副業をする人は必ず知っておきたい「源泉徴収」とは?

副業をする人は必ず知っておきたい「源泉徴収」とは?

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最近では、政府が推進する「働き方改革」を背景に副業を解禁する企業も増えてきました。それに伴い、すでに副業を始められた方はもちろん、「これから副業を始めたい!」と考えている方も少なくないはず。

今回は、そんな副業を始めたいと考えている会社員の方が必ず知っておきたい、給与・報酬に関する「源泉徴収」の基本的な内容について解説していきます。

これまでは会社がやってくれるので詳しく理解していなくても大丈夫だったかも知れませんが、副業を始める上ではしっかり知っておかないと損をしてしまう可能性があります。本記事でしっかりと理解を深めておきましょう!

源泉徴収税の基本

そもそも源泉徴収とは、給与や報酬などを支払う側が労働者の所得税を差し引いた金額のことを言います。この所得税を差し引いた額を給与として、労働者には支払われています。

なぜそんなことをするかと言うと、給与や報酬をもらった会社員を含む労働者は所得税を税務署に収める必要がありますが、日本国民が一人ひとり税務署に出向き、所得税を支払うのは国民にとっても税務署にとっても負担が大きく、現実的ではありません。

そのため給与支払者である会社(雇用主)が会社員(労働者)の所得税を一時的に預かり、税務署に支払います。この支払う所得税のことを「源泉徴収税」と言います。

源泉徴収の対象となるのは?

源泉徴収の対象となるのは以下の通りです。副業をする場合、(1) の会社員としての給与以外で下記に該当する場合は源泉徴収を支払う必要があります。

(1) 会社員としての給与
(2) 原稿料や講演料
※ただし懸賞応募作品の入選者などへの支払については、1人に対して1回に支払う金額が5万円以下であれば、源泉徴収をしなくても良いことに現行の仕組みではなっています。
(3) 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払われる報酬・料金
(4) 社会保険診療報酬支払基金から支払われる診療報酬
(5) プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルに支払われる報酬・料金
(6) 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払われる報酬・料金
(7) ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払われる報酬・料金
(8) プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払われる契約金
(9) 広告宣伝のための賞金や馬主に支払われる競馬の賞金


また上記にあてはまる場合で「報酬」という文言ではなく、「謝礼」「研究費」「取材費」「お車代」などの名目で支払われている場合でも、その実態が報酬や料金と同じとみなされる場合は源泉徴収の対象になりますのでご注意ください。

また報酬と料金の中に消費税が含まれている場合、消費税も源泉徴収税の対象となります。ただし請求書等において、報酬・料金等の額と消費税等の額が明確に区分されている場合には、その報酬・料金等の額のみを源泉徴収の対象とする金額として差し支えありません。

「主たる給与」と「従たる給与」で何が違う?

副業をしている人は、「主たる給与」と「従たる給与」の2つに分け、源泉徴収税を計算する必要があります。では「主たる給与」と「従たる給与」とは何なのか、ご紹介します。

主たる給与:本業の給与で、年間の給与・報酬、勤務時間が最も多いもの。また主たる給与をもらう会社には「扶養控除等申請書」を提出することで支払う源泉徴収税が異なります

従たる給与:本業ではなく、主たる給与に比べて年間の給与・報酬、勤務時間が少ないもの


そのため、副業にかける時間や給与が会社員の給与よりも多い場合は副業が「主たる給与」に該当する場合もあります。現在副業と本業のどちらが「主たる給与」と「従たる給与」にあたるのか分からない人は、お近くの税務署にお問い合わせください。

「主たる給与」と「従たる給与」では源泉徴収税額表が異なり、主たる給与は源泉徴収税額表の「甲欄」を、従たる給与では源泉徴収税額表の「乙欄」を参照して支払います。基本的には従たる給与の方が税額は高くなるのが現行の制度の特徴です。

源泉徴収税額の計算方法

上記の源泉徴収税の対象となる報酬、料金の源泉徴収税額は、その支払われた金額に一定の税率をかけて計算します。一定の税率とは下記の通りです。

支払額が100万円以下の場合(支払金額=A)… A×10.21%
支払額が100万円超の場合(支払金額=A)…(A - 100万円)×20.42%+102,100円

具体的な例を見てみましょう。

副業の報酬の支払額が20万円だった場合、20万円×10.21%=源泉徴収税は20,420円、
副業の報酬の支払額が200万円だった場合、源泉徴収税は306,300円となります。
※源泉徴収額の計算式については対象となる項目によって異なりますので、詳細は国税庁ホームページをご覧ください。

支払いすぎた源泉徴収税は戻ってくる?

結論から言うと、支払いすぎた源泉徴収税は戻ってきます。なぜかと言うと、報酬の中には必要経費が含まれているはずですので、確定申告時に必要経費を計上することで、そのうちの一部が戻ってくるのです。

例えば報酬で30万円支払われたとしても、その中には電話代や、インターネット回線契約料、事務所賃料、交通費などの必要経費が含まれているはずですので、実際に「所得」として純粋に手元に入るお金は30万円よりも少ないはずです。

そのためしっかりと漏れなく確定申告で費用の計上を行うことで、支払いすぎた一部の源泉徴収税は戻ってきますので、確定申告は間違いなく行うようにしましょう。

まとめ

副業での収入が20万円を超えると必ず確定申告を行い、源泉徴収税を支払う必要がありますので、副業していることが「会社にばれたくない」などの理由があっても必ずするようにしましょう。

また支払いすぎた源泉徴収税は戻ってくることになりますので、必要経費なども漏れなく計上することをおすすめします。様々な働き方が推進されている今、副業で得た収入を正しく、そして損することなく確定申告するようにしましょう。

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