男性の「育児参加」に関する意識改革に成功!丸井グループの秘策とは?

男性の「育児参加」に関する意識改革に成功!丸井グループの秘策とは?

先日、小池都知事が都の管理職員を前に、各職場で「イクボス」を宣言し実践するよう呼びかけたことが話題となりました。また、同時期に安倍政権が「働き方改革実現会議」を新たに設置するなど、男性の育児参加への社会的関心が高まりつつあります。

そんな中、10月18日にはイクメンプロジェクト推進委員会による、『イクメン推進シンポジウム』が開催され、企業や団体のイクメン&イクボス推進に関して、著しい実績を上げられた取り組みが表彰されました。

その中でも、ここではイクメン企業アワード2016のグランプリに輝いた2社、株式会社丸井グループ、リコーリース株式会社の取り組みについて、パネルディスカッションで語られた内容を中心に、前後編に渡って紹介していきます!

社内でイクメン・イクボス推進に関わる担当者の方、必見です!!

第1回
男性の「育児参加」に関する意識改革に成功!丸井グループの秘策とは?
第2回
悩める企業担当者必見!リコーリースが実践する社内のイクメン・イクボス推進に必要なこと

羽生 典弘 

株式会社丸井グループ人事部長。丸井グループはイクメン企業アワード2014特別奨励賞を受賞。そして今年2016年には見事イクメン企業アワード2016グランプリに輝いた。

イクメン・イクボス推進のきっかけは、社内で欠けていた「女性の活躍」

今回『イクメン企業アワード2016』のグランプリに選ばれた株式会社丸井グループ(以下、丸井グループ)ですが、そもそも同社がイクメン・イクボスの推進を積極的に行うことになった理由は何だったのでしょうか?それは社内の「女性の責任者不足」という課題だったといいます。

丸井グループでは顧客の8割が女性、従業員の半数が女性であるにも関わらず、責任者の大半は男性だったという点に問題意識を感じられていたそうです。

そして、その女性の活躍を促すためには「男性の育児参加」が不可欠であると考え、これまでに様々な取り組みを進められてきました。

その結果、丸井グループは2014年に受賞した特別奨励賞に引き続き、2016年のグランプリ受賞を獲得するに至ったのです。

<丸井グループが達成したイクメン・イクボス推進に関する主な成果>
1.事業所ごとに目標数値を設定し、時間外労働の大幅な削減を達成
  ・「2007年:年130時間」⇒「2015年:年40時間
2.男性による育児休業取得率の大幅な上昇
  ・「2013年:14%」⇒「2015年:66%
3.育児を理由とする男性社員の一時体なエリア限定勤務制度利用者の増加
  ・「2013年:23人」⇒「2015年:57人
(※当日配布資料より一部抜粋)

時間外労働削減のための取り組み

丸井グループといえば、商業施設の運営、および対面販売のイメージに代表されるように、小売業ゆえに起こる労働環境例.「日曜日に休むことが難しい」「営業時間に合わせて勤務時間が遅くなりがち」などの整備が課題とされていました。

こちらに対しては、なんと「10分単位で30パターン以上のシフト」(!)を用意することで、社員の細かい要望に合わせて柔軟にシフトを選べる環境を用意しました。

さらに時間外労働時間の削減については、月ごとに事業所別で目標時間数を設定し、削減方針と設定根拠を人事部へ提出することを義務化しました。そして、その時間外労働時間の実績を全部署に公表し、特に残業時間が目立つ部署や個人に対しては個別でヒアリングを実施するなど、接客以外の時間帯で発生する細かな残業にも目を光らせました。

これによって、社員に対し計画的に仕事を進めることに対する意識を植え付け、時間外労働の大幅な削減に成功したのです!

男性の育児参加に対する社内の意識改革

「おめでとう!で、いつ休むの?」

イベント当日、登壇された人事部長の羽生 典弘さん(以下、羽生さん)はパネルディスカッションの中で、男性の育児参加に関する「世代間での意識の違い」ついて触れられていました。

お話をされていた羽生さんよりも、さらに上の世代の方の中には、子どもの運動会に行ったことがないということを“自慢げに語る”上司を見て育った人たちが存在するとの旨を述べられていました。

そういった上司の下では、仮に部下が子どもが産まれたことを報告したとしても、「そうか」の一言で片付けられてしまうケースもあるのではないかという点を指摘されていました。

そんな風土を変えるための取り組みとして、同社では社員に子どもが生まれた場合、会社からお祝いの品を渡すのと同時に、上司自ら「おめでとう!で、いつ休むの?」という育休の取得を促す言葉を伝えるようにしているのだといいます。

それによって社内に「男性の育休取得は当たり前」という雰囲気を醸成するのに良い効果を発揮していると述べられていました。

後ろ向きな社員は“むしろ積極的に”巻き込む

また、管理職の中には少なからず、社内のイクメン・イクボス推進プロジェクトにあまり賛同の意思を示さない人も存在するといいます。そんな一見プロジェクトから遠ざけたいと思いがちな社員については、むしろ積極的にメンバーとして巻き込むことが大事だと語られました。

つまり、一度プロジェクトメンバーになったからには、他の社員の模範となるように動くという心理をうまく活用したことが、一定の成果に繋がったのではないかと述べられていました。

社員一人ひとりから感じた意識の変化

以上のような取り組みを「トップダウン」「ボトムアップ」の両面から実施することで、冒頭で記載した定量的な成果を上げたけでなく、社員一人ひとりに定性的な変化も見られるようになったと、羽生さんは語られていました。

羽生:例えば、会議でイクメン・イクボスに関する話をしたとしても、今までは下を向いて自分事として捉えていないような方も中にはいたと思います。しかし、先日このグランプリの受賞を社内で報告したところ、自然発生的に「大きな拍手」が起こったんですね!

そして会議が終わったあとにも「さらに頑張らないといけないね!」という声を多数の方に掛けていただきました。そういった面からも社員一人ひとりの意識の変化を感じたとともに、今後も引き続きプロジェクトを推進していくことができるという実感を得ました。

筆者はこう思った

今回、丸井グループさんの社内のイクメン・イクボス推進に関する内容を聞いて感じたのは、大手企業だから一連の取り組みも順風満帆だったのではないかというとそんなわけでは決してなく、むしろ大小含め様々な障害を乗り越えた結果としての、今回のグランプリ受賞だったのだなということ。

また、登壇された羽生さんが語られたように「一度、方向性が決まるとグッと行く」という同社の風土に合わせて、うまく社内のメンバーを巻き込みながら活動を広げていったことが成功に繋がった大きな要因なのではないかと感じさせられました。

さて次回は、もう一つのイクメン企業アワード2016年グランプリ受賞企業、リコーリース株式会社の取り組みをご紹介します!!引き続きご覧ください!

悩める企業担当者必見!リコーリースが実践する社内のイクメン・イクボス推進に必要なこと

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