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編集部メンバーがお寺で坐禅体験!多忙な毎日に「空白」をつくったら人生観が変わった話

編集部メンバーがお寺で坐禅体験!多忙な毎日に「空白」をつくったら人生観が変わった話

編集部メンバーがお寺で坐禅体験!多忙な毎日に「空白」をつくったら人生観が変わった話

ある日のFledge編集部。

モカ:最近、仕事に追われがちで、気持ちにゆとりがないなあ。いつでも連絡に反応できるよう、スマホを手放せなくてなんだか休んだ気にならなくて。

さりー:仕事と子育ての両立に疲れて、少し気持ちに余裕がなくなってしまってるかも。納期が迫っている時に限って子どもが熱を出すし…。頭を空っぽにしたい。

そのべ:僕も同感です。頭の中をリセットしたいよ〜。

うーん、みんな見事にダメダメな状態です。

でもこれは編集部メンバーに限った話ではなく、現代人の多くに当てはまることではないでしょうか。ここまで読んで、「あ、自分もそうかも」とギクッとした人もいるはず。

スマホやパソコンでいつでも連絡は取れるし、生産性を上げようと根を詰めてしまい、かえって疲れてしまうケースもあります。一度スマホを脇に置き、胸に手を当てて考えてみてください。1日の中で自分に目を向けている時間はどれくらいありますか?

そんな中、多忙で疲れた状態から脱却すべく編集部メンバーが目を向けたのは、坐禅です。都心の喧騒から離れ、お寺で心静かに坐禅をすれば何かが変わるかも!という期待を込めて、とあるお寺へ向かいました。

坐禅はリラックス目的で行うものじゃない!?

編集部メンバーがやってきたのは、神奈川県横浜市にある「東光禅寺」。京急線「金沢文庫」駅からバスと徒歩合わせて15分くらいの場所の閑静な住宅街にひっそりと佇むお寺です。

創建は、鎌倉時代初期の1200年頃と伝わっています。およそ800年の歴史があります。

境内には小鳥のさえずりが響き、心地よいBGMのよう。ここで坐禅をすればリラックス効果があるに違いない!みんなの期待が一気に高まります。

坐禅体験するという企画を快くお引き受けくださったのは、副住職の小澤大吾さん。優しくて素敵な笑顔でお出迎えいただきました。

小澤さん:遠いところわざわざお越しくださり、ありがとうございます。今日も暑いですね。まずは冷たいお茶を飲んで涼んでください。

そのべ:お気遣いありがとうございます。小澤さん、今日はよろしくお願いします!

小澤さん:こちらこそよろしくお願いします。今日は坐禅をされたいとのことですが、なぜ坐禅をしようと思ったのですか?

モカ:みんないつも忙しくて毎日の生活に余裕がないんです…。坐禅をして気持ちをリラックスさせたいと思いまして。

小澤さん:みなさん本当に忙しいですからね。お気持ちに水を差すようなのですが、本来、坐禅はリラックス効果を狙って行うものではないんですよ。

編集部:・・・。(あれ、企画間違えたかな…?)

小澤さん:坐ることでリラックスできたり、考えがまとまったりすることがありますが、それは結果であって目的ではないんです。 禅の世界では、「何かを得るためではなく、坐禅そのもの」、いわば「坐るために坐る」という姿勢を大切にしています。

そのべ:リラックス効果を狙って体験取材を申し込んでしまい、すみません…。

心静かに、自分との対話を楽しんでみよう

小澤さん:少し難しい話をしてしまいましたね。でも安心してください。坐禅を体験したほとんどの方は「気持ちが落ち着いた」「心が澄んだ」などリラックスして帰られます。

業績や部下育成などプレッシャーが多いマネジメント層の方が多いですね。中には海外からわざわざ来られる方もいますよ。

モカ:アップル創始者のスティーブ・ジョブズも禅が好きなことで有名でしたよね!

小澤さん:案外、外国人の方が禅に関心を持っているかもしれませんね。坐禅の「効果」と言うのはふさわしくないかもしれませんが、心静かに坐ることで自分自身を見つめることができます。

忙しい毎日を送っていると、何もせずに過ごすことはあまりないですよね。この機会に、自分との対話を楽しんでください。それでは本堂に移動し、実際に坐禅をしてみましょう!

うまく姿勢を整えられず悪戦苦闘…

お堂に到着すると、坐禅で使う座布団と柝(たく、拍子木のようなもの)や引聲(いんきん)といった時間を知らせるための「鳴らし物」が準備されています。



禅の修行では挨拶は基本。御本尊様の前に立ったら、胸の前で手を合わせて一礼します。



なんだかこの時点ですでに気持ちが落ち着く編集部一同。

坐禅の作法を全く知らない私たちに対して、小澤さんが丁寧に教えてくれます。

 

■座り方

自分の座布団の上に静かに腰かけ、どちらかの足をもう片方の腿の上に乗せます。こんな感じですね。これは、半跏趺坐(はんかふざ)と呼ばれる足の組み方です。バランスの取れた安定した土台を作ったら、しっかりと腰骨を立て、背筋を伸ばします。

▲なぜかピンとしている親指。これは真似しなくていいです

■手の組み方

大仏様がおへその前で手を組んでいるシーンをイメージできますか?これを「法界定印(ほっかいじょういん)」と呼びます。

組んだ足の上に右手の平を上に向けて乗せて、左手も同じように上に向けて右手に重ねます。親指で楕円形を描くようにし、指の先がくっつきそうな位置で止めます。その後下腹部に近づけ、ひじを身体から軽く離します。

編集部メンバーは、慣れない姿勢に悪戦苦闘します。


▲手の組み方を教えてくれる小澤さん

▲「(うーん、こんな感じでいいのかなあ…)」

■目について

目は完全には瞑らず、視線を1.5メートルほど先の床に落としていきます。自然と、やさしく半開きの状態になります。目を瞑ってしまうと眠くなったり、雑念が湧きやすくなります。

最後に、肩の力を抜いて準備完了です!

体が痛い、雑念が消えない。それでも10分経ったら…

ようやく姿勢を調え、いよいよ坐禅がスタート。

小澤さんはお堂の外にある木板(もくはん)を叩き、坐禅がこれから始まることを知らせます。カツッ!カツッ!という音が聞こえ、編集部メンバーの心が引き締まります。

坐禅体験は、前半と後半が各15分、間に経行(きんひん、お堂の中を歩いて行う修行)が5分ほど入ります。


小澤さんも座につき、鐘を鳴らしていよいよ坐禅前半が始まります。

▲天井の雲龍図が坐禅に励む者を鋭い眼差しで見守っています

モカ(心の声):これで頭の中がクリアになると思ったけど、足も腰も痛い。

さりー(心の声):頭の中から雑念が消えない。子どものこととか、溜まっている仕事のことで不安になる。

そのべ(心の声):お腹が空いた。ランチはパスタセットにしようかな。ダメだダメだ、坐禅に集中するんだ!

果たしてこんな調子で大丈夫なのでしょうか。

しかし、メンバーが変化を感じたのは坐禅スタートから10分ほど経ったころ。気持ちが落ち着いて、頭の中から雑念が消え去る感覚を覚えました。

雑念がなくなったというよりも、小鳥のさえずりや風の音、風でお堂の扉がカタカタと鳴る音などに意識を向けて、余計なことを考えなくなった感覚と説明した方がわかりやすいかもしれません。

坐禅中は腹式呼吸をかなりゆっくり、深く行います。これは相当意識しないとできません。普段何気なくしている呼吸に集中することで、余計なことを考えなくなってきたのです。

そして15分が経ち、前半があっという間に終了です。

小澤さんは坐禅をするうえで大切なこととして、「まず姿勢を正し、次に呼吸を調えること」を教えてくれました。体と呼吸がちゃんとして初めて「心が調(ととのう)」という考えです。このことを禅で「調身、調息、調心」といいます。

日常生活で思い当たることばかりです。前かがみになってパソコンにかじりついていると、どうも焦ったりイライラしてしまいます。

そして「経行(きんひん)」と呼ばれる歩行禅へ。胸の前で手を合わせ、ゆっくりとお堂の中を歩きます。足の裏で床の感覚をじっくりと味わいながら歩いたのが新鮮でした。

棒でバシっと叩かれる。でも意外と気持ちいい!?

坐禅と聞くと、眠ったり姿勢が悪くなったりして、修行僧が師匠から木の棒でバシッと叩かれているシーンを思い浮かべる人もいそうです。この棒は、「警策」(けいさく)と呼ばれ、長さは1メートルほどあります。

そのべ:叩かれるんですよね?怖いですね…。

小澤さん:心配されなくて大丈夫ですよ。これは決して罰を与えるのでなく、あくまで激励するためのものです。「あなたにとってどうか良い坐禅の時間となるように頑張れよ!」と応援する気持ちを伝えるんです。また、血行が促進され心身ともにリフレッシュできます。

モカ:そうなんですね!ホッとしました。

とはいえ、実際に警策を持つ小澤さんはこの迫力!(汗)

坐禅中は半分目を開けているので、警策を掲げて近づいてくる小澤さんにビビります。

ご覧ください、生まれて初めて警策で叩かれる編集部メンバーの様子です。

そのべ

バシッ!

さりー 

ビシッ!

モカ

コツッ!

(一同心の声:!!…思ったより痛くない!むしろ快感!?)

「どんなことでも受け入れられる」そんな心持ちに

これにて坐禅体験は終了。それぞれ悩みを抱えていた編集部メンバーにはどんな変化があったのでしょうか。

モカ:蝉の鳴き声や肌に心地よい風を感じて、坐禅中に五感がどんどん研ぎ澄まされていき、驚きました!まるで自分と自然が一体化しているかのよう。

今起こっていることをそのまま受け入れているかのような、今までに感じたことのない感覚を覚えました。

さりー:初めての座禅にまず足が耐えられるか不安でしたが、集中していたため意外と大丈夫でした。境内に流れてくる心地よい風の音に耳を傾けながら、「無」になる快感を覚えましたね。こんな体験は初めてで、定期的にお寺に来たいです!

警策にビビっていた私ですが、打たれると気持ちよくて、「もっと打ってー!」と心の中で叫んでいましたね。打たれる度に自分がリセットされていく感じでした。

そのべ:坐禅をスタートしたばかりの時は、とにかく足と腰が痛くて「もう帰りたい」と思いました。頭がクリアになるどころか、ランチのことばかり考えている始末。

でもだんだんと気持ちが落ち着いて、心地よさを感じてきたんです。マッサージを受けている時のような感覚ですね。「ああ、今なら俺、どんなことでも受け止められる!」くらいに心にゆとりが出ていました。

今、目の前にあることに全力で取り組む

この素晴らしい体験を、ひとりでも多くの人に体感してもらいたい。でも、坐禅のためにお寺に来るのはハードルが高い人もいます。そこで、オフィスや自室でも簡単にできる坐禅のコツを小澤さんに聞きました。

小澤さん:坐禅は、坐る場所されあればどこでも簡単にできるメリットがあります。必ずしもみなさんが体験されたように、お寺で難しい作法に則って行う必要はありません。また、椅子を使っても構いません。

ただ、どこでもできるとはいえ、雑然とした環境では集中できないもの。デスク周りを片付けて、整理整頓された状態で行いましょう。あとは可能であればお香を焚くなどしてリラックスする工夫をしても良いですね。始まりと終わりに合掌一礼するのも忘れずに。

大事なことは、姿勢と呼吸を常に正すこと(調身、調息)。特に、息を大きくゆっくりと吐き出すことを意識しましょう。私たちは、何かを手に入れることには一生懸命ですが、不要なものを手放すことをつい忘れがちです。吐き出す息と一緒に、心のとらわれやこだわりを捨て去っていくことが大切です。

さりー:私は普段から気持ちがいっぱいいっぱいになりがちなのですが、気持ちが追い詰められないために、普段の生活の中でできる工夫はありますか?

小澤さん:仕事をしたり、子育てをしたりしていると、ゆとりある時間は持ちにくいものです。だからこそ、目の前のことに全力で心を働かせ、無心で取り組む、ということに尽きます。

人と会っている時なら、次を予定を気にして時計をチラチラ見たり、スマホを頻繁にチェックするのをやめて、目の前の人との会話に精一杯心を向けていく。相手との会話に没頭するんです。

私たちの心は、常に周りの出来事や誰かの意見を気にしたり、また過去を思い返してくよくよしたり未来のことを心配したり、と実に不安定です。結果的に、自分で自分を縛り付けてしまう。

だからこそ、そうした「心ここにあらず」の状態を止めて、「今、この瞬間」に目を向けていくことが必要なんです。そうすることによって、本当に大切なこと、物事の本質といったものが徐々に見えてきます。

さて、気持ちがリラックスできたところで、お茶とお菓子を召し上がってください。

編集部一同:わーい、ありがとうございます!

坐禅を終えて

坐禅前には不安があった編集部メンバーも、ご覧の通り穏やかな表情。皆それぞれ新しいことへの挑戦を控えていたので、坐禅で自分と深く対話し、まさに「人生観が変わった」という状態。

また小澤さんが話された「今この時に集中する」の言葉は、一度にいろんな仕事をこなそうとする現代人には大切なヒント。マルチタスクを目指すのではなく、シングルタスクを全力で行うくらいの気持ちでいると、必要以上に追い詰められずにすむのでしょうね。

合掌

▪ 東光禅寺からのお知らせ

お寺が決して先祖供養だけでなく、今を生きる人が自分の足元を見つめ直し、心を磨く場所であってほしい。そんな願いと共に、多くの方に坐禅や写経体験に参加頂いています。鎌倉時代作の本尊薬師如来と天井の雲龍図に見守られながら、姿勢・呼吸・心を調え、五体全体で禅の叡智を味わって頂ければと思います。

・「月例坐禅会」は原則毎月第二日曜、8時半より。1月・8月は休会。予約不要。
・個人・プライベート対応も可能。和菓子・抹茶接待付き。要予約。
・英語対応も可能。
・その他、40年以上続く「ZENと写経とお茶の会」、「ヨーガと禅の会」(共に年二回開催)なども。
・詳細は東光禅寺ホームページをご参照ください。