、みんなで知恵を絞って考えた方が、より良いものができるんじゃないかと。

そのためには、「組織力」を高めることが非常に重要だと考えたんです。また、「組織力」がどういう風に高まるのかというと、一つ目に社員が自分で自分を「厳しく」できる環境があること、二つ目に仕事をする上で余計なストレスを与えない「楽しく」「優しく」できる環境が必要だと考え、「厳しく」「楽しく」「優しく」を基本方針に取り入れました。

── その基本方針は経営陣の皆さんで考えられたんですか?

堀:いえ、基本方針を作る前に「組織力向上委員会」を発足させました。組織力向上委員会の最初の議論に「基本方針を決める」と社長が提示したんです。

── そうなんですね!「組織力向上委員会」ではどのような活動を行っているんですか?

堀:全社員の中から選抜された5名でプロジェクトチームを組み、組織力をアップさせるための施策や制度を考える活動を行っています。年に一度11月に行われている、第4四半期の経営戦略共有ミーティングでの発表に向けて、組織力向上委員会を発足してるんです。

基本的には挙手制で委員会のメンバーが決まるのですが、毎年行う委員会なので前回と違うメンバー、普段業務を行っている人と被らないようメンバーを決めています。
また、社歴が古いメンバーと新しいメンバー、意見をよく言うメンバーと口数が少ないメンバーをミックスさせてチームを組ませてますね。

── 「組織力向上委員会」がキッカケで、毎年新しい制度や取り組みは増えてるんですか?

堀:年によって偏りは出てしまいますが、毎年新しい意見が出てます。

個人の働き方を尊重した「在宅・時短勤務」や、4年に一度サッカー日本代表を応援するために有給とは別で休暇が取れる「ニッポン応援休暇制度」。誕生日に同じチームのメンバーがプレゼントを用意して経費精算するといった「誕生日支援制度」など、これらは「楽しく」「優しく」の制度です。
「厳しく」でいうと、以前までミーティングが間延びしてしまうことが多くあったので、それを改善する目的で、ミーティングの5箇条を決めたんです。

この5箇条を決めてから、参加者全員が短い時間で濃いミーティングをしようと、すごく効率的に回っていて、ミーティングの時間自体、以前より短くなりました。というように委員会のメンバーから出たアイデアによって、様々な制度や取り組みが生まれています!

エンジニア退職者0人、出産立ち会い100%!?


── 組織力向上委員会が発足され、様々な制度や取り組みが増えたことで、どのような変化がありましたか?

堀:会社の制度を経営陣が考えるのではなく、社員がどういう環境で働きたいかを吸い上げて制度化していくことによって、社員の満足度向上に直接的につながって、働きやすい環境ができあがったと感じています。
また、社員が制度検討の過程に入ることにより、そこから生まれたルールにコミットする社員が以前より圧倒的に増えましたね!

あとは何より、退職率が下がったことは大きな変化ですね。

── ちなみに以前と比べると、どれくらい下がったのか教えて頂いても大丈夫ですか…?

堀:創業してから7年目くらいまではベンチャー企業ならではの労働環境だったので、退職率は恐らく約20%はありました。それが、最近では年に1人程度、つまり3%くらいですかね。
特にエンジニアは、退職する人が多いというか転職しやすい職種だと思うんですけど、この5年の間でエンジニアの退職者は0人という実績があります。

採用する側としても、エンジニアの供給がすごく少ないので、採用自体がしづらいんですよね。そこの退職率が0%というのは会社としても非常に大きいです。

── 組織力向上を行ったことで優秀なエンジニアさんが増えたということもあるんですか?

堀:はい。会社の制度に魅力を感じてうちの会社に入った人も何名かいます。特に厳しい就業環境にいた人の転職はかなり増えたと思いますね。

子育て中の男性エンジニアも多くて、ここ最近子どもを授かったメンバーはみんな出産に立ち会ってますね!会社として強制的に「立ち会って!」ということは一切していないですが(笑)
立ち会いたいと思った人が会社を抜けやすい環境ができ上がっていますし、立ち会いに限らず、参観日や子どもの運動会に参加する人も非常に多いですよ。

── 家庭を大切にできる環境ができ上がってるんですね。素敵です!

採用激戦時代に向けた新しい勤務形態の導入

── 今後取り入れていきたい制度や取り組みがあれば教えて下さい!

堀:実は今年の6月から、「週4勤務採用」をスタートしました!

── えーー!そうなんですね!

堀:これを始めた一番の理由が優秀な社員を採用するためなんですけど。労働人口が減って、採用市場のバランスが非常に崩れていて、採用する側はすごく不利な状況になっています。そういった環境の変化に対応して、新しい取り組みをしていかないと、組織が衰退していきますし、結果的に採用力の低下にも繋がってきますよね。

委員会活動の影響もあり、一人ひとりが働きやすい環境を考えているので、週4社員の働き方を受け入れる風土や、週5のうち1日を副業に使うといった働き方を受け入れる風土が会社全体にあります。
週4社員の人がいたとしても、特にそんな弊害にはならないという点も「週4勤務採用」をスタートできた理由の一つですね。

── 「週4勤務採用」のターゲットとかってあるんですか?副業をされている方とか、子育てをしているママさんとか。

堀:子育てをしている女性をターゲットにしたのは「在宅・時短勤務」の採用や既存社員への対応ですね。安心して長く働ける環境を作りたいと思ったので。

週4勤務に関しては、例えば、自分の会社を持っている人や、個人事業を持っている人に向けた勤務制度です。面接をしていると、会社を経営している人や個人で事業を行っている人の知見の広さは素晴らしいんですよ。そういった人ともっと関わりたいと思い週4勤務を作りました。

実際に9月1日から週4勤務社員として、休日にスポーツの日本代表選手とアフィリエイトサイトの運営の副業に取り組まれている方の入社が決まりましたよ。

副業が特別じゃない社会を作りたい

堀:あと、社会に対して副業を広めるための取り組みをしていきたいですね。

一昔前の副業って本当に限定された時間の中でしかできないものが多かったのですが、今は副業がそんな特別なものではなくて、アフター5や休日を利用して手軽にできるものが増えてきています。
その手段が、うちの「もしもドロップシッピング」や「もしもアフェリエイト」などのネットで副業ができるサービスなんです。これらのサービスをもっと使いやすく改良し、世の中に広めていきたいと考えてます。

── 副業人口はどんどん増えてきていますもんね。

堀:そうですね。ただ社会全体から見ると認められていない場合も多くて。
なので、サービスだけではなく組織としても、副業をすることで退職率が下がったとか、そこで得たノウハウが業務で活きたとか、そういう成功事例を展開して、外部にもアピールしていこうと思っています。そういった発信から少しずつ、副業が世の中に認められていくんじゃないかと思いますね。

ちなみに、副業をすることで退職率が下がるというのは既に調査を進めてまして。私は採用を行う立場なので、一定期間採用の際に前職での退職理由について調査してみたんです。
その統計を取ってみたら、40%が「労働環境に対する不満」、30%が「スキルアップしたい」、30%が「仕事内容を変えたい」でした。

── なるほど。

堀:副業を行うことで、「スキルアップ」と「仕事内容」の部分は抑えられるんじゃないかと思っています。
別の会社で仕事をすることで、一つの場所では得られないスキルやノウハウを身につけられますよね。会社の仕事内容に不満があっても、アフター5で自分の好きなことを副業にし、それを容認できる環境であれば、不満は少なからず解消されるのではないかと考えています。

そういった根拠や結果をもとに副業を広めていきたいです。


また、取材の調整をしてくれた、広報の小野さんからも「副業」に関する取り組みについてお話がありました。

── 小野 彩子(おの あやこ)
株式会社もしも広報担当。2014年ネットで収益をあげる働き方「フリーキャリア」を提唱、 2015年4月に「フリーキャリア総研」を設立。 ネットで収益をあげる働き方を実践しながら、 フリーキャリアの魅力を多くの人に伝えるためフリーキャリア総研長として活動中。


小野 彩子(以下、小野):企業や団体、組織への所属にかかわらず、インターネットを使って個人で収益をあげる働き方を「フリーキャリア」として発信しています。 

先ほど、堀からも話があったように副業の市場は拡大傾向にありますが、特別視されてしまったり、ただのお小遣い稼ぎだと思われたりすることもあります。しかし、実際にはスキルアップや、自分のやりたいことを叶えるために「アフィリエイト」、「ドロップシッピング」、「クラウドソーシング」を使い、楽しみながら副業をする方もたくさんいらっしゃいます。
そういった「ネット副業」をされている方を「フリーキャリア」と呼んで発信していくことで、新しい働き方の一つの選択肢になればいいなと思ってるんです。

── 具体的にどのような活動を行ってるんですか?

小野:「副業に対してどう思いますか?」「フリーキャリアに対してどう思いますか?」など、アンケート調査で見えてきた、フリーキャリアの実態を世の中に伝えたり、実際にフリーキャリアの働き方をする人たちに取材をして実例を紹介することで、より身近に感じてもらえるような活動を行っています。

そこからフリーキャリアを広めていきたいです。組織にとらわれず個人で自由にキャリア形成する、そんな働き方の一つとしてフリーキャリアを選択する人が増えてほしいと考えてます。

次回予告

様々な働き方や制度を取り入れている株式会社もしもですが、社内のみならず社外へ向けても副業という働き方の選択肢を広めていくための活動をされていました。
「もしも副業ができたら…」そう考えている人の、「もしも」が叶う日もそう遠くないかもしれませんね!

次回は、同社で時短勤務で働きながらビジネススクールに通う社員の方にインタビュー。働きやすい環境の中でどのように働き、何を感じているのでしょうか。

▼今回お話を伺った企業
株式会社もしも
フリーキャリア総研

 

第1回
出産立ち会い率100%、エンジニアの退職率0%!? 社員の「もしも」を形にした、株式会社もしも
第2回
時短勤務制度を利用してビジネススクールへ!社外活動から生まれた組織へのシナジー ── 株式会社もしも
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