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働き方を選べるという安心感。「ハタカク!」が社員に与える効果 ── 株式会社クラウドワークス

働き方を選べるという安心感。「ハタカク!」が社員に与える効果 ── 株式会社クラウドワークス

働き方を選べるという安心感。「ハタカク!」が社員に与える効果 ── 株式会社クラウドワークス

クラウドソーシング事業大手のクラウドワークスでは、2016年7月1日より、全社員を対象に副業・リモートワーク・フレックスタイムを同時に解禁。多様な働き方を実践、研究するための制度「ハタカク!」の運用を開始しています。

ここでは同社の「ハタカク!」導入に寄せる想いと、現在までに経過した期間の中で得られた気づき、そして社員に与えた効果について伺ってきました!

佐々木 翔平(ささき しょうへい)

取締役。明治大学経営学部在学中の2005年8月、株式会社アエリア(JASDAQ上場企業)に入社、財務・経営企画を担当。大学卒業後、正社員として入社し、国内外のM&A、投資案件を担当するとともにグループ会社数社の取締役に就任。2011年11月、株式会社クラウドワークス設立、執行役員に就任。2012年11月、同取締役に就任。

第1回
働き方を選べるという安心感。「ハタカク!」が社員に与える効果 ── 株式会社クラウドワークス

社内人事制度「ハタカク!」を始めた経緯

── 昨年の7月に導入されていたという「ハタカク!」ですが、内容を見ると副業・リモートワーク・フレックスタイムの3つの制度が含まれているそうですね!これらを一気に導入することに踏み切った経緯について教えてください。

佐々木 翔平(以下、佐々木):もともと私たちには「働き方革命」というビジョンがあり、新しい働き方を生み出していこうという想いを持った会社ですので、やはり自分たちもそういった働き方を体現していきたいと考えていました。

それに対して、具体的に何を導入すべきかという議論をしていたときに、実際にこういうのがあったらいいよねという意見が出てきたのが主にこれら3つだったんですね。それとやはりビジョンを社内・社外問わず浸透させていきたいという想いから、段階的に導入するのではなく1つのパッケージにまとめて導入することを決めました。

副業解禁に対する懸念はもともと無かった

── 特に副業に関しては、まだまだ導入を迷っている企業も多い印象があります。導入を検討している段階で何か懸念していたことはありませんでしたか?

佐々木:正直なところ、そこまで不安に思っていたようなことはありませんでした。その理由の一つはエンジニアを中心に自分でサービスを別に持っていて、そこから収入を得ているというような人がもともといたんですね。

規定上は一応、副業を禁止にしていましたが、「あいつは副業やってるからダメだね……」というような話は全くなかったですし、どちらかといえば今まで暗黙的にやっていたことを特に問題視しないのであれば、いっそ公に認めた方がいいよね?というやりとりの中で明文化に至りました。

あともう一つ弊社独特の観点からいうと、特にエンジニアを中心にクラウドワークス」という自社のサービスを利用して仕事を受けるというケースがあるんですね。実際に自社のサービスをいちユーザーとして使ってみて、そこで得た結果を今後の改善に繋げるという行動があるわけですが、そうなると当然そこから報酬が生まれますので、果たしてそれは副業なのか?という・・(笑)

── 確かに(笑)

佐々木:Webサービスなんかでいうと「ドックフーディング(※)」という言葉がありますが、それが副業に当たってしまうとそれもできないという話になってしまいますので、その辺の事情を踏まえても、会社として懸念するようなことはあまりなかったと思います。

(※)ドッグフーディング(dogfooding)とは、社員が自社の製品やサービスを日常的に利用すること。また、その日常的な利用の中から、自社製品のユーザービリティ確認や問題点の発見を行うこと。

副業の内容は「アプリ開発」や「イベント運営」など

── ということは、社内で副業をされている方の中には、自社サービスの「クラウドワークス」を利用してお仕事を受注されている方もいるということでしょうか??

佐々木:そうですね。サービスの改善という観点で仕事を受注してサブ的に収入を得ているという人もいれば、エンジニアが腕試し的に「クラウドワークス」を使って報酬を得ているという人もいますね。

── 実際に行われている副業の内容に関してはいかがでしょう?

佐々木:実際にやっている例としては、

・小規模の受託開発
・Webアプリケーション開発
・プログラムのレビュー
・ライター業務
・イベント運営業務
・動画制作、画像加工
・その他、細かいタスク


といったところになります。

── なるほど。やはりエンジニア関連のお仕事が多いようですね。ちなみに、佐々木さん自身は副業は…?

佐々木:特にしていないですね(笑)ただ、私はもともと役員なので副業という概念がなかったんですが、クラウドワークスに入る前はフリーランス的にいくつかの会社を掛け持ちしてやっていた時期もありましたので、個人的にもそういったことに対する抵抗は全くないです。

もちろん自社の社員でいうと、メインはあくまでもうちの会社であって欲しいと思いますが、他の場で知見を得たり収入を得たりという経験は、どんどん活発にやっていってもらったらいいんじゃないかと思っています。

「ハタカク!」を浸透させるために行ったこと

クラウドワークス佐々木翔平1

── 最近よく「副業を解禁した」というニュースを目にするものの、その後どうやって社内に定着させていくのか、会社としてどのように実態を把握していくのかといった観点も重要だと考えています。そういった点について、クラウドワークスさんではどのような取り組みをされていますか?

佐々木:社内に浸透させるための取り組みに関しては、次のようなことを行ってきました。

・制度開始にあたって全社員向けに説明会を開催
・ロゴ・ポスター・Slackアイコンの作成
・事業部ごとのヒアリング
・チーム単位での導入相談やアドバイスの実施


── 事業部ごとのヒアリング、チーム単位での導入アドバイスというは具体的にどのようなことをされているのでしょうか?

佐々木:特にリモートワークに関してですが、例えばセールスがメインのチームについては、まだ導入する段階ではないんじゃないかとか、そもそもセールスチームだとリモートという概念が合わないんじゃないかというような意見もあって、「ハタカク!」導入の初期ではリモートワーク、フレックス制度は一旦導入を見送ったという経緯があるんですね。

ただその後しばらくすると、他のチームで導入してうまくいっているようなので、自分たちもやりたいという声が上がり、じゃあそれを今後どうやって導入していくかという点について人事部と事業部で話し合って、こういうかたちでフィジビリティ(※)を始めていきましょうといったようにサポートをしてきました。

(※)フィジビリティとは、新規事業やプロジェクト、政策などが実現可能かどうかを検討するために、事前に行う調査・研究を意味する「フィジビリティスタディ(Feasibility study)」を略した言葉です。

── 社員の副業の実態を把握する点についてはいかがですか?

佐々木:「ハタカク!」を導入した昨年(2016年)の7月より、3ヶ月毎にアンケートを実施しています。

設問としては「そもそも副業やリモートワークをやっていますか?」というところに始まり、リモートワークでいうと「実感として生産性に変化がありましたか?あるとすればその理由は?」といった内容になります。

副業でいうと「実際に副業ではどういう仕事をしていますか?」とか、やっていない人に対しては、「今後は副業をやってみたいと考えていますか?」とか。逆にやれないとしたら「何が原因ですか?そもそもやりたくないと考えていますか?今の業務的にリモートワークは難しいですか?」「副業をする余裕がないのですか?」とか、そういった内容をアンケートで聞くことで、社員は今どう考えているのかを全体感として把握しています。

「ハタカク!」導入による最大のメリットは、働き方を選択できることの安心感

──「ハタカク!」を導入されて現在に至るまでの中で、特に感じる会社としてのメリットは何ですか?

佐々木:一つは先ほどのアンケート結果からいえることですが、生産性の向上ですね。リモートワークに関しては「生産性が上がった」もしくは「変わらない」という回答が全てで、「下がった」という回答がゼロだったという点ですね。実際にユーザーサポートチームであれば、自宅でやっている人の方が問い合わせへの対応件数が高いという結果も出ています。

また、ユーザーサポートのチームなどはフルリモートのメンバーも増えてきているので、物理的にオフィスで使用するスペースが少なくて済むというメリットはあるかなと思います。

あとはやっぱりアンケート結果からみても社員の満足度が非常に高くなったという点があります。その点については、例えば単純にリモートワークや副業をしたいというのもありますが、それ以上にいつでもそういう働き方を選択できるという環境に対しての「安心感」というのが大きな要因なのではないかと考えています。

── 副業に関してはいかがですか?

佐々木:アンケートの回答では、「副業で得られたことでどのようなものがありますか?」という質問に対して、

・業務で試せないことを試す機会と報酬が得られた
・ワーカーさん(※)が仕事を得ることの大変さを実感できた
・ユーザーからの意見を取得できた
・社員同士のコミュニケーションが活性化された
・他社の開発手法が参考になり、初めて使ったものがある


というような回答が得られています。

(※)「クラウドワークス」のユーザーのこと

今後はさらに「柔軟な働き方を選べる環境」の重要度が増してくる

── 最後に、実際に「ハタカク!」を導入、中でも「副業を解禁した」というところで、導入を検討している他の企業に向けて何か伝えられることはありますか?

佐々木:検討しているのであれば、ぜひ導入してみたらいいんじゃないかと思っています。正直、そこに対する懸念事項を挙げたらキリがなくて、やめておいた方がいいというのは正論と言えば正論なんですね。でも、実際に導入してみても大きな悪影響というのは出てきてないですし、それよりはそういった働き方を選択できるという「安心感」を生み出すメリットの方が圧倒的に大きいんじゃないかと思っています。ですから、そんなに心配しなくてもいいんじゃないですか?と(笑)

それにもし何かが起こったとしても、それはそれでその時々で考えればいいという気がしていて、やる前から性悪説的に考えて色々と心配するよりは、性善説に立って積極的に推進していく方がよっぽどいいと思っています。

会社の立場からみても、今後はさらに多様な人材を採用していきたいという考えがありますし、そういう選択肢を持っているからこそ接点が生まれて、一緒に仕事をするようになるというケースが増えていくんじゃないかと思っています。

逆にいえば、そういった人たちを受け入れられる体制を整えていかないと、今後はいい人に巡り合うことがより難しくなっていくと思いますし、今まで以上にそういった視点が重要になってくるのではないかと考えています。

筆者あとがき

「ハタカク!」 というネーミングをつけて、「副業」「リモートワーク」「フレックスタイム」の3つの制度を一気に取り入れたクラウドワークス。一般的な会社であれば、一つの制度だけでも検討に検討を重ねた上で、それでも導入には慎重にならざるを得ないというのが普通です。

そこを一気にまとめて取り入れることができた背景には、良いものであれば積極的に取り入れていきたいという「貪欲な姿勢」と、性善説に基いて「社員を信じる勇気」がありました。その結果、会社としては「生産性の向上」、社員としても「働く環境としての安心感」という大きなメリットを得ることができたのでした。

さて、次回は実際に「ハタカク!」の制度を活用し、副業を開始したという社員にインタビュー!副業での経験によって本業に活かされたことについて伺っています!

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第1回
働き方を選べるという安心感。「ハタカク!」が社員に与える効果 ── 株式会社クラウドワークス