もっと知りたい!『女性活躍推進法』“えるぼし”と“くるみん”って?

もっと知りたい!『女性活躍推進法』“えるぼし”と“くるみん”って?

「ジェンダーギャップ111位」(※)。2016年秋の、日本の結果です。ショッキングな数字でしたし、覚えている方も多いのではないでしょうか。ジェンダーギャップとは、『世界経済フォーラム』が社会進出について、男女格差を数値化したものです。日本は特に“経済参画”の順位が低く、118位でした。
一方、最近では「女性活躍」という言葉も多く聞かれるようになりましたね。女性の活躍を推進するために、実は法律も整備されましたし、厚生労働省はマークを作って、企業の“格付け”も行っているそうなんです。そこで今回は『女性活躍推進法』と、“えるぼし”“くるみん”の2つのマークについて、ご紹介していきます。

(※)「共同参画」2017年1月号 | 内閣府男女共同参画局

『女性活躍推進法』ってどんな法律?

厚生労働省のホームページによると

自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性の個性と能力が十分に発揮されることが一層重要であるため女性の職業生活における活躍を推進し、豊かで活力ある社会の実現を図る
(引用元:女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の概要 PDFファイル

とあります。少子高齢化社会での労働力不足も深刻なので、その解消のためにも重要ですね。

具体的には…

・採用や昇進も含めた、職場環境での差別的慣行への配慮
・仕事と家庭生活が両立できるための環境整備
・仕事と家庭生活の両立についての意思の尊重

を行うため、301人以上の企業に対して

・現状の把握と課題の分析を行うこと
・解決のための行動計画を作り、届出・周知・公表を行うこと
・自社の女性の状況について公表すること

が義務付けられました。300人以下の企業では努力義務となっています。
取り組みの優れた企業は、申請すれば厚生労働省の認定が受けられ企業のイメージアップが図れたり、公共調達(税金による公共事業などのための契約)で有利になります。働く女性と企業、両方にメリットのある法律だと言えますね。

“えるぼし”マークってなに?


(引用元:女性活躍推進法に基づく「えるぼし」企業46社認定しました! |報道発表資料|厚生労働省)

女性の活躍推進について義務化はされましたが、法律があるだけでは、実態はなかなか分かりませんよね。そこで実態を“見える化”してくれるのが、えるぼしマークです。

えるぼしマークは、女性の活躍推進のための行動計画を立て、届出を行い、さらにその取り組み状況が“優良”だと厚生労働大臣に認定された企業のみ、掲げることができます。自動的に与えられるものではなく、都道府県の労働局に申請する必要があります。
また、えるぼしマークには3つの段階があります。いわば厚生労働省による“格付け”ですね。「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの項目がどれだけ達成されているかで、認定段階が変わります。

認定が第1段階のえるぼしマークでは、上部の“星のきらめき”の数は1つです。第2段階なら2つ。すべての項目の条件を満たした第3段階では、“星のきらめき”の数は3つになります。同じえるぼしマーク取得企業でも、段階によって違いがあります。マークを見かけたら、ぜひ“星のきらめき”の数にも注目してみましょう。

なお、えるぼしマークの取得や取り組みについての情報は、毎年の公表が義務化されています。つまり実態のない企業では、マークを取得し続けることはできないのです。転職を考えている女性の方は、ぜひマークの取得状況についても調べてみてください。

“くるみん”マークも女性の活躍には重要?


(引用元:くるみんマーク・プラチナくるみんマークについて |厚生労働省)

女性が働きやすい職場環境に関するマークとして、えるぼし認定以外にも注目しておきたいものがあります。“くるみん”マークです。出産・育児の希望や必要がある場合は、むしろ気にしておきたいのはこちらの方かもしれません。
このマークは“子育てサポート企業”であると厚生労働大臣に認定されると取得できるもので、認定には「75%以上の女性社員が育児休業を取得している」「短時間正社員や在宅勤務などの制度・措置がある」などの条件をクリアする必要があります。条件は女性社員に対するものだけでなく、「男性の育休取得率が7%以上」などもあります。また“プラチナくるみんマーク”という、より厳しい条件をクリアした場合のみ取得できるマークもあります。
2017年4月からの新基準では、育休以外でも男性社員が育児目的の休暇を取得すれば基準を満たしたことになるなどの変化もありました。

子どもを希望する女性にとって、出産・育児と仕事との両立は“活躍”に欠かせないものですが、この認定は女性活躍推進法ではなく、『次世代育成支援対策推進法』によるものです。「少子化なので、子どもの育成支援についてみんなで考え、実施しましょう」という法律です。子どもにとっても、また子育てをしたい父親にとっても嬉しいものかもしれませんね。
くるみんマークの取得状況や、その企業で実際にどんな取り組みがされているのかなどは、『両立支援のひろば』で確認できます。ぜひチェックしてみてくださいね。

“女性の活躍”には、まだまだ課題も……

女性がイキイキと仕事をし、結果として活躍が推進されるためには、まだまだ解消すべきことはたくさんあります。
ソニー生命保険株式会社による調査を見ると、たとえば職場での女性の活躍に必要なものとして、女性たち自身からは「職場男性の女性の活躍に対する意識改革」(82.4%)や「女性リーダーに対する偏見の解消」(78.5%)などを求める声が多くあります。制度などのハード面だけでなく、ソフト面での課題ですね。“男性の家庭進出”を求める声や、「女性にばっかり、一方的に活躍を求めないで!」という声を聞くことも少なくありません。

そんな状況だからこそ、えるぼし・くるみんマークの存在はますます貴重なのかもしれません。まずはハードだけでも「女性活躍推進」が進み、それを当たり前と感じる人たちが増えれば、男性の働き方にも変化が生まれ、ソフト面も進化していける可能性が高まるのではと思います。

女性活躍推進法のメリット、ポイントは3つ!

女性活躍推進法が広まれば、女性はこれまでよりもキャリアを育てやすくなります。この法律によるメリットは多々ありますが、以下の3点が主なメリットではないでしょうか。

1.ライフステージの変化による影響が小さくなる
時短勤務だけでなく、リモートワークなど様々な就業形態が認められるようになり、就業の継続がより無理なくできるようになります。

2.今後のキャリア形成において自由度が高まる
仕事を単純にセーブするだけでなく、昇進やキャリア形成も努力次第で目指すことができるため、より自由に将来の展望を抱けるようになります。

3.ワークライフバランスを実現しやすくなる
くるみんマークが広まり、男性の育休取得率が高まれば、男性の家庭進出も進み、女性もよりワークライフバランスのとれた生活を送りやすくなります。

まとめ

人生の中で“仕事時間”が占めている割合は、決して少なくありません。つまり仕事時間を満足度の高いものにできれば、人生そのものの満足度もまた上げることができるということです。女性活躍推進法は、女性が自分の人生をイキイキと過ごせるようにするための、貴重な一歩になりそうです。

もし「所属する企業では自分の理想の働き方をするのは難しい……」というようなことがあれば、フリーランスを目指してみるのもいいかもしれません。フリーランスは、被雇用者ほど守られていない部分も多いですが、自由度は格段に上がります。人によっては、今よりも快適に仕事ができることもあるでしょう。
でも快適さを求めるためには、自分にとっての快適がどんな形をしているのか、自分自身で理解しておく必要があります。
今いる環境の働きやすさを考えることは、理想の働きやすさを考えるためにもいいチャンス。えるぼしとくるみん認定のマークも参考に、まずは自分の環境について、確認してみましょう。

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