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作業の速さより思考の速さ!生産性を上げるための働き方 ── 株式会社カオナビ

作業の速さより思考の速さ!生産性を上げるための働き方 ── 株式会社カオナビ

作業の速さより思考の速さ!生産性を上げるための働き方 ── 株式会社カオナビ

「全社員が」時間内に帰るという意識を徹底し、それを実現している株式会社カオナビ。900社を超える企業が導入しているクラウド人材管理ツール「カオナビ」を開発する会社です。

前回の記事では、同社代表の柳橋さんに会社と個人が働いていく上で大事なことや、経営者へのアドバイスまで幅広くお話を伺いました。今回は、同社でフィールドセールスを担当されている矢野雅大さんに、実際のカオナビでの働き方を取材しました。

矢野 雅大(やの まさひろ)

株式会社カオナビ コマーシャルセールスグループマネージャー 1980年生まれ。料理人を目指して調理師免許を取得、イタリア料理店で勤務。2004年に人材総合サービス業界に営業として入社し、その後、営業マネージャーとして従事する。2016年にカオナビのフィールドセールス担当として入社後、現在は、コマーシャルセールスグループのマネージャーとして、新規顧客獲得およびグループのマネジメントを務める。

第2回
作業の速さより思考の速さ!生産性を上げるための働き方 ── 株式会社カオナビ

「業務時間外は対応しない」清々しいほどはっきりした、カオナビの働き方 

矢野さんが入社した当時から、みなさん定時である18時半に帰られていたのですか?

矢野 雅大(以下、矢野):僕がカオナビに入社したのが2016年なのですが、入社時に会社から「全社員が定時で帰ることを徹底している」という説明がありました。最初は嘘かと思っていたのですが、本当にみんな早く帰っていてとてもビックリした記憶があります。代表の柳橋が一番早く帰っていましたから(笑)

早く帰るのは、最初は難しかったですか?

矢野:最初から膨大に仕事があるわけではなかったので、普通に定時で帰れていました。
正直、早く帰ること自体は難しいことではないんです。要は、いかに今の自分の業務を、時間内に終わらせるかということ。常にこの効率を凄く考えていないといけない。それが難しいんです。

その中で特に意識していることは?

矢野:一番簡単で分かりやすいのは、まず動こうじゃなくて、まず考えようですね!この思考スピードを上げるように言われるのですが、なかなか難しくて上がらない…。しかし、何をするにもまず最初に思考してから動かないと、ぐちゃぐちゃになって結局無駄になってしまう。

本当にこの動きが必要なのかを考え、必要のない行動は省き、必要なものだけをやっていくことを常に心がけています。

まさにロジカルシンキングですね!

矢野:僕は今、アカウント本部のマネージャーを務めているのですが、経営陣がよく「マネージャーの仕事は、“やらないことを定義すること”だ」と言うんです。何かをやるということは=何かを捨てることとよく言いますが、それはとても理にかなっていると思います。

なるほど。カオナビさんは実際にサービスを導入されている企業など、取引先が存在する業種だと思います。現場で「早く帰ることが難しい」と思うような局面はありませんか?

矢野:特に難しいと感じたことはありませんね。僕らのグループは、はじめから18時半で帰りますというスタンスなんです。ですので後で取引先から何か連絡がきたとしても、翌日の対応になるのは当たり前で、お互いにその時間に合わせることでWin-Winの関係になります。

前職では、「お客様は神様です」というスタンスでやっていたので、例え無理がある場合でもだいぶ先方に合わせていましたね…。僕らもそれが当たり前だと思っていたのですが、対等の立場になって考えたら、「へり下る必要なんてないんだな」と今となっては感じます。

そのスタンスは、前もって取引先に伝えているのですか?

矢野:伝えるようなことはあえてしていませんが、先方から連絡がきても時間外だったら返事は返さない。翌日連絡した時も特に謝ることはしません。それが普通のこととして、いい関係性を築けています。

それに対してのクレームは1つもないですね。恐らく普通はそうなんです。やらざるを得ないから対応していると、逆にそれが普通になってしまって、「今までやってくれていたのに、どうして対応してくれないの?」とお客さんの中で違和感が生まれてしまう。

僕たちは最初から時間外は対応しないというスタンスをとっているので、違和感が生まれにくいのだと思います。1回でも対応してしまうと大変ですよね。

カオナビさんは、コアタイムなどはあるのでしょうか?

矢野:ありません。定時が決まっているだけです。家の都合や予定が入ったときは早退したり…休みが取りやすい環境なのは、やはり経営陣の考え方が大きいですね。経営陣自ら、1週間休暇を取って旅行に行ったりしていますし。上司が休みを取ると部下も取りやすいので、いいことだと思いますね!

本当に言いだしづらい雰囲気がまったくないんですね。

矢野:はい。ない理由は、もう会社の風土でしょうね。それこそ僕も、チームのメンバーの休み理由に対しては「了解ー」しか言ったことがないですね。
よく「何で休むの?」と理由を聞く会社もあると思いますが、カオナビでは理由を聞くこともありません。

ただ、長期休暇を取る場合は、国内か海外か、万が一の時に緊急連絡が取れるかどうか程度は確認していますけど。遅刻・早退、有休取得等で人事評価に影響することは一切ないですね。

自分の仕事を時間内でやっていたら、まったく問題ない?

矢野:まったくないですね。会議があっても、議事録などの共有ツールがあるし、フォローは後からでもできるので全然休んでいいよという風土です。

▲カオナビの実際のチャットのようす

ポイントは「分業」。個々に仕事を依存させないから休みやすい 

カオナビさんの管理体制を教えていただけますか?

矢野:カオナビは簡単に言うと、分業制です。通常のセールスの流れは、お客さんを探してそこに電話をかけて、直接訪問しプレゼンして受注する。受注した後はお客さんのフォローをして拡販するというものですが、カオナビではすべて分業で担当制にしています。

インサイドセールス担当がアポを取り、営業である僕らのカレンダーにどんどん予定を入れてくれます。僕らはその情報を見ながらデモンストレーションに行って、受注まで持っていく。そして受注するとサポートグループに任せるので、手離れがいいんですよね。

ですので、僕らのチームであるコマーシャルセールスは、新規の獲得に注力ができる。もしここで取れなかったものは、再び温めなおすためにまたインサイドセールス担当に戻す、という仕組みが成り立っている。残業がない理由は、分業制にしている部分が非常に大きいですね。

分業によって、仕組化がされているんですね。

矢野:はい、その仕組みの裏側は、マルケトさんのマーケティングオートメーションツールを使っています。マルケトさんも、働きがいのある会社ランキング1位を取られていますよね。

本当に無駄がないんですね!昔からそうだったのですか?

矢野:そういう風に体制を作っていっている感じでしょうね。僕が入社した2年前は、マルケトさんのツールを入れ始めたばっかりで、まだ仕組み化していくタイミングでした。そこから人数が増えるにつれ、どんどん活用されるようになって、仕組みが回るようになってきました。

あとはそれぞれに、いかにアポを増やすか。僕らコマーシャルセールス側はいかに決定率を上げるか、いかにPDCAを高速回転させるかという課題を持ちながら常に取り組んでいます。

±20時間制度と1ON1ミーティング。カオナビの制度を成り立たせるために

とても働きやすい体制が整われていますが、±20時間制度(※)というものがあると伺いました。矢野さん自身使われていかがですか?

(※)±20時間制度…所定労働時間より月に±20時間の幅を設け、各自で労働時間をコントロールできる制度。

矢野:僕自身はこの制度を使ってビジネススクールに行き、ロジカルシンキングの勉強をしています。

具体的にどんなことを学ばれたんですか?

矢野:結論から言おうとか、その根拠は何なのかとか、事実から解釈があって対応策が出る、ということを徹底的にやる感じですね。

今半年間くらい通っていますが、周りはみんな年齢関係なく同じく勉強を必要と感じて来ている人たち。業種業界問わず色々な人がいるので、新しい繋がりも増えて楽しいです。それがまた仕事にもリターンされて、いい循環が生まれていると思います。

そういう学びの時間が取れるというのは、大事ですね!

矢野:論理的に考える力や、自分に足りないと感じて、学びたいと思った時に学べる制度があったことは、すごく良かったと実感します。上司である取締役に相談したら、「行きなよ!」って言ってもらえて。やっぱり最初は座学を知っておかないと。この年だけど(笑)いい機会ですので。

月+20時間を超えると柳橋さんに怒られると聞きました(笑)

矢野:怒られますよ!でも、怒られるというより、経営陣に呼ばれて、どうして残業20時間超えてるの?大丈夫なの?と聞かれたり。何かが大変だったら、助けや仕組みとか効率良い方法を考えるから、言って欲しいということを言われます。でも、ただ単にダラダラやっているのだったら、やめなさいと(笑)簡単に言うと、キャパを超えていたら人を雇うから言いなさい、ということなんです。君のせいではないと。

もっと生産性の上がるやり方を考えましょうと。

矢野:間違いなくそうですね。でも、残業時間を超えると上司に呼ばれることってなかなかないですもんね。しかも20時間(笑)1日1時間ですよ!(笑)なかなかないと思います。色々謳っている会社はありますけど、本当に実現できているって素晴らしいと思います。離職率の低さも、そういった部分に紐付いてきていると思います。

±20時間制度を使った色々な利点を教えて頂きましたが、昔と大きく変わった点はありますか?

矢野:プライベートを大事にするようなりました。前職までは働く時間が長かったので、どうしても仕事のことばっかり考えていました。でもやっぱりプライベートが大事にできないと仕事も大事にできないですよね。自分の時間、家族の時間を大事にできるようになったことは、心情的にとても大きいですね。

それは時間がないと、なかなか変わらなかった部分ですか?

矢野:そうだと思います。時間のゆとりは、心のゆとりに繋がりますからね!

何かが大変だったら言って欲しいということでしたが、1ON1ミーティングとはどのような制度なのでしょうか?

矢野:マネージャーとメンバーが1対1で定期的にミーティングを行なう制度です。元々Yahoo!に在籍していた執行役員がおりまして、Yahoo!が1ON1を取り入れているということで、その文化を教えてもらいました。

基本は月に1回の頻度で行っているのですが、僕は人によって変えています。例えば仕事が溜まって結構ストレスを感じていそうであれば、月に1回のタイミングを待たずに1週間に1回にするとか、そこはフレキシブルに変えて、自分から「ちょっと話そう」という感じで誘っています。時間帯としては、午後の方が心理的に話しやすいらしいので、朝ではなく夕方に30分程度の時間で行っています。

1ON1を取り入れて変わりましたか?

矢野:2人だけで話せる機会って、メンバーからしたら言いだしにくいし、普段なかなかななかったりする。ただ、あえてその時間が取ってあると「ここはなんでも話していい場」として自分から言いやすくなり、そういう環境を制度として作れたことはとても大きいですね。

ルールや気をつけていることはありますか?

矢野:マネージャーが話してばかりではダメというルールがあります。これはYahoo!のルールなのですが、マネージャーが話すというよりも、メンバーに気づきを与える場・支援する場なので、その日のテーマもメンバーが考えて持ってきます。僕としては、前回話したことをきちんと覚えておくようには気をつけていますね。

一番知りたいのは、メンバーのコンディション。本当に元気がどうか。僕らに見えない所で困っていることがあるのなら、できることがあれば支援したいと思いますからね。ですので最初のスタートは、そこから入ることも多いですね。「元気?生きてる?」とか(笑)

「思考の速さを意識する」生産性を上げるために意識していること

▲普段のミーティング中の矢野さん

生産性を上げて時間内に仕事を終わらせるためにはどうすればいいのでしょう?

矢野:最初はまず定時で帰ることを定着させるためにも、時間内に帰ることを心がけてもらいます。それで仕事が追いつかずに溢れそうになったら、バランス良く仕事をふれなかったマネージャーの責任でもあるので、それは一緒に改善していきます。あとは彼らの作業の速さよりも、思考の速さは求めますね。

彼らが成長して次のステップに行くためにも、求めるところはそのポイントです。思考の速さは、生産性を上げるためには不可欠だと思います。

なるほど。その思考の訓練ってなかなか難しいですよね。

矢野:すごく難しいです。僕は、まず結論から言うようにすることは心がけています。日本人ってどうしても遠回しに言いたくなるし、営業は特に話が上手なので適当に話して間で結論を挟むこともあるのですが、それだと怒らます(笑)順番としては、先に結論を言って根拠を言うのが一番効率的だと思います。

僕自身、元々が非ロジカルタイプの人間なので、ビジネススクールに通って今も勉強中です!

あとがき

取材をしていて、まさに理想の上司!という印象を受けた矢野さん。
分業制という仕組みも去ることながら、1ON1ミーティングやチームへの気配りなど、サポート体制が素晴らしく安心して業務に集中できる環境がありました。

また人生100年時代と言われる今、社員の学び続ける姿勢とそれを応援できる会社の体制が、より大切になってくるかもしれないと強く感じた取材でした。

第2回
作業の速さより思考の速さ!生産性を上げるための働き方 ── 株式会社カオナビ