人生100年時代。不確実な時代の新しいパートナーシップ ── 町塚 俊介

人生100年時代。不確実な時代の新しいパートナーシップ ── 町塚 俊介

人生100年時代。不確実な時代の新しいパートナーシップ ── 町塚 俊介

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町塚 俊介(まちづか しゅんすけ)

つながりの力で個と組織が活きるを理念に、自分との関係、人と人の関係、人と企業との関係といった「関係性(つながり)のデザイン」を行う仕事をしている。Workleファウンダー、コーチ、コミュニティプロデューサー、組織開発コンサルタント、1児の父、料理人等、沢山のアイデンティティを持つ。

Fledgeの読者のみなさん、こんにちは、町塚と申します。以前には、「「今の社会は、生きていくのに気を張らないといけない」第三の場・ワークルをつくった理由」という記事で取材いただきました。

さて、唐突にはなってしまいますが、1つ質問させてください。みなさんは「ご自身のパートナーとどのようなパートナーシップを築きたいですか?」

今回は、これからの変化の激しい時代におけるパートナーシップについて皆さんと一緒に考えられたらと思い、この記事を書かせて頂きました。

パートナーと仕事にも育児にも共同経営で取り組んでいます

まずは自己紹介になりますが、私は2015年にコーチングや組織活性化、コミュニティのプロデュース等、人間関係に関する事業を立ち上げまして、パートナーと二人三脚で会社を経営してきました。

また、私事ですが、昨年2017年の7月に入籍をし、12月には第一子(娘)が生まれ、会社だけはなく、育児にも共同経営で取り組んでいる最中です。正直、初めての育児で分からない事が多く、不安や葛藤も抱えながら取り組んでいます。

人生には、育児以外にも糸口の見えない課題や、大きな変化を乗り越える機会が沢山あります。だからこそ、一緒に取り組むパートナーとのパートナーシップの重要性をひしひしと感じています。

これからの時代は、僕らだけではなく「夫婦で大きなチャレンジに取り組む事例」が増えていくのではないでしょうか?

例えば、「今までの専門スキルが機械に代替されて使い物にならなくなってしまった。キャリアチェンジのために、旦那さんが大学院に行くため、奥さんがしばらく生計を守る」といった事はざらにありそうです。

今回は、そんな人生100年時代のパートナーシップのあり方について、僕らの“仕事も家庭も共同経営という1つの在り方”を事例紹介させて頂きたいと思います。

不確実な時代を乗り越える鍵はパートナーシップにあります

まず、そもそもなぜ今パートナーシップを見直す必要があるのでしょうか?

「人生100年時代」や「VUCA(※)」という言葉に表されるように、これからの時代は、不確実かつ不安定、そして変化が激しい時代になると言われています。だからこそ、今の私たちに求められているのは「しなやかな変化と活力のある行動」です。

では、そもそもなぜ、今パートナーシップを見つめ直す必要があるのでしょうか?

それは、パートナーシップこそが、変化や活力の基盤となる人間関係だと考えているからです。とはいえ、一人一人の生き方に正解がないように、パートナーシップの在り方も夫婦の数だけあると思います。重要な事は、それぞれとっての心地の良いパートナーシップを探求する事です。

その点について考える上での1つの題材として、私たちのパートナーシップの在り方を詳しくお伝えします。

(※)「VUCA(ブーカ)」とは、Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字を取った言葉で、これら4つの要因によって、現在の社会環境が予測困難で不安定な状況に直面していることを表しています。

例えば、子育てを親族やシェアメイトと共有するためのFBグループがあります

私たちは、「一所懸命で無我等夢中な家族経営」というコンセプトを掲げています。

まず、ここで言う家族経営とは「家庭も育児も仕事も家族で経営する事」といった意味を持っています。次に、一所懸命とは「役割や期待に縛られず、自分にしかできない事に集中する」という意味です。

そして、無我等夢中とは「自分が1人が夢中になって活き活きしている状態になる事と他の誰かもそうなる事を両立する事(造語)」を指します。

イメージが付きにくいと思いますので、具体的な特徴(僕らの夫婦らしいポイント?)を3つご紹介させてください。

1つ目は、パートナーが自分の会社の役員をしてくれいて、僕も子育ての予定や役割が日常的に入っている点です(まだ生まれて1ヶ月なので色々変動がありますが)。

2つ目は、旧来の母親像、父親像に縛られない父母の役割を担っています。旧来は、専業主婦とサラリーマンの分業制のように、お母さんは家で子どもと沢山の時間を共有し、お父さんは稼いできたお金で家を初めとした環境を整えていました。

しかし僕ら夫妻では、仕事上で培った役割分担の経験を活かし、パートナーは広い人間関係を活かした子どもの環境作りを、私はコーチングのスキルを活かして、子どもに深く関わっていく予定です。

実際にパートナーは、パーマカルチャーのご縁を活かした、食育等に取り組もうとしています。育児は、世間的な父親像や母親像に縛られない、お互いの個性が活かせるので、とてもワクワクします。

面白いのは、領域は違えど仕事とほとんど同じ役割分担という事です(笑)仕事では、全体俯瞰による人間関係の調整や環境整備はパートナーが担い、深い人間関係の構築や集中的な事業投下は私が担っています。

3つ目は、拡張家族による子育て用のFacebookグループがあるという事です。


▲育児を拡張家族でシェアするFacebookグループ

Facebookグループには、私たちと、私たちの両親、私たち世帯と一緒に住んでいる鎌倉の古民家のシェアメイト、プロジェクトやコミュニティを共にしてきた信頼できる人たち、お母さん経験者、これからお母さんになるお友達などが入ってくれています。

そこでは、血の繋がりはなくても、それぞれの人生を支え合い、応援し合うといった拡張家族として、子育てに関する知恵を共有してもらったり、子育てに関するいろんな体験を手伝ってもらったりしています。

メリットは、それぞれの個性を最大限に活かせる事はもちろん、助け合いから始まる深い人間関係が生まれる事

では、この形のメリットは何でしょうか?それは、沢山の共通経験を積む事による相互理解の深さと、関わってくれる人が夫婦以外にもいる事によって、互いの個性を最大限に活かす事ができる事です。

私は仕事も育児もプロジェクトだと思っています。そのため、私たち夫婦は、新婚ですが、これまでに沢山の共同プロジェクト経験をつみ、いくつか修羅場も乗り越えてきました。

だからこそ、自分自身の個性を発見する事はもちろん、お互いの強み、コミュニケーション上のくせなどを分かっていますし、互いの個性に対して、信頼と尊敬があります。このチャットのやり取りがいい例です。


▲チャットでのパートナーとの何気ない日常のやりとり

また、一所懸命だと“生きている実感”も良く感じられます。人間は1人では生きられません。私たち夫婦にはできない事が沢山あります。

僕もパートナーもADHD傾向があり、僕は不注意でしょっちゅう物をなくしたり、ケアレスミスをするので、きっちりとした管理や判断ができなかったり、パートナーはじっと1つの事に集中する事ができないので、授乳などでつらさを感じる事もあるようです。

しかし、できない事があり、個性に集中するからこそ、助けてもらう事による感謝のつながりや、場合によっては役に立っているという実感が得られると思うのです。確かに、“首の皮一枚感”を感じる事もありますし、特に関係性への意識が薄れると葛藤や対立を生むこともあります。

それでもなお一人一人ができない事を手放し、個性を最大限に発揮して助け合うといった共同体の在り方が、個人もそして、共同体も幸せな在り方だと思うのです。

また、メリットがもう1つあります。拡張家族だからこそ、夫婦に閉じない様々な価値観や体験に出会える機会が増える事です。面白い話ですが、将来、自分の娘は「私には、お父さん、お母さんが沢山いる」と話すようになると思うのです。

ちなみに、科学的には、オキシトシンというホルモンが愛情(自分の仲間として守り、貢献するようになる)をつかさどるらしいのですが、実際に子どもに触れたり関わったりしていると、オキシトシンは発生するため、血のつながりの有無に関わらず父親と母親にはなれるのです(笑)

父と母が沢山いると何がいいかというと、例えば自然に興味を持ったらこの人に一緒に遊んでもらいな、ものづくりに興味持ったらこの人に教えてもらいな、勉強だったらこの人に・・というように夫婦に閉じない経験をしてもらう事が可能です。


▲第一子が生まれる前に、拡張家族で子どもの名前をみんなでアイデアだししている様子

自分たちらしいパートナーシップは、私たちの価値観を明確にする事から生まれる

では、なぜこの形になったのでしょうか?これは夫婦に共通する価値観なのですが、仕事とプライベート、家族と他人といったように、きれいに分けるのが苦手なんです

僕は、小さいころから家族で川の字で育ってきたり、家に友達が来て泊まっていく事が多い“開かれた家”だったという影響が大きくて、気のおける人とは何でも一緒にやりたいし、どんどん深く繋がっていきたいという価値観があります。

また、パートナーも飲み会場でも、すごく真剣な社会の話や、人の人生の話みたいな真面目な話しかしなかったり、暮らしの1シーンの延長線上で、彼女が作る食卓の場が色んな人の癒しや希望になっている事も良くあります。だからこそ、自分たち夫婦にはこの形がっくり来ています。

一方で、課題もあります。共倒れになるリスクです。お互いに子育てにも仕事にも自分のエネルギーを同等に費やし、それらが繋がっているので、子育てのストレスが、仕事のパフォーマンスの低下に繋がったり、仕事の結果が、子育てにも影響します。

どちらかがうまくいかない事が、どっちもうまくいかなくなる悪循環を生む可能性が一番怖いです。

これからは、「インサイドアウト」を合言葉に

しかし、今後に関して、心に決めている事があります。それは「インサイドアウト」。

インサイドアウトとは、家族や育児、パートナーシップ等のプライベートな人間関係で作られた経験や価値観から、パブリックな人間関係、価値ある仕事が生まれるという事です。

実は、自分のコーチングという仕事の1番のバックグラウンドは、アカデミックな学びでも、仕事上の経験の数でもなく、自分の父親と母親の自分に対する関わり方なんです。母親からは「人をあるがままに受け入れる事」父親からは「人の可能性に情熱的に関わる事」を受け継いでいます。

だからこそ、自分たちも、これから迎えるライフイベントには、自分たちの価値観を見つめながら、丁寧に向き合っていくつもりです。

実際に、直近で行くと3月には、自分たちがファシリテーターを務めて親族や地元の人の縁を繋ぐ結婚式や、鎌倉のみんなで作る保育園、将来はコーチングの経験を活かして、子どもと定期的な1on1セッション等をやっていこうと思っており、どれも楽しみで仕方ありません。


▲鎌倉で働く人・暮らす人のための地域に根ざした保育園『まちの保育園

この記事をネタに、ぜひあなた達らしいパートナーシップについて、対話する機会を作ってみてください

今回は、私たち夫婦の「一所懸命で無我等夢中な家族経営」といったパートナーシップの在り方を紹介させて頂きました。

しかし、冒頭にもお伝えさせて頂いた通り、パートナーシップの在り方は、パートナーの数だけあります。そして、それは、2人がどうありたいかという願いから生まれます。

ちょうど、これからは不確実な時代という、共通言語もありますし、ぜひこんな記事を見たのだけどという紹介から、夫婦やカップルで、「私たちのパートナーシップについて」ぜひ対話をしてみてください

そして、もしよければ「こんな話をしました」や「こんな事に悩んでいます」等気軽にご相談ください^^僕らも答えのない中で探求しているので、パートナーシップ探求仲間になれたらうれしいです^^

▼町塚 俊介さんの最新情報はこちらでチェック!
Workle:http://goinggoinggoing-an.wixsite.com/workle
Facebook:https://www.facebook.com/shunsuke.machizuka

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