「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」大胆な働き方を実現させる「VGTA」モデルに迫る

「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」大胆な働き方を実現させる「VGTA」モデルに迫る

「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」大胆な働き方を実現させる「VGTA」モデルに迫る

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「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」

そんな驚くべきワークスタイルを実践している企業があります。それが株式会社Everforthです。

同社では「好きなことを見つけ、好きなことができる世界をつくる」というミッションの実現に向けて、まずは自分たちから極めて自由度の高い組織の運営に挑戦しています。

そんな同社のもとには、エンジニアを中心に、毎月50名を超える採用の問い合わせが殺到しているとのことで、俄然注目度が高まっている同社の働き方と、それを実現させるための仕組みについて、代表取締役の森下さんに詳しく伺ってきました!

第1回
「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」大胆な働き方を実現させる「VGTA」モデルに迫る
第2回
場所も時間も完全自由!裁量の大きさが圧倒的なEverforthの働き方

森下 将憲(もりした まさのり)

株式会社Eストアーでセールス、マーケティング、プロダクト企画に従事。その後、パーソナルコンシェルジュサービスの事業立ち上げに携わり、2010年にEverforthを創業。 非エンジニアでありながら、優秀なエンジニアが自律的に自由に活動してイノベーションを生み出し続けるテクノロジーカンパニーをつくりたい、という想いで事業と組織を推進。

Everforthが掲げるミッションと自由度の高い働き方の裏にある想い

▲Everforthが掲げるミッション



── まずは御社が掲げているミッションと、この大胆な働き方にたどり着いた背景について教えてください。

森下 将憲(以下、森下):いきなり変なことを言うんですが、私は「生きていることに意味はない」と思っています。

── !!? 意味がないとは?(笑)

森下:本質的に考えると、ということですね。生きていること自体に意味はないですが、生きていると認知している以上は「well-being(幸福である)」というのが重要だと考えていて、順番が逆なんですね。意味がないからこそ、生きる意味を見つけてwell-beingになるというのが重要だと考えています。

その上でwell-beingになるために大事なのは、「安心して暮らせること」「自己実現」この2つだと考えています。そして、ミッションの中にある「好きなことを見つけ、好きなことができる世界」というのは、好きなことで自己実現を果たしつつ、それによって生まれたネットワークを持つことで、精神的にも安心できるという世界を実現したいと考えているんです。

OKRを進化させた、独自の「VGTA」モデル

── そんな世界を実現するためにも、まずは社内で「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」という大胆な働き方を実践されているわけですよね?実際のところ、どのような仕組みによってそのような働き方を実現されているのでしょうか。

森下:EverforthではGoogleなども採用する「OKR(※)」を参考に、独自の「VGTA」というモデルを採用しています。社内では、このVGTAに沿ってさえいれば、あとは自由に動いていいということになっています。

(※)OKRとは「Objective & Key Result」の略で、会社、チーム、個人の「目標(Objective)」と「結果(Key Result)」を管理することで、目標達成や組織内のコミュニケーションを効率化するという考え方のこと。


VGTAでは会社、チーム、個人に対して、達成すべき「ビジョン(V)「ゴール(G)」「テーマ(T)」「アーティファクト(A)」を設定します。それぞれの役割については以下の通りです。

ビジョン:普遍的な達成すべきこと。原則的に変更はしない。
ゴール:「ビジョン」を達成するための定量的なマイルストーン。1〜3年ごとに設定する。
テーマ:「ゴール」を達成するためのマイルストーン。あえて定性的かつ曖昧な指標を用いるのが特徴年ごとに設定する。
アーティファクト:「テーマ」を達成するための具体的かつ定量的な成果物・指標の定義。四半期単位で設定する。進捗や環境変化に応じて柔軟に変更する。


そのうち、会社のVGTAはCEOである私が決めていて、チームのVGTAは「オーナー」と呼ばれるチームのリーダーが決め、個人のVGTAに関してはメンバーが自分自身で決めることになっています。


▲VGTAモデルのイメージ図


── 達成すべき「ビジョン」から逆算して、数年単位、年間、四半期・・と徐々に小さな単位でやるべきことに分解していくわけですね。1つ気になったのは、年ごとに設定する「テーマ」についてです。こちらは具体的な数字を表す「定量」ではなく、あえて曖昧な「定性」的な指標を採用しているわけですが、その理由は?

森下:今は3ヶ月経ったら物事が大きく変化してしまう時代なので、1年前に決めた数字を追いかけてもあまり意味がないと思います。数ヶ月後に明らかに状況が変わっているのにも関わらず、期初と変わらない目標を追い続けるなんて普通に考えておかしいですよね(笑)なので、一年単位で達成すべきことについては敢えてやや抽象的な内容にしておいて、状況の変化に合わせて時間軸や内容を柔軟に変化させています。


▲実際に運用されているVGTAの例

必要なのは「管理」ではなく「最適化」

── 各自の裁量・自由度が高い組織の場合、管理する立場として難しい点も多いのでは?

森下:組織の話でいうと、いわゆる「マネジメント」という言葉がありますが、私たちは従来の組織構造と決別する意味合いも込めて、「マネジメント」ではなく「オプティマイゼーション(最適化)」という言葉を使うようにしています。

マネジメントというと、感覚的には管理、計画、指示といったイメージですが、マネジメントの本質、現代に合ったマネジメントを突き詰めて考えていくと「オプティマイゼーション」にたどり着くんですね。要は環境を整えて、支援して、方向だけを示してあげるという考え方です。

何事もきっちり決めてしまうと、それはそれでやりにくい部分も出てきてしまうので、私はいつも70〜80点を狙うくらいがちょうどいいのかなと思っていて、自由度が高くなるように敢えて余白を残すというのが大事なんじゃないかと思っています。


▲チームオプティマイゼーション4つの基本原則

「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」ってホント!?

── Everforthさんでは、各メンバーがVGTAモデルに基いて「好きな時間に、好きな場所で、好きなこと」をされているとのことですが、まず「好きな時間に働く」というのは本当ですか?

森下:はい。これはもう完全に本人の裁量によって決めてもらっています。

例えば主婦のメンバーであれば、朝、家族が起きる前の早朝から仕事を始めて、子どもを送り出してから帰ってくるまでの時間で続きをやって…というように、本人の生活スタイルに合わせて仕事を進めていたりします。

あとはそもそも、国内だけでなく、日本人でもアメリカ、インドネシア、ブラジル、ポーランドというように、海外にいながら働いてくれているメンバーもいますので、時差を考えると必然的に働く時間帯はバラバラになりますよね。

── なんと、海外で働かれている方もいるんですね!

森下:はい。私は夜型なので、彼らとは意外に時間帯が合うんですけどね(笑)

── なるほど(笑)続いて「好きな場所で働く」という点についてはいかがでしょう。会社に来る、来ないも自由ですか?

森下:そうですね。一応、毎週定例で行っているミーティングがあるので、東京にいるメンバーに関しては、その時だけはなるべくオフィスに来てもらうようにはしていますが、遠方のメンバーに関してはSkypeで繋いで参加してもらっています。


▲定例で行われている週次ミーティングでの様子

── 働く時間、場所と来て、実は一番難しいんじゃないかと思うのが、組織に所属しながら「好きなことをする」という点です。この点については、個人でやりたいことがあれば、会社としてはそれに近い業務を割り当てるといったイメージですか?

森下:基本的にはそうですね。ただ、これは少し難しいところでもあるんですけど、好きなことを自覚的に気づいている人って思いの外少ないんですよ。例えば「プログラム書きたいです」と言っても、じゃあそれはどういう理由で書きたいと思うのかとか、プログラムを書き続けて生きていくためにはどうしたらいいか、というところまで見えている人は本当に少ないと思います。

そういった場合は、私が四半期に一度行っているメンバー全員との個別面談の中で、本人の相談に乗りながら「こういう知識が必要だよね?」とか「そのためにはこういう経験を積んだらいいんじゃない?」というような話をしています。

そうすると、メンバー自身の中でも本当に「好きなこと」とは何かという気付きがあったり、それをライフワークにしていくために必要なステップや実現方法が明確になっていきます。そういった相談をしながら、本当に好きなことを一緒に探していくようにしています。

気にするべきは、サボる・サボらないではなく「モチベーション」



── 課題点についても伺いたいんですが、例えば、働く場所がバラバラだと仕事をサボってしまったり、人によっては姿が見えない分、逆に頑張りすぎてしまうなんていうこともあるのでは?

森下:基本的にはサボっても頑張っても自由にしてくださいというスタンスなので、パフォーマンスが出ていればどちらでも構わないです。さすがにサボっていてパフォーマンスが出ていなければ、トントンって肩を叩きに行きますけど、これまでにそういうメンバーは1人もいませんでした。

それよりも気にしているのは、メンバーのモチベーションですね。先ほどお伝えした面談を通じて、モチベーション高く仕事ができているかを確認しています。また、そもそも自然とモチベーションが湧くような環境を作るのが私の仕事だと思っているので、メンバーがサボってしまったとしたら、それは私の責任なので自分が悪いと考えます。向いていないことを任せてしまっているとか、人間関係で苦しんでいるのかとか、何かしらの原因があるはずなので。

自らが実践者として理想の世界を実現する

── 最後に、Everforthさんが働き方に対してこだわり続ける理由について聞かせてください。

森下:私はいつも「好きなことを見つけ、好きなことができる世界をつくる」と言ってるんですが、とにかくメンバーには好きなことを見つけて、その分野で社会的な価値を増やせるようになって欲しいと思っているんです。

好きなことで努力を続けていければ、自然と社会的な影響力も上がっていきますし、色んなことが良い方向に循環してきますよね。

私としては、それができるような環境を整えていくことが仕事だと思っていますし、メンバーにはぜひそうなって欲しいと考えています。また、そこに一歩でも近づいていくことが、結果的にその人にとってのwell-beingにも繋がっていきますし、ひいては企業価値の最大化にも繋がってくると思っています。

Everforthとしても、こういった働き方を自ら実践していく中で、「好きなことを見つけ、好きなことができる世界をつくる」というミッションの実現に少しでも近づいていければと考えています。

筆者あとがき

「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」そんな誰もが一度は考える理想の働き方に挑戦しているEverforth。一見無謀とも思えるこの働き方の裏側には、「VGTA」と呼ばれる独自の仕組みの存在がありました。

さらに、その仕組みを機能させるためにも、個別面談や対面で会う機会を通じて社員のモチベーションを高く維持できるようにコミュニケーションを工夫されているというのが印象的でした!

引き続き、Everforthで働く社員の方へインタビュー!札幌で働く柴尾さんへオンライン取材を行っています。こちらも併せて、ぜひご覧ください!

場所も時間も完全自由!裁量の大きさが圧倒的なEverforthの働き方

▼今回お話を伺った企業
株式会社Everforth

第1回
「好きな時間に、好きな場所で、好きなことをする」大胆な働き方を実現させる「VGTA」モデルに迫る
第2回
場所も時間も完全自由!裁量の大きさが圧倒的なEverforthの働き方
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