悩める企業担当者必見!リコーリースが実践するイクメン・イクボス推進に必要なこと

悩める企業担当者必見!リコーリースが実践するイクメン・イクボス推進に必要なこと

悩める企業担当者必見!リコーリースが実践するイクメン・イクボス推進に必要なこと

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前回に引き続き、今回はイクメン企業アワード2016のグランプリに輝いた2社のうち、リコーリース株式会社の取り組みについて、パネルディスカッションで語られた内容を中心に紹介していきます!

第1回
男性の「育児参加」に関する意識改革に成功!丸井グループの秘策とは?
第2回
悩める企業担当者必見!リコーリースが実践するイクメン・イクボス推進に必要なこと

荒木 優一

リコーリース株式会社 人財本部 人事部 人事課長兼ダイバーシティ推進室長

安藤 哲也

イクメンプロジェクト推進委員会顧問・NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事

「ワーキングマザー不在」の解消を目的として始められたイクメン推進プロジェクト

今回、株式会社丸井グループと共に『イクメン企業アワード2016』のグランプリを受賞したリコーリース株式会社(以下、リコーリース)は、全社員における女性社員の割合が46%、管理職における女性社員の割合は10%という構成となっており、比較的女性比率の高い企業とみなされています。

しかし、そんな同社でも子どもを持って働く女性の管理職は一人もおらず、いわゆる「ワーキングマザー」をいかに増やすかが、同社の将来を占う上で重要な鍵になると考え様々な取り組みを実施して来ました。

その結果、以下のような著しい成果を上げ、今回の「イクメン企業アワード2016」グランプリ受賞に至りました。

<リコーリースが達成したイクメン・イクボス推進に関する主な成果>

1.『育メン・チャレンジ休暇制度』の導入により、男性の育児休業取得率が飛躍的に向上
  ・「2013年:20%」⇒「2015年:76.5%
2.2015年の一人あたり月間平均残業時間の半減
  ・「2008年:16.9時間」 ⇒ 「2015年:8.6時間
3.2015年の長時間残業(1ヶ月45時間超)件数の減少
  ・「対2013年比51.3%減
(※当日配布資料より一部抜粋)


特に今回の「イクメン企業アワード2016のグランプリ」の受賞の大きな要因となった同社の『育メン・チャレンジ休暇制度』は、単に「育休」という名前ではなく、社員、そして会社にとっての大きなチャレンジであるという想いを込めたことから、「チャレンジ」という言葉を制度名に取り入れました。

このことが、後に男性社員の制度利用を大きく後押しすることに繋がったのだと当日登壇された人事部の荒木 優一さん(以下、荒木さん)は述べられていました。

『育メン・チャレンジ休暇制度』には配偶者のコメント付き報告書の提出が必須!

また、リコーリースの『育メン・チャレンジ休暇制度』がユニークな点は、男性社員が単に休暇を取得するだけではなく、確実に育児・家事に取り組むよう、休暇取得後にはなんと「配偶者からのコメント付きの報告書」の提出を求めている点にあります!

確かに、ごく少数ではありますが、男性の中には育休取得中の期間を自分の趣味に時間を充ててしまうなんていう例を聞くこともあるため、一定の効果は期待できそうです。

男性社員の育休取得を加速させたのは、トップによる強力なメッセージ

そして、今回リコーリースの取り組みにおける重要な立役者として挙げられたのが、他でもない社長の存在です。

同社では、ワーキングマザーを増やすために欠かせない要素として、育児・家事に積極的に取り組む男性を増やすことであると考え、トップが直々に「最低5営業日以上は全員が育休をとること!」という育休取得に対する強いメッセージを社内に打ち出しました。そのことが、社内の雰囲気を大きく変えるきかっけになったのだと荒木さんは語ります。

荒木:人事部門としては「積極的に!」くらいのトーンだったんですけども、「そんなことだから人事は駄目なんだ!!」というように経営トップから言われまして……。

義務というわけではないですけれども、「育休を取らせるんだ!」ということを強いメッセージとして出したいという想いが、この制度の名前(『育メン・チャレンジ休暇制度』)にも、表れているのではないかと思います。

残業の削減に関して、2ヶ月連続で未達の場合は上層部への報告を義務に

一方、リコーリースがイクメン・イクボスプロジェクトを推進する中で、苦労した点は「残業時間の削減」だといいます。

同社では、そのための対策として予め設定した残業の目標数値に対して、2ヶ月連続で未達の場合、その原因と対策に関する報告を「義務」とされました。

それも直属の上司だけではなく、そのさらに上の上司まで報告しなければならず、その強制力から、現場でも環境改善のための試行錯誤を自然と行うようになったという、起爆剤としての効果を語られていました。

今後の日本に必要なのは、上司が自ら「ライフ」を謳歌する姿を部下に示すこと(安藤 哲也さん)

最後に、イクメン・イクボス推進に関して「今後の日本に必要なことは?」という問いに対して、イクメンプロジェクト推進委員会顧問である安藤さんが述べられた言葉をご紹介したいと思います。



安藤さんは、これからの日本にとって必要なのは、細かい制度を整えること以上に「企業の風土を変えること」が重要だと強調されていました。その背景には、企業の将来を担う若手社員が「出世を拒む傾向にある」という現状を挙げられています。

そして、その最大の要因となるのが、家庭を顧みずに会社に縛られて働く「上司」の存在だといいます。

安藤:日本が必要なのは制度より風土改革なんですよ。その風土、空気を作っているのは管理職なので。うまくいってる会社はみなさん、管理職が進んで休暇を取るんですよ。それは有給もそうだし、特別休暇も、育休もそうだし。

やっぱり今は「管理職になりたくない」っていう若い人たちがすごく増えてるんですね。全国を回って講演するのですごく実感するんですけど、やっぱりそれは、会社に縛られる、余計に仕事が増える、家庭に帰れなくなる、っていう上司の姿を毎日見てるからなんですよ!


そして、それらの問題を解決するためには、「ワーク」だけではなく、「ライフ」も両立している姿を上司自ら部下に示すことが、企業風土を変革するための第一歩であると安藤さんはご自身の経験をもとに述べられました。

安藤:僕は以前、楽天という会社に「部長」として転職したんですね。で、その当時の部下の心境としては、「一体どんな部長が来るんだろう・・」と身構えるわけですよね。

ですから、僕は転職して3日目にたまたま趣味でやっているバンドの練習の予定があったので、会社に革ジャンを着てギターを担いで行ったんですね。そしたら、すぐに部下とコミュニケーションが生まれたんです。「部長いいですね!仕事以外にもそういうことを大切にされるんですね!」って。

だから、制度や何かテクニカルなことで働き方を改革しようとするんじゃなくて、空気を、風土を変えることが大事で、休むことはマイナスじゃない、リフレッシュでありインプットの時間なんだと、ボス自ら発信するということが非常に重要なんです!

筆者はこう思った

今回登壇された企業、自治体の取り組み内容を伺った中で感じたのは、会社として社員一人ひとりの事情に合わせて細かく制度を整える必要があるという点と、それを一過性のものにせず実行、定着させるためにはトップの強いメッセージです!

このどちらか一方が欠けていると成り立たず、両方が揃って初めて機能するのだということを強く感じさせられた内容でした。

第1回
男性の「育児参加」に関する意識改革に成功!丸井グループの秘策とは?
第2回
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