本業とのバランス、収入、モチベーション…ミレニアル世代が語る副業のリアル

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本業とのバランス、収入、モチベーション…ミレニアル世代が語る副業のリアル

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SNSやWebの記事を中心に、今やテレビや新聞でも頻繁に取り上げられているようになった“副業”。この記事を開いた皆さんも、一度は“副業”について検索してみたこともあるのではないでしょうか?

実際に大手就活サイトを覗いてみても「副業可能」という検索項目があり、私が就職活動をしていた4年前と比べても、若い世代、いわゆるミレ二アル世代からの“副業”への関心が高まっていることを実感します。

しかし「実際副業って大変じゃない?両立できるの?」「本業の上司からは、どうやって理解を得ているの?」などとまだまだ未知なことも多いのが事実。

そこで今回は、4月17日に行なわれた「future inquiry #2「ミレニアル世代が考える、これからの"副業"」」のイベントレポートを紹介。また、こちらが記念すべきFledgeでの初記事となる、ミレ二アル世代ど真ん中のおきありちゃんが#これからの副業 について考えてみようと思います。

この日会場には、約50名の参加者が来場。イベントの冒頭に行なわれたアンケートによると参加者のほとんどが「副業をしている方」もしくは「副業をこれからやってみたい人」とのことでした。

またTwitterを通して場外から参加する方も多く、イベントハッシュタグ#これからの副業は、Twitterのトレンドで2位にランクイン。"副業"への関心の高さを身をもって感じました。

第1回
キャリアは主体的につくる時代!副業ではなく「複業」を選ぶ人が増えています
第2回
複業があなたの可能性をアンボックスする ── 黒田 悠介
第3回
現職との兼業でOK!「複業採用」の登場で何が変わる?
第4回
副業は人生をより豊かにするもの。私が社会人1年目から副業をし続けている理由。
第5回
会社に勤めながらやりたいことって本当にできる?パラレルキャリアの始め方と続け方
第6回
複業始めたい人必見!11人の「私が複業を始めたきっかけ」
第7回
本業とのバランス、収入、モチベーション…ミレニアル世代が語る副業のリアル

明石 悠佳(あかし ゆか)

1992年、京都府出身。2015年に新卒でサイボウズに入社、現在は「サイボウズ式」の企画編集や、企業ブランディングのためのコンテンツ制作を担当。2018年1月より「複業」でフリーランスの編集者/ライターとして活動している。

大崎 祐子(おおさき ゆうこ)

1993年、長崎県出身。2016年IT大手企業に入社し、現在は事業戦略・ブランド推進部門で活躍中。大学時代の経験を活かし、2017年11月よりフリーランスの広報・ブランディングとして会社公認の副業を開始。(株)インクワイア/(株)mikanの広報として活動している。

城後 建人(じょうご けんと)

1993年、福岡県出身。本業では、株式会社U-NOTEで人材系ウェブサービスのプロジェクトマネジメント・開発ディレクションを行なっている。一方、個人ではプロジェクトマネージャーとして活動中。「IDENTITY名古屋」「UNLEASH」「soar」など複数のメディアのディレクションやマーケティングに携わっている。

梶川 奈津子(かじかわ なつこ)

1992年、福岡県出身。現在、株式会社リクルートで新卒採用を担当。早稲田大学文学部在学中に、クリエーティブブティックGLIDERや一般社団法人HLABにおいて、PRコミュニケ―ションの現場を経験。以降、仕事の軸となる。2015年にリクルートグループに入社し、広報・新卒採用業務に従事。現在、ライターとして週末に活動しており、ミレニアルズ向けのWebメディアを中心に執筆中。

なぜ“副業”をするのか?

そもそも登壇者の4人はなぜ“副業”に興味を持ち、“副業”を始めたのでしょう。

明石 悠佳(以下、明石):2017年の12月にずっと素敵だなと思っていた出版社の方からTwitterのDMで声をかけていただいたのがきっかけです。本業で発信を始めた当初は、学ぶ期間と決めていたこともあり、副業をしようとは思っていなかったのですが、そろそろ本業以外でも発信してみたいなと思っていた時に声がかかったので始めました。

大崎 祐子(以下、大崎):もともと副業をやろうは思っていませんでした。スタートアップをやっている友人から「プレスリリースを書きたいんだけど、どういう風に、どういうタイミングで書けばよいか教えてほしい」と言われて、お茶をしながらアドバイスしたんですね。そしたら「すごく助かった。ありがとう」と感謝されて、自分のスキルはニーズがあるってことに気付いたんです。そこから繋がっていきました。
あと広報がやりたくて入社したんですけど、最初に配属されたのは別の部署だったんです。そこの部署にいる間、自分のやりたいスキルが身につかないっていうのはちょっと損だなって思ったのもあります。結果、副業での活動を見て今では会社から「うちの会社でもこのスキルを活かしてほしい」って言われるようになりました。

梶川 奈津子(以下、梶川):私はやりたくて始めたタイプですね。「やっても苦じゃない楽しいことを仕事にしたい」ことをずっと模索していて、最初配属された広報の仕事はそれがぴたりとはまりました。ただ人事に異動になった時に、新しいスキルが得られるという意味では肯定的にとらえることができたんですけど、自分の軸を考えた時に「好きだったことを継続したい」と思って、編集者の長谷川リョーさんにTwitterからDMを送って弟子入りしました。

城後 建人(以下、城後):学生時代にインターンをしていたスタートアップのメンバーに、開発ディレクションを手伝ってほしいといわれたのがきっかけで新卒1年目の10月から副業をはじめました。そこから繋がっていって複数の企業のプロジェクトマネジメントや、開発ディレクションをやり始めましたね。

意外にも4人中3人は、副業を始めたくて始めたわけではないのだそう。「副業可能」で就職先の企業、転職先の企業を検索する人が多い中で、「始めたくて始めた」と答えたのが梶川さんだけというのは意外でした。

しかし、その理由について大崎さんは次のように話します。

大崎:そもそも副業はエンジニアとかみたいに、わかりやすくスキルがある人がするものだと思っていたので、自分のスキルがお仕事に繋がると思っていなかったのもあるんですよね。

確かに「副業」という言葉が注目を集めたのは本当に最近ということもあり、「副業として成立するのか」という点はやってみるまでわからない部分もありますよね。

会社の理解、時間、メンタル、お金…リアルな副業事情に迫る!

イベントでは「これから副業を始めたい」という方が気になる、リアルな部分に迫る場面もありました。

1会社の理解はあるの?

注目度は着実に上がっているものの、まだまだ制度上「副業解禁」と謳う会社は少ないのが実情。実際に城後さんが副業を始めた当初の会社は「副業禁止」の規則があったのだとか。

城後:最初の会社は副業禁止でした。でも黙ってやって後で問題になるのも嫌なので、クリアにしたいなと思いました。当時、新卒1年目だったので人事との面談が定期的にあったので、そこで「本業の方にも還元していくし、悪い影響は及ぼさないんで…」と人事の方に直接相談して理解を得ましたね。「あまり大声では言わないでね」とは言われましたけど(笑)

登壇者の4人は会社の理解を得ているからこそ副業を堂々と楽しくやれているとのこと。制度のあるなしに関係なく「どうして副業をやりたいのか」を自分の言葉で説明できるかどうかが大切だと感じました。

2本業と副業の労働時間、頭の切り替えなどバランスのとり方は?

「仕事先を増やすということは、労働時間も増えてしまわないの?」また「本業と副業の頭の切り替えはどうしているの?」という部分は気になるところ。モデレーターの小山さんが言うように、ライターのように「本業が忙しい時期は原稿の執筆をお断りする」ことができる職種もある一方、年間を通して関わっていかねばいけない仕事を副業にしている方はどのように乗り越えているのでしょうか。企業のPRに携わっている大崎さんは次のように語ります。

大崎:PRとか広報ってユーザーに届けるために、どのように発信していくべきかを考えなきゃいけないんです。そのため、受け手がどうとらえているのかをキャッチアップするべく、Twitterなどで常にチェックしています。そういう意味ではお付き合いしている企業さんのことは常に考えていますね。あとは、Slackなどの連絡ツールはこまめにみること、一緒に働いている人たちとSNSでつながっておいて、その人たちを頻繁に思い出すことで意識を副業の会社の方にも向けるようにしています(笑)他には、週1でミーティングに参加させてもらったり、電話でコミュニケーションを取ることで、その人たちの考え方を探ったりですかね。
時間のコントロールについては、本業もフルタイムで働いているので、副業の先の企業の方と交渉して、忙しいときはスケジュールを調整してもらうようにしています。

こまめなコミュニケーション次第で本業と副業の頭の切り替えや時間のコントロールは、職種を問わずできるようですね。

3「正直しんどい…」そんな時はどうやって乗り越えてる?

ただ時間や業務はどうにかなっても、メンタル的につらいと感じることはあるようです。そんな時はどのように乗り越えているのでしょうか。

大崎:土日に家で仕事していると「なんで休みの日なのに仕事しているんだろう」って落ち込むこともあるので、カフェやコワーキングスペースで仕事をするようにしています。

梶川:気づけばずっと仕事しているときもあるので、自分の世界に入れる時間を強制的に作っています。例えば最近生け花を始めて、目の前にある花に集中している時間だとか、好きな大河ドラマを見ている時間は仕事のことを忘れて没頭できていますね。

週7でONモードだからこそ、自分なりのモチベーションの保ち方、休み方を見つけるのはより一層大事にしているとのことでした。

4ぶっちゃけ収入はどうなっているの?

やはり気になるのがお金の話。この日は本業に対して、どのくらい稼げているかということを各々の表現で発表する場面もありました。また、梶川さんはお金に対しての考え方そのものが変わったと話します。

梶川:「自分のこの労働に対する対価はこれくらいなのか」ということがダイレクトにわかるようになったので無駄遣いしなくなりましたね。使い道としては、2~3ヶ月に1回行きたいと思ったところに旅行するようになりました。

お金の使い方に関しては、4人ともそれぞれなようで、梶川さんのように大切に使うという考えもあれば、以前よりも欲しいものをためらわずに買うことができるようになったとの意見も。ただ節約して我慢するよりも、入ってくる収入を増やすということで精神的余裕を持てるようになったとの意見には全員が大きくうなづいていました。

ただ、一方で4人とも副業を行なうのは「お金が欲しいから」ではなく、求めているのはやりがいだとか、スキルアップ、理想のキャリアの実現なのだそう。

明石:お金のために副業をしているのではないので、金額交渉を行ったことはないです。仕事をする時に大事にしているのは「誰と仕事ができるか」ということと「楽しい仕事ができるか」ということ。副業をしていることで、どんどん関係性が広くなっていくのがとても楽しいなって思います。

また副業に携わったことで、お金にまつわる思わぬ発見もあったと言います。

梶川:編集とかライティングに副業で携わったことで、相場観がわかるようになりました

城後:わかります。あと相場観がわかったことで、クライアント様から提示された金額を見て、どのくらい成果を期待されているのかということを如実に感じるようになりましたね(笑)

副業を通して1つの業務の相場観を知れたことで、自分が本業で仕事を担当するときの費用感や、どのくらいの額でお願いすればよいのかがわかるようになったのだそう。副業を通してお金を得る経験は、本業や労働そのものへの考え方にも良い影響をもたらすということを感じました。

ミレ二アル世代の4人は“これからの副業”について、今何を思う?

イベント中、登壇者自身がTwitterでハッシュタグを追い、寄せられた質問にも答える場面も度々見受けられ、終盤には次のような質問が取り上げられました。

本業を辞めて、副業に全振りしようと考える機会はありますか?

明石:まだ副業を本業にしようと思ったことはないです。というのも、会社でまだやりたいことがあるので。まだサイボウズでスキルをつけたいと思っているんです。だから、会社で上司の下にいて、チームで働けるとかマネジメントを学べるという今の環境を大切にしたいんですよね。

城後:今は本業の会社がとても楽しいので辞めようという考えはないです。あと今の会社で働きつつ、自分のやりたい仕事をするという選択の方が、お金の面でも、メンタルの面でも楽なので、個人的には本業と副業という今のスタイルの方が向いているんじゃないかなと思うんです。

またイベントの最後、「5年後どうなりたい?」という質問に対し、大崎さんと梶川さんは次のように語りました。

大崎:昔から「バリバリ働きながら、子どもを育てたい」という夢があります。ただそれはまだまだ難しいということに気付いて、大学生の時にフリーランスのようなことを始めました。なので5年後はフリーのPRとか広報として働いて夢を実現させたいという気持ちがありつつも、まだまだ我流な部分もあるので、もう少し勉強は必要だなと課題に感じる部分はあります。

梶川:まだ考えられていない部分ではあるんですけども、5年後もワクワクする時間を過ごしていきたいです。なので企業でやっていることと個人でやっていることの掛け合わせの中で、「○○といえば梶川!」の○○の部分が何かという方向性が見えていたらいいなとは思っています。あと興味の範囲が広いので、得意な領域というのも見つけていきたいですね。

取材を終えて

自分のやりたいことを叶えるべく一生懸命就活をしたのに、入社後思い描いていた働き方ややりたい仕事とのギャップと現実に悩む友人が何名かいます。私自身もそのギャップに悩んだ末、フリーランスという生き方を選択した一人です。

今回のイベントをうけて、“副業”という働き方は「やりたいことを仕事にするために、辞めるか諦めるか」しかないと思っている人たちにとって、新たな選択肢となるのではないかと感じました。「会社の中でやりたいことができる日を時が来るまで待つ」のではなく、個人のキャリアとし「やりたいこと」を叶えられるという意味で、働くことへの理想と現実のギャップを埋めることができると思ったからです。

また登壇者の4人によると、仕事の面ではもちろん、精神的な面でも副業と本業は相乗効果をもたらしているのだそう。実際に自身の仕事の話を笑顔で生き生きと話す4人の姿を見て、フリーランスとしてではなく、いつか副業可能な会社で働いてみたいという気持ちにさせられました。

より多くの方の理想の働き方、生き方を実現する選択肢の1つとして、「副業OK」な会社がどんどん広まってほしいと思います。

執筆:於ありさ(@okiarichan27
編集:たくみこうたろう(@kotaro53
フォトグラファー:なかむらしんたろう(@nakamuran0901

第1回
キャリアは主体的につくる時代!副業ではなく「複業」を選ぶ人が増えています
第2回
複業があなたの可能性をアンボックスする ── 黒田 悠介
第3回
現職との兼業でOK!「複業採用」の登場で何が変わる?
第4回
副業は人生をより豊かにするもの。私が社会人1年目から副業をし続けている理由。
第5回
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