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自然と人が繋がってスキルを交換し合える場所。徳島県神山町でのワークライフスタイル ── プラットイーズ

自然と人が繋がってスキルを交換し合える場所。徳島県神山町でのワークライフスタイル ── プラットイーズ

自然と人が繋がってスキルを交換し合える場所。徳島県神山町でのワークライフスタイル ── プラットイーズ

前回は「えんがわオフィス」の全貌から、サテライトオフィスを開設したキッカケ、オフィスのデザインに込められた想いを語っていただきました。

今回は、神山での仕事と暮らし、神山に来たからこそ生まれた事業、プラットイーズの企業文化など盛り沢山な内容を、東京から神山にきて数ヶ月の橋本敏和さんと、大阪から神山へ働きだして1年の橋本育実さんにお話を伺いました!都会と田舎双方の仕事・暮らしを経験したお二人にしか聞けないお話が満載です。

橋本 育実(はしもと いくみ)

株式会社えんがわ 徳島県徳島市出身。関西でテレビの番組制作会社で働いた後、曾祖母の出身地である徳島県神山町の株式会社プラットイーズのえんがわオフィスで働き始め、徳島県のPR動画を作成中。4K徳島映画祭では実行委員としても活躍。

橋本 敏和(はしもと としかず)

株式会社プラットイーズ 東京都目黒区出身。「田舎で仕事や生活をしてみたい」という想いを叶えるべく、本社の恵比寿オフィスで働いた後、徳島県神山町のえんがわオフィスへ移住を果たす。テレビ番組の放送編成やCMに関わる業務など映像の技術者として活躍中。

第2回
自然と人が繋がってスキルを交換し合える場所。徳島県神山町でのワークライフスタイル ── プラットイーズ

【神山町】
人口:5,654人(推計人口、2017年1月1日)
・・・町面積は、徳島県内24自治体の中で9番目に大きい173.30k㎡、町の中央を東西に横断する鮎喰川上中流域に農地と集落が点在し、その周囲を町域の約 86%を占める300~1,500m級の山々が囲む。年平均気温は14℃前後、年間降水量は2,100mm前後。地区によっては冬に数センチの積雪があります。
引用元:神山町公式ホームページ

自然と面白がれる場所、神山は「発見」の宝箱

株式会社えんがわ 橋本育実・橋本敏和
── 橋本(敏)さんは、まだ神山にいらっしゃって数ヶ月と伺っていますが、なぜ東京の本社からここへ転勤しようと思ったんですか?

橋本 敏和(以下、橋本敏):僕自身、生まれてから東京に住んでいたので、他の地域のことを知りたかったんです。地方っていろんな文化や考え方があるじゃないですか?
そういうものを見て体験して、自分の視野を広げたいなっていうのが神山に来た理由ですね。

プラットイーズに入社した時から、ずっとえんがわオフィスに行きたいって希望を出していて、やっと叶った感じです。

── 実際に来てみていかがですか?ご自身で感じる変化はありますか?

橋本敏:色んなものに興味を持つようになりましたね。景色も綺麗だし自然がいっぱいだし、頭が柔らかくなって発想が生まれやすくなったな、って思います。

橋本 育実(以下、橋本育):それは私も凄く感じますね。神山に来てからの写真を見返していると、綺麗な空や自然の写真が沢山あるんです。面白い形の石の写真とか(笑)都会にいた時は、作られたものが多すぎて、空を見上げることも、石に興味を持つこともなかったんですけど、神山は作られたものが少ないからこそ、自然の中のちょっとしたものを面白がれるようになりました。

橋本敏:あと、ここはコミュニケーションが密接なので、それで変化したことも多いですね。
東京に住んでた時は、仕事中は基本的にPCに向かって黙々と作業することが多くて、勤務中にそんな話さないですしね。でも、さっきの「みんなでランチ」みたいに一緒にご飯食べることもそうですし、業務以外で顔を合わせることが多いので、「昨日こんなことあったんだよ~」って気軽に話せる機会があるのは凄く大きいですね。

── そういったコミュニケーションってすごく大事ですよね。業務にもいい影響がありますよね?

橋本敏:そうなんですよ。
業務でも、神山は人数が少ない分、何か決めごとがある時とか、みんなでアイデア出さないと決まらないから、新人だろうとどんどんアイデア出してってなるんです。
普段からコミュニケーションを密に取り合っている分、発言がしやすくなりますし、自分から進んで発言していくことも多くなりましたね。

── 地域の方とのコミュニケーションも多いんですか?

橋本敏:地域で行われるイベントはもちろんですけど、普段から地域の人との交流が多いですね!地域の人との繋がりって東京ではなかったので、それは一番来て良かったって思いますし、楽しいです。

橋本育:本当に神山は地域の人たちとの交流が多いんですよ。神山の小学生や中学生がうちに仕事体験しに来ることもありますよ!

── へぇー!どんな仕事体験をするんですか?

橋本敏:こんな仕事をしてるんですよ~って使い方見せながら、普段、業務で使用してる映像の機材や自社で開発しているシステムに実際に触れてもらいました。地元(神山)にこういう会社があること、地元でも働けることがわかってもらえればいいなと思って。

橋本育:そもそも、神山で映像に関われる仕事があることを知らない人が多いんですよ。だからこそ、若いうちから知ってもらえればいいなって。

── 自分の住んでる場所にどんな仕事があるのか知れる機会ってなかなかないですし、とても貴重な体験ですね!


そんなお話をしていると、私たちの前を神山出身の方が・・・!突然ですが、少しだけお話を伺ってみました。
株式会社えんがわ 西本尚人

── 西本 尚人さん
株式会社えんがわ 徳島県出身。愛媛の大学に進学後、新卒で株式会社えんがわへ入社。地元である徳島県神山町へUターンを果たす。

── ここ、神山の出身と先ほどお伺いしたのですが、就職する際には神山に戻ってこようと思っていたんですか?

西本尚人さん(以下、西本):そうですね。僕自身、ここが一社目なんですけど、大学では愛媛に出ていて、就職する時に「地元に帰りたいな」と思って。ただ、それは難しいだろうと思ってました。

そんな時に、ここ(えんがわオフィス)の存在を知ったんです。

── じゃあ、えんがわオフィスがなければ神山に戻ってきていなかったかもしれないですね。

西本:はい、戻れなかったと思いますね。

── やっぱり、地元のお友達は外に出ていかれてる方が多いですか?

西本:県外に出てしまう人が多いですね。近くても徳島市内とか。だから、こっち(神山)で働いてるって言うとみんなにビックリされますよ。昔は製造業とか工場ばかりだったので、神山でパソコンを使った仕事をしてるなんてイメージがつかないんですよね(笑)

── しかも、最先端の映像事業に関わってますからね。

西本:そうそう。だから、「あの神山のどこで!?」って言われます(笑)地元にいながらも東京の仕事に関わることができるし、4Kのような新しい技術に触れることができるのは、ここに入社したからこそだと思いますね。

── そうですよね!突撃インタビューに答えていただき、ありがとうございました!

お金で買えない価値がある、神山とのギブアンドテイクな関係

えんがわオフィス たこ焼き屋▲えんがわオフィスに来るたこ焼き屋さん!

橋本育:交流といえば、オフィスの縁側に地元のたこ焼き屋さんとかパン屋さんが来るんですよ!

── えーーーーー(笑)そんなこともあるんですか!?

橋本育:ありますあります(笑)決まった曜日に来てくれるんですよ!

橋本敏:魚屋も来ますね。それは橋本(育)が誘致したんです(笑)

── 魚屋まで!しかも誘致したって凄い!(笑)

橋本育:特別に何かしようって決めてなくても自然と繋がれる。そういう交流が神山にはあるんです。

── 人と人との密接な関係も神山の魅力ですね。

橋本育:それに尽きると思います。「えんがわ米」の作り方も隣の田んぼのおじいちゃんが教えてくれたんですよ。

── そうなんですね!

橋本育:逆に、地域の人たちから「道路のミラーが汚れてるから拭いて~」とか「電球変えて〜」とかお願いされることもありますし、困ったことがあれば協力し合う。それがこの地域には根付いているように感じます。

私たちに出来ることは手伝って、代わりに出来ないことは教わって、一言でいうと「スキルの交換」ですよね。ここはモノやお金にはあまり価値がなくて、情とかスキルとか、そういうものへ価値の重きをおいているように感じます。

── 素敵ですね。都会ではもう出会うことが少なくなってしまった、古き良きコミュニケーションですよね。

えんがわオフィス 畑── ちなみに、えんがわ米を作り出した経緯というのは?

橋本敏:仕事面でも生活面でもバックアップできるようにという意味を込めて米作りを始めたんです。BCP対策のためだけのサテライトオフィスならデータ保管庫があれば十分なんですけど、万が一何か起こった時、全社で100人以上いる社員の食糧もバックアップできるようにという代表の隅田の想いがあります。

── そうだったんですね。お米作りはいつされてるんですか?

橋本育:業務時間中にやってます(笑)

── 大変…ですよね?(笑)

橋本育:めちゃめちゃ大変です(笑)
一番忙しい時は、週5時間は「ひえ抜きタイム」があるんですよ。その時は業務が回らなくなるので、朝早く来てひえ抜きして、9時から仕事っていうハードスケジュールですね(笑)一応社員の中にお米に詳しい人間がいるので、彼を中心に頑張ってますよ。
でも、みんな素人だからやっぱり難しいし、「えんがわ米」には人件費が凄くかかってます(笑)

橋本敏:なので、超高級ですよ。味はどうか分からないけど(笑)

── いやいやいや、お世辞抜きで本当に美味しかったです!!

橋本敏:それなら良かったです(笑)大変といえば大変なんですけど、稲刈りで体を動かすと凄く気分がいいので、僕はデスクワークだけしてるよりいいなと思いますね!

橋本育:そうなんですよ、いい運動になる!!
それに、暮らすことと働くことは持ちつ持たれつな関係だから、「仕事」と「米作り(生活)」って分けずに混ぜて考えてるので、大変だけど続けていけるんです。

自然も人もアーカイブする?神山で生まれる新しい形

4K徳島映画祭のポスター── オフィスだけじゃなく、街中でもこのポスターをたくさん目にしたんですけど、この4K徳島映画祭はどんなイベントなんですか?

橋本育:4Kの技術を沢山の人に知ってもらいたいという想いで始めたイベントです。

初めは、業界の人だけを集めて機器の展示をしているだけだったんですが、せっかく神山でやるならもっと地域の方も一体になって楽しめた方がいいよねってことで、2015年から「映画祭」と名付けて開催しています。

今年(2016年)は映画祭の期間中、えんがわオフィスの目の前にある商店街では地域の人にお店を出してもらって、昔の活気あふれる商店街に完全復活させようっていう感じで動いてます。
(※取材日:2016年10月21日)

── かなり大規模なプロジェクトなんですね!

橋本育:そうですね。
町民の人たちに4Kの話をしても「なにそれ?」って感じだと思うんですけど、食べ物や催し物で楽しみつつ、4Kを知ってもらって、そこからうちの会社のことも知ってもらえたらいいなって。

4K徳島映画祭▲4K徳島映画祭の一部をご紹介!楽しそう…!

橋本育:えんがわオフィスでは、4Kを使った「地域アーカイブサービス」という事業をやっていて、神山の文化を撮影したり、神山に昔から住んでいるおじいちゃんおばあちゃんに取材してます。今、ここ(神山)にある自然の風景や景色を今できる最高の技術(4K)を使って、映像として保管しよう、というサービスです。

── 神山にいるからこそ生まれた事業ですね!

橋本育:そうですね!
今は神山の文化や風景だけアーカイブしてるんですが、今後は日本全国の地域でもやっていきたいですね。神山で構築した技術を、他の県や地域でも応用できたらいいなって思ってます。

橋本敏:そういう4Kに関わる事業をやってるので、うちのスタッフはみんな、入社してすぐに4Kの高級な機材を使わせてもらえるんですよ。

── そうなんですね!ということは、採用するのは経験者がほとんどですか?

橋本敏:未経験の人も多いですよ。経験者だからといって何でもできるわけではないですし、未経験だからこそ柔らかい発想があるのでそういうのを大事にしてますね。

橋本育:サーファーの人とか、チェコでツアーガイドしてた人とか、色んな人がうちに入ってきますけど、映像に関する技術はみんなほとんどないですね。

── こういう業界だとかなり珍しいですよね?

橋本育:珍しいと思いますね。
普通の会社だと経験者を採用すると思うんですけど、うちは未経験の人をあえて採用して、「その人入れたら面白くなるんじゃないの?」「新しいことが生まれるんじゃないの?」っていう考えを持っていて。

橋本敏:未経験で入社しても、日常業務ではどんどん教え合ったり、スキルアップのために社員同士で勉強会を開いたりして、お互いにスキルを高め合っていくんです。教え合い助け合う文化がプラットイーズには出来上がってるんで、未経験の人も採用できるんだと思いますね。

── 何か具体的な採用基準はあるんですか?

橋本育:隅田はいつも「余計なことをしない人はいりません」って言ってます。
決まったフォーマットのまま動くんじゃなくて、プラスαで面白いことを見つけてほしいって。業務をただこなしているだけだと、オリジナルって生まれないじゃないですか?
自分で何が面白いのか研究して自分のオリジナルを作れる人、「余計なこと」ができる人、それを基準に人を選んでますね。

橋本敏:だから、スタッフのみんな、決められたことだけをやるんじゃなくて、自分たちができることは何でもやろうって動いてます。

僕個人としては、自分の考え方や、やりたいことがしっかりある人に来てもらいたいですね。
あとは、自分みたいに田舎の暮らしを知らない人に暮らしを知ってもらいたいです。神山に来たら全てが新鮮なので。

東京は東京で楽しいですし好きですけど、東京にいる時の価値観しか知らないのは勿体ないなって神山に来てより実感しました

橋本育:橋本(敏)みたいに新しい場所で視野を広げたいと思う人や、慣れ親しんだ場所で生きていきたいと思う人、色んな人がいますからね。自分が生きやすい場所で働けたら一番いいんじゃないかって思いますね。

── 人それぞれ価値観が違いますし、その価値観の中で自分に合った場所を選ぶことが大切なのかもしれないですね。
本日はお忙しい中、オフィスの案内から貴重なお話までありがとうございました!

【編集後記】

元々都会で暮らし働いていたお二人が、縁もゆかりもない土地で新しい生き方・働き方を選択できたのは、「やったらええんちゃうん?」という想いを持ったプラットイーズだから。そして、神山の人々によって惹き寄せられたんだろうなと思ってしまうほど、神山町は魅力的な街でした。
都会での暮らしに慣れ過ぎていた私にとって、見たことも体験したこともない暮らし方・働き方がここにはいっぱい詰まっていて、自然と「新しい」を探したくなって「余計なこと」がしたくなる!そんな場所でした。

今までに見たことないほど大きな縁側、地元のお母さん手作りの美味しいまかないご飯、えんがわ米の田んぼから一望できる神山の美しい自然、その美しい自然から始まった美しい4Kの映像、えんがわオフィスの皆さんのあたたかさ…驚きと魅力が満載で身も心も癒される素敵な時間を過ごすことができました。
そして、4K徳島映画祭の1か月前というとっても忙しい時期にも関わらず、オフィスの案内と取材にご協力いただいたお二人の橋本さんの優しさに感謝で胸がいっぱいです。本当にありがとうございました!

▼今回お話を伺った企業
株式会社えんがわ

第2回
自然と人が繋がってスキルを交換し合える場所。徳島県神山町でのワークライフスタイル ── プラットイーズ