サイボウズ1年目の熱田さんが選ぶ、 複業という選択肢

サイボウズ1年目の熱田さんが選ぶ、 複業という選択肢

サイボウズ1年目の熱田さんが選ぶ、 複業という選択肢

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2016年2月6日ーFledgeを運営する株式会社えふなな宛に1通のメールが届く。

サイボウズで営業をやりつつ、複業としてキッズラインで「出産・育児」をテーマにした取材やコラムを執筆しています。社会人一年目で経験も浅いですが、新しい働き方を広めることで、一人でも多くの人が自分らしい生き方を選択できるようになればいいなと日々思っています。
(送られてきたメール文を一部抜粋)

送り主は、現在サイボウズ株式会社で営業をしている1年目の熱田さん。
ただ、Fledgeのライター募集は既に終了しており、応募に戸惑う編集チーム。今までライターを専業とする方からのエントリーは多かったものの、Fledgeが実現したい世界観に共感してエントリーしてくれる方はなかなかいなかった。

戸惑いはありつつも、会わない理由はどこにもなかった。そして、いざ面談へ。もちろん、断る理由など見当たるはずがなく、Fledgeチームに複業として参画してもらうことに!

そんな熱田さんに、「複業する理由」など赤裸々に語っていただきました。

熱田 優香(あつた ゆか)

2016年4月に新卒でサイボウズ株式会社へ入社。グループウェア(※情報共有のためのシステムソフトウェア)のパートナー営業を担当。2016年12月より、株式会社キッズラインにてライターの複業を開始。2017年4月からは、Fledgeを運営する株式会社えふななにて複業を行う予定。

インタビュアー 新田 勢剛(にった せいごう)

株式会社えふなな代表取締役。 「シゴトを楽しむ、人生を楽しむ。」という理念を広めたいとの想いから当メディア「Fledge」を立ち上げる。三児のパパとしても日々奮闘中。

サイボウズは、お金以外の理由で働きたいと思えた

新田:新卒で入社して1年目ということで、まずはサイボウズさんを選んだ理由が凄く気になるんだけど、そこから教えてもらっていいかな?

熱田:私がサイボウズに入社したのは、失恋がきっかけなんです。

新田:えっと…それ書ける内容かな?(笑)

熱田:この際だから赤裸々に話しちゃいます!(笑)当時付き合っていた彼に「将来俺より給料稼ぎそうでツライ」っていう理由でフラれたことがあったんですよ。「え、そんな理由で?」と思ったんだけど、彼の中では“女性はこうあるべき”とか“男性はこうあるべき”という定義があったみたいなんです。男性は女性よりも稼がないといけないっていう思い込みがあって、劣等感を感じてしまったみたいなんです。私は私で、彼の中の“女性はこうあるべき”から外れたらダメなんだ、としばらくトラウマになってしまって。

周りの友達にも聞いてみたんですけど、男性は「その気持ちは凄い分かる!」って共感する人もいたり、女性は「同じような理由でフラれた人を知ってるよ!」って言う友達がいたんです。

新田:なるほど。

熱田:もちろん、その彼が酷いっていう話ではなくて、ちょっと可哀そうだなって思ってしまって。その時に、世の中には誰かが決めた“こうあるべき”という呪いに縛られている人がたくさんいるんだな、ということに気づいたんです。本当は男性よりも稼ぐ女性がいたっていいし、仕事よりも趣味の時間を大切にしたい、みたいな男性がいたっていいはずじゃないですか。そういう必要のない“こうあるべき”を失くして、もっと“自分らしく”生きられる世の中だったり、多様性を受け入れる世の中にしたいと思ったんです。

新田:サイボウズさんは、確か多様性を尊重する文化があるもんね!

熱田:そうですね!サイボウズには、「チームワークあふれる社会を創る」という理念があって、そういう社会を実現するためには、多様な人が活躍できる環境が必要で、多様な人が活躍するためには情報共有ツールが必要、という考え方をしています。サイボウズって、組織も事業も多様性を凄く大事にしている会社で、私が実現したいことと重なり合う部分があったので、入社を決めました。

新田:価値観とか考え方に共感するって大事だよね!じゃあ、入社を決めるのに迷わなかった?

熱田:迷いました(笑)サイボウズと似たような社風の外資系消費財メーカーにも内定を頂いたんですけど、内定をもらった後も、一番調べてるのはサイボウズで何か気になっちゃうんですよね。やっぱりここが好きなんだって。

新田:外見じゃなくて、最後は内面に惹かれた感じだね!

熱田:ですね!就活するときに読んだ本で、「自分の給料が半分になっても、あるいはゼロになってもやりたいって思えるか?」という言葉が書いてあって、サイボウズだったら、お金以外の理由でやりたいなって思えたんです。

新田:そこまで思える会社に出会えたことが幸せだね!ちょっと話が逸れちゃうんだけど、サイボウズさんって、複業が許可されてると思うんだけど、皆さんどんな複業してるのかな?

熱田:ほんといろんな人がいますけど、例えばカレー屋さんをやっている営業3年目の先輩もいますし、フローレンスで働いている人事部のマネージャーもいますし、執行役員の松村に関しては社長から複業をすすめられてますね(笑)

新田:凄い!ほんといろんな方がいるね。

熱田:サイボウズにとって複業は特別なものじゃないんですよね。子育てもボランティアも全てが複業で、人はみんな何かしらの複業を抱えているという考え方なんです。

新田:なるほど!いろんな人の価値観を知れるっていうのは個人的には凄く羨ましいな。

必要のない“こうあるべき”を紐解いて、もっと“自分らしく”生きられる世の中を

新田:じゃあ、ここから本題のテーマに入りたいんだけど、何でキッズラインさんで複業を始めようと思ったの?

熱田:サイボウズの志望理由と似ているんですけど、必要のない“こうあるべき”を紐解いていく仕事がしたいと思っていて。キッズラインはベビーシッターのサービスを展開しているんですけど、育児はママがするものっていう文化が根付き過ぎていると思うんです。

だから、ママだけに負担が重くのしかかっていて、ママも頑張り過ぎちゃう。世の中のママが、必要のない“こうあるべき”に縛れているような気がするんですよ。ベビーシッターさんに助けてもらうことで、負担が軽くなって、“自分らしさ”を取り戻すことができれば、笑顔が増えて育児がもっと楽しくなると思うんです。ベビーシッターサービスって1時間3,000円くらいするのが普通なんですけど、キッズラインだと1時間1,000円から利用できるから、ママも助かるし、ベビーシッターさん側も自分の好きな時間で働けたり自分で時給を設定できたりして。「ママの生き方」と「保育する側の生き方」の両方をよい意味で崩していて、こんな素晴らしいサービスを一緒に広めることができたら嬉しいなと思って。

自分自身がライターとして記事を発信することで、少しでも必要のない“こうあるべき”を紐解いていきたいですね。

新田:必要のない“こうあるべき”を紐解いて自分らしく生きる。Fledgeのコンセプトにも通じる部分があるね!確かFledgeも同じような理由で応募してくれたもんね!

熱田:そうですね!企業がもっと柔軟に働ける体制だったり、個人の生き方を尊重するような体制を作っていかないと、なかなか自分らしく生きられる世の中にはならないのかなと。

サイボウズでは、ワークスタイルを変革するには「ツール」「制度」「風土」の3つが揃わないと変革を起こせないって考えているんです。私の仕事はグループウェアという「ツール」を販売する仕事なので、営業に行くじゃないですか。そうすると、そもそも「風土」が整っていない会社が多いように感じるんです。社員にリモートワークさせるなんてとんでもない!みたいな。いくら良い「ツール」を提供しても、「風土」が整っていなかったら、ツールの価値を活かせないので、「風土」を変える仕事もしたいと思うようになって応募させてもらいました!

複業のハードルをもっと下げたい

新田:行動力が凄いね!ちなみにキッズラインさんで複業をやってみて良かったことって何かある?

熱田:結婚とか出産とか育児に関しての情報には凄くアンテナが張られるようになりましたね!だから、自然と知識が増えていって、自分が結婚したときのイメージがどんどん膨らんでいきます(笑)
仕事面でいうと文化の違い!これが一番勉強になるかな。サイボウズが500名※くらいの会社で、キッズラインが10名ぐらいのベンチャーなので、仕事の進め方ひとつとっても考え方が全然違っていて。異文化体験が好きなので、旅してる感じで楽しいですね!
※連結:516名/単体:371名(平成28年12月31日現在の従業員数)

新田:文化の違いは良い体験かもね!一つ気になるのは、今はサイボウズで週5日で仕事をしていてプラスαで複業をしていると思うんだけど、しっかり休めてるのかな?(笑)

熱田:休めてますよ!のんびり屋さんなんで(笑)

新田:そうなんだ(笑)いつ記事を書いてるの?

熱田:書きたいテーマが見つかって、書きたいなって思ったときに書いてますね(笑)理想は、休日である程度まとめて、平日の夜に編集作業をしたり、入稿作業をするイメージです。キッズラインもFledgeも、自分で目標を立てて、相談しながら進行できるので助かりますね。

新田:でも休日で書いたら遊べないんじゃない?

熱田:いや、全然遊んでますよ!仕事を理由に、プライベートで付き合っている大事な人を大事にできないっていうのは嫌なので、ほんとマイペースにやらせてもらってます。本業の仕事に理解をして下さっているのは有り難いですね。肩に力を入れて頑張り過ぎると、疲れて続かなくなっちゃうと思うんです。やりたいことだからこそ、自分の続けられるペースで進めていきたいなって思ってますね。

新田:バリバリやるのも一つのカタチだし、マイペースに進めるのも一つのカタチだよね。こうやって、多様性を受け入れられる社会を創っていきたいね。

熱田:そうですね!複業ってハードルが高いイメージが強すぎると思うんです。複業の記事とか見ると、スーパーマンみたいな複業家が出てきて、「私には無理かな」って諦めちゃう人が多いような気がしてて。でも、もっとハードルが低くても良いと思うんですよ。正社員で勤める会社を軸にして、社外活動も自分のペースでやっていく。Fledgeでいろんな働き方をしている人の取材を通して「こういう人生もあるんだ!」というのを特に同世代には伝えていきたいですね。これからの時代は、いろんなカタチの生き方や働き方があって良いと思うし、そういう社会だったり文化がもっと広がっていくべきだし、そうすれば“自分らしく”が実現しやすい世の中になっていくのかなって。

複業がもたらす本業とのシナジー

新田:10年前は複業をしている人ってほとんどいなかったと思うし、そういう意味では少しずつだけど、“自分らしく”が実現できる世の中に近づいてる部分もあるのかもね。

熱田:「副業解禁」っていう言葉は最近よく耳にするようになったけど、社会人1年目だから、“1年目らしく”複業しない方がいいんじゃないかとか、実際にどうやって始めたらいいかわからないとか、そういう人が多いと思うんです。だから、まずは一歩目を踏み出せるような、そんな記事を書いていきたいですね!

新田:同世代で言うと、やっと仕事に慣れてきたころだと思うけど、複業をオススメできる人、できない人っている?

熱田:基本的には、オススメできない人はいないですね。1年目なのに両立できるの?という心配の声をいただくこともあるんですが、それはやってみないと誰にもわからない。両立できなかったらできなかったで、タスクマネジメントをどうしたらいいかって言う学びになりますよね。行動してみて失敗したら、次にどうするかを考えればいいだけなので、堂々と失敗していいと思うんです。

新田:行動を起こさないと何も前には進まないもんね!複業を始めて、自分自身が変わったなって思うことは?

熱田:まだ始めて3ヶ月なのでそんなに多くはないんですけど、視野が広がったのかなって思いますね。仕事中だったり、私生活の中でも「あ、これは記事にできそう!」とか。あと、やりたいことができているので、自分が目指してるところに近づいている感覚はありますね!

新田:近づいている感覚があると、忙しくても充実感で満たされるよね!

熱田:それは凄く感じますね。一方で、複業やってるという周囲の目もあるし、前より成績が落ちたら「複業やってるから」って思われてしまうので、より本業での「成果」を意識できるようになったのは良かったと思います。

新田:そこは大事な部分かもね。複業やって本業の成果が落ちたら、「やっぱり」ってなっちゃう。複業を受け入れる会社としても、そこは凄く気になるところかな。

熱田:本業で安定した収入を得られているからこそ、複業で自分のやりたいことが出来てると思うんです。複業を始めてからは、今までよりも更にサイボウズに対する感謝の気持ちが大きくなりましたし、複業で得られた経験をしっかりと本業にも還元していきたいなって思ってます。

新田:じゃあ、最後に理想とする生き方・働き方があれば教えて下さい!

熱田:社会人としても営業としてもまだまだ足りないことばかりですけど、今って企業の枠を超えて共感したら、協力できる時代だと思っているので、共感するサービスを見つけたら積極的に関わっていきたいですね!

 

◎勤務先情報
社名:サイボウズ株式会社
代表者:青野 慶久
事業内容:グループウェアの開発、販売、運用
◎理念
「チームワークあふれる社会を創る」

 


【編集後記】 
必要のない“こうあるべき”を紐解いていきたいと語ってくれた熱田さん。その力強い言葉やキラキラと輝く目から、想いの強さを感じました。

また、想いを行動に移せるかどうかで、人生の充実度は変わってくるように感じます。新しい一歩を踏み出すことは“ちょっとした勇気”が必要かも知れません。踏み出した先には、“困難”が待ち構えているかも知れません。でも、自分が本当にやりたいことや、理想とすることに少しずつでも近づいているときは、ツラさよりも楽しさが勝るように思います。

熱田さんのように、やりたいことを実現する「複業」がもっと広まることで、お金では買えない豊かさを感じられる、そんな人が増えて欲しいと改めて感じることができました。

来月(2017年4月)からは、Fledgeチームのライターとしても活動してくれる熱田さんの記事にぜひ注目を!

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