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日本で働きたくない外国人留学生急増中!その理由とは

日本で働きたくない外国人留学生急増中!その理由とは

日本で働きたくない外国人留学生急増中!その理由とは

2020年の東京五輪まで4年を切っている現在。文部科学省は、「留学生30万人計画(2020年を目途に30万人の留学生受入れを目指す)」を掲げています。入学や進学等の勉学だけでなく、その後の将来に関するプランニングを行うことが出来る環境作りに力を入れていくそうです。

しかし、日本で働くことに魅力を感じない外国人留学生が急増しています。なぜ、日本で働くことに魅力を感じないのか、2016年3月に公表した経済産業省(以下:経産省)の「内なる国際化研究会」の報告書から紐解いて解説していこうと思います!

内なる国際化研究会とは?

日本企業は企業の成長に大きな影響をもたらすために、外国人の持つ日本人にはない価値観やスキルの多様性を必要としています。しかし、現在の日本には外国人を惹きつける制度や生活環境、また外国人の能力を最大限に活用する労働環境がありません。その労働環境づくりこそが、今の日本に求められています。

そこで、実際に外国人留学生や元留学生へアンケート・取材を実施し、外国人が日本で働くための現状の課題や今後の方向性について取りまとめているのが、経産省の「内なる国際化研究会」です。

日本で働くことに魅力を感じない外国人はなんと約50%

経産省は、外国人留学生・元留学生834人に対し、「日本に住むことの魅力」「日本で働くことの魅力」のアンケート(※1)を実施しました。

その結果、「日本に住むことの魅力」について、33.0%が「非常に魅力的」、49.7%が「やや魅力的」と、全体の82.7%から高い評価を得ています。

一方で、「日本で働くことの魅力」について、「非常に魅力的」と感じている外国人留学生や元留学生は、なんと4.3%…。34.3%が「あまり魅力的ではない」、15.6%が「全く魅力的ではない」と、全体の約50%もの人が否定的な評価をしています。

また、外国人留学生の学部生70.4%、大学院生64.1%は就職意欲があります。それなのに、外国人留学生の就職率は3割未満、年間で約1万人の外国人留学生は卒業と同時に日本国外に出て行ってしまうそうです…

(※1)引用:経済産業省 「内なる国際化研究会」報告書概要 平成28年3月 p.1

外国人留学生は大手企業にしか興味ない!?

日本の就職活動に対する問題点としては、中小企業や中堅企業の場合、仕事内容が明確でなかったり、採用時期が遅いことで面接の回数を少なくしたり、外国人留学生を不安にさせる要因を持っています。「外国人留学生が就職したい企業規模」のアンケート(※2)では、およそ7割もの人が「グローバルに事業を展開している大企業」と回答しています。

なので、中小企業や中堅企業は、外国人留学生の興味や関心を惹くための情報提供を行ったり、インターンシップ等の業務体験を実施したり、具体的な業務を明確にすることで外国人留学生の不安を取り除けるかもしれません。

(※2)引用:経済産業省 「内なる国際化研究会」報告書概要 平成28年3月 p.2 

企業文化に不満の声が続出

日本の企業に対する不満も数多くあります。その中でも、特に多かったのが、評価制度や昇給制度に対する不満です。能力や成果に応じた給与や昇給ではなく、年功序列で評価を行っている企業は多く、それが不満の原因になっています。
また、長時間労働や有給休暇についても問題視されています。自分の仕事が終わっていても残業をしている日本人社員が多く帰りづらいと感じたり、休みを取るのにも上司の了承を得なければならなかったり、ストレスを感じることが多いそうです。
これは日本人でも不満に思う人が多いのではないでしょうか。これは外国人留学生のためだけではなく、日本人にとっても企業が改善すべき問題です。

年功序列の制度をやめ、能力の高い人や成果に応じた評価を行う制度を企業側が考えなくてはなりません。そのためには評価を行う側が、社員一人一人と向き合う必要があります。
うつ病や過労自殺が話題になっている今、長時間労働や休暇に関しても、職場環境の見直しをしなければなりません。帰りづらい・休みを取りづらい雰囲気を改善したり、旧正月や各国にある連休に合わせた休暇の多様性を認めたりする必要があります。

外国人留学生を受け入れるための日本の課題

外国人留学生が日本を離れてしまうのは企業だけの問題ではありません。日本という国自体が、完全に受け入れる体制になっていないという問題があります。その問題を大きく3つに分けています。

1. 永住権

日本で永住権を申請するために必要な移住年数は10年(日本への貢献者や、高度専門職のような特例は5年)と、非常に長い時間を要します。イギリスや韓国は5年(特例であれば1~3年)、アメリカに至っては規定なしと、他の国と比べても日本はかなり厳しいように思います。

2.教育環境

日本にはインターナショナルスクールが少なく、職場の近くに子どもを預けたいと思ってもなかなか難しいのです。インナーナショナルスクールがあったとしても、費用がかなり高く安易に通わせることが出来ない人も多いようです。そのため、子どもが出来た時のことを考えると、日本での生活に対して不安を感じている方が多いです。

3.言語

医療機関や行政機関は標示が日本語の場合がほとんどのため、外国人には何が書いてあるか分からないことが多いです。そのため、暮らしづらさを感じることも…

私たち個人として出来ることが何なのか考える

企業だけでなく国としてもまだまだ課題が残るこの日本。これは外国人留学生に対する問題だけではなく、日本人にとっても大きな問題なのではないかと感じます。
東京五輪まで僅か4年…長いようで短い4年という期間で、多くの外国人がこの日本に訪れることと思います。
国や企業に任せるだけでなく、私たち国民にも何か出来ることがないか自分なりに2つピックアップしてみました。

・英語での日常会話

日本人の7割は英語が話せないとのこと。海外に行って日本語が通じないことに不安を感じるように、外国人にとっても英語が通じないのは不安の一つとなります。私自身、外国人の人に道を聞かれた時、とても困ったことがあります。コミュニケーションを図る上で、会話というものは必要不可欠なので、せめてもの日常会話ができるようにしていきたいものです。

・「日本=長時間労働」と思わせない

日本は「働き過ぎ」だという意見を多く耳にします。いつ家に帰っているのだろう、家族との時間はあるのだろうか、一生仕事だけして生きていくの?等々…ごもっともな意見ばかりです。家族との時間を増やしたり、仕事の時間だけでなく趣味の時間を見つけたり、仕事だけが全てじゃないという時代に個々がシフトチェンジしていかなければなりません。

「外国人留学生が働きたい環境」=「日本人が働きやすい環境」

素晴らしい文化、綺麗な風景、美味しいご飯…治安も良く、安心して暮らすことができます。日本には素晴らしい魅力が沢山あります。それは多くの外国人にも魅力として映っているはずです。

にも関わらず、「日本で働きたくない」と思われるのは非常に悲しいことだと感じます。日本人の私としても「日本は働きづらい」と感じます。長時間労働、実力と評価が伴わない、会議やプロセス重視で仕事の効率が悪い、女性の出産・子育てにおける社会復帰の難しさ、等々…挙げだしたらキリがありませんが、一番の原因は個人が当事者の立場になって考えず、国や企業のせいにして、ただ文句を並べていることだと思います。国を変えるのも、企業を変えるのも、全て「人」です。1人1人が当事者意識を持ち、現状の課題を把握・改善していくことこそ、多くの人にとって働きやすい環境になるのではと、私は感じています。

参考:経済産業省 「内なる国際化研究会」報告書概要 平成28年3月