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自然の摂理に従って、違和感がないように「話し合い」で決める。〜ホラクラシー組織での給与の決め方〜

自然の摂理に従って、違和感がないように「話し合い」で決める。〜ホラクラシー組織での給与の決め方〜

自然の摂理に従って、違和感がないように「話し合い」で決める。〜ホラクラシー組織での給与の決め方〜

前回の記事では、通常の企業では当たり前のように行われている企業の人事制度について、語っていただきました。引き続き今回は、ホラクラシー企業における「給与の決め方」についてお話を伺いました!

※「ホラクラシー」組織って何?という方は、ぜひ「役職なし、上司なし、管理なし!「ホラクラシー」は近未来の組織スタイル!?」をご覧ください!

武井 浩三(たけい こうぞう)

ダイヤモンドメディア株式会社 代表取締役 共同創業者 日本で最初の「ホラクラシー型」組織である、ダイヤモンドメディア株式会社の代表取締役。自らのブログでもホラクラシー型組織のテーマを中心に積極的に情報発信中。

岡村 雅信(おかむら まさのぶ)

ダイヤモンドメディア株式会社 取締役 武井代表を支える取締役。採用、社内の組織づくりにおいても大きな役割を担う。

紆余曲折を経てたどり着いた「みんなで話し合って給与を決める」という方法

── 御社の大きな特徴の一つに「給与をみんなで話し合って決める」というものがありますが、実際はどのように行われているのでしょうか?

岡村今は半年に1度行っています。エンジニアチームとそれ以外のメンバーのチームに分けて、それぞれで話し合うかたちです

そもそも会社としては会計データをオープンにしているので、今の売り上げからこれくらいが適正だよねという予算を参考値として出しています。その状態で、現在の給与がスプレットシートに記載されているので、それに対してチームごとに話し合って決めていきます。

僕と武井ともう一人の3人でやっている経営会議があって、その場では各チームで話された内容を元に全体の相場を整えます。

翌週にはその内容を元に再びチームごとに話し合いをしてもらって・・と、このサイクルを2周くらいすると大体落ち着いてきます。

武井:以前は「6つの貢献領域」というものを作って、様々な概念を分類した中で自分はすべきかを考える、みたいなことをやっていました。それを30年後の未来からブレイクダウンしていって・・という仕組みを作ったんですけど、まあこれが機能しなくて(笑)

それならいっそなくしてしまって、会社にとって本当に必要な数字、売上やプロセス、レイバーといったデータを共有しながら、今は軽く話し合う方法に落ち着きました。

結局は、その人ができたかできないかというのはどうでもよくて、会社の中でどれだけの価値を生み出したか、しかも相対的な価値というところが重要で、それを話し合って決めることに意味があるんです

ガイドラインの項目に従い、最終的には“違和感”がないように

── 話し合う中で、どこが重要な決定要因になっていくんですか?

岡村最終的には“違和感”がないようにすることですね。この間は特にエンジニアチームの人数が多くて、1人1人順を追ってやっていくと、めちゃくちゃ時間かかっちゃうわけですね。それもあって、今回は特に違和感がある人のところだけ話し合うみたいな感じでやりました。

つまり違和感がないのであれば、恐らくその人は適正の範囲内にいて、今やってる仕事と給与との間にギャップがないということなので、もうそれはそれでいいのかなと。違和感がある人のとこだけ取り扱う。もっと高い方がいいんじゃない?もっと安い方がいいんじゃない?と感じるところだけ扱う方針で進めました。

武井:ただ、そこでは一応「給与会議のガイドライン」というものがあって、基本的にはこの8つの項目に基いて決めています。

  1. マーケットバリュー(外注に置き換えてみる)
  2. 率直なコミュニケーション
  3. 将来の期待値なし
  4. 自己評価は無し(他者評価・相場調整のみ)
  5. 一定期間の査定ではない
  6. 客観的事実・定量的データに基づく実力主義(成果主義ではない)
  7. 業務内容・職種の変更は関係なし
  8. 健全な格差(相場を整える)


そこで重要なのは、「将来に対する期待値は含めない」という観点です。つまり期待値はゼロ。期待値を入れると破綻するんですよ。

岡村:よく「頑張ります!」って言う人がいると思うんですけど、それは誰でも言えちゃいますからね。

武井:そうそう、そもそも本当に頑張れる人は頑張りますって言わない。頑張りますっていう時点でもう無理してるんですよね。頑張んないとできないっていう前提じゃないですか。

岡村:無理すんなよって(笑)

武井:そうそう(笑)そうやっていくと、今の世の中の仕組みよりも明らかに合理的なんですよね。だから今のやり方を突き詰めていけばいくほど、どんどん当たり前じゃんという結果になる。

各自の「エゴ」や「モチベーション」は一切考慮せず

ダイヤモンドメディア株式会社武井さん、岡村さん

── そういう意味でいくと、実際に「給与がちょっと高いのでは?」と思うような人がいた場合、みなさんはそれを普通に指摘できるものなんですか?

武井:ガンガン言いますよね。ただ、実際は実力があまり高くない人が、高い人を評価するのって結構難しいんですよね。「あの人がすごいのはわかるけど、あの人とあの人の差はわからない」みたいな。だから実力が高い人が率先して発言をしてくれた方が会議が前に進みやすくなります。

── 仮に給与が高いことが指摘され、結果として給与が下がることになれば、当然その人のモチベーションは落ちますよね?

武井:いや、モチベーションなんてものは存在しないっていうのが前提で、「モチベーションは知りません、あなた個人のものなので」という考え方です。うちの会社では、エゴとかそういうものは一切考慮していないです。徹底的に自然の摂理に則って会社を回していくので、あるべきとこにあるようにすると。

そこで、仮にその人が納得いかなくて「会社を辞めます!」と言うのであれば、特に止めることはしません。辞めた方がいいよと。ただそれだけですね。

逆にその人の顔色を見て、「可哀そうだからもうちょっと・・」となったら周りにいる人の方が可哀そうになるわけで。誰が何をどう感じているのかという観点は、自分たちも含めて一切関係なし。客観的な相場観として、これくらいがいいじゃないかというのをただ整えていく。「相場を整える」というのがイメージとしては一番わかりやすいんじゃないかなと思います。

次回は、ホラクラシー組織にとって必要な仕組みと、今後企業がホラクラシー経営に変化せざるを得ない外的要因について語っていただいています。ご覧ください!

ホラクラシーに必要なのは「他人からの指摘を受け入れられる姿勢」と「エゴの暴走に気付ける仕組み」

▼お話を伺った企業
ダイヤモンドメディア株式会社

▼代表の武井さんのブログはこちら
KOZO TAKEI'S BLOG