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「10年間保育料無料」や「稼げる農業改革」──地方創生に挑む自治体の動きをチェック

「10年間保育料無料」や「稼げる農業改革」──地方創生に挑む自治体の動きをチェック

「10年間保育料無料」や「稼げる農業改革」──地方創生に挑む自治体の動きをチェック

人口の東京一極集中を防ぎ、地方の活性化を狙う「地方創生」。地域の魅力を高めるため、各自治体は観光振興や住みやすい環境づくりなどの施策を打ち出しています。

たとえば、空き家を改修してサテライトオフィス(※)として企業に活用してもらったり、子育て支援を充実させて若い世代を呼び込んだりするなど、さまざまなアプローチをとっています。

このコラムでは、4つの自治体の取り組みをご紹介します。

(※)企業本社などから離れた所に設置されたオフィスのこと

ITやイノベーションの発想で、町を活性化

鳥取県八頭町

▲「YAZU INNOVATION PROJECT」特設ページ

八頭町は、地方創生では名の通った自治体のひとつ。周囲を山に囲まれた自然豊かな場所にあり、歴史ある寺院も残っています。

同町が「中山間地域とイノベーターの融合によるまちの共創」をテーマ進めているのが、「YAZU INNOVATION PROJECT」です。

中山間地域とは、山あいの地域やその周辺のエリアのこと。傾斜があるなど地理的な条件から、農業には不向きと言われています。そんなデメリットを、知恵と工夫、そしてイノベーションの発想で活気づけよう、という取り組みです。

町内の廃校をリノベして「隼Lab」と呼ばれる施設をつくり、サテライトオフィスとして活用。子どもたちが遊ぶ場も用意し、地域住民の交流も図ります。

また、高齢化や過疎化に伴って生じるドライバー不足に対応するため、SBドライブ株式会社と協定を結び、2020年に向けてバスの自動運転化を目指しています。

そのほか、「魅力ある農業」、「儲かる農業」を目指し、八頭米のブランド化や果樹などの農地利用の効率化への取組みを実施。農業の後継者に向けての教育にも注力しています。

イノベーションを掲げている八頭町にふさわしく、次代を担う子どもたちへのICT教育にも積極的です。小中学校全学級に大型液晶ディスプレイとタブレット型PCをセットで整備しています。

町全体をブランド化して、優秀な若者を集める

島根県隠岐郡海士(あま)町

▲海士町ホームページ

本土から船で3時間ほどかかる、離島にある町です。人口の流出に歯止めがかからず「このままでは無人島になってしまう」と危機感を抱くほどでした。しかし、いまでは「地方創生のトップランナー」と呼ばれるほどの存在になっています。いったいなぜなのでしょうか?

大きな理由は、2002年〜2018年まで町長を務めた山内道雄氏のリーダーシップです。山内町長は積極的に改革を進め、海士町の活性化に尽力しました。たとえば、以下のような取り組みがあります。

隠岐牛のブランド化:

急峻な崖地で放牧されながら、ミネラルを含んだ牧草を食べて育つため、足腰の強くおいしい肉質牛が育ちます。黒毛和牛本来の味わいは高い人気を埃します。

島内では年間約1200頭の牛が生まれます。そのうち「隠岐牛」として徹底した飼育が行われ、市場に出回るのはわずか1割程度。幻の黒毛和牛です。

・海産物の冷凍施設をつくり、商圏を増やした:

離島のため輸送に時間を要し、鮮度面で問題がありました。鮮度をキープしたまま急速冷凍できる施設をつくり、海士町で一貫生産に成功したブランド「いわがき・春香」や、特産の「しろイカ」などを直接、都市の消費者に届ける仕組みをつくりました。

また、町の知名度が高まるにつれ、都心で活躍後に地方での生活を送る「Iターン移住者」が増加。優秀な若者が集まってきました

さらに、過疎化で生徒数が激減していた高校に島外から学生を呼び、難関大学進学を目指す「特別進学コース」や地域づくりを担うリーダーを育てる「地域創造コース」などを新設。「島留学」を打ち出しました。

いわば、島をまるごとブランド化したのが、海士町の施策なのです。

子育て世帯に手厚い支援で、若年層の人口が増加

北海道上士幌(かみしほろ)町

▲上士幌町ホームページ

十勝地方の北部に位置し、酪農や畜産が盛んな上士幌町。しかし人口は減少の一途をたどっていて、1964年~2016年の間で人口が増えたのはたった2年だけでした。

そこで町ではふるさと納税を活用し、子育てや教育環境の整備に取り組みました。町認定の保育園の保育料を10年間無償化、高校生などの医療費無料化を打ち出したのです。その結果、若い世代の転入者数が増え、人口は増加に転じました。2016年の例では、転入者全体に占める20~40代の割合は約7割と、若年層や子育て層からの人気が増しています。

また、短期間の移住体験「ちょこっと移住」ができる住居も用意されています。どんな場所がわからず住むのをためらう人には、嬉しいですよね。地方移住のインターンみたいにハードルを下げることで、町の魅力のたくさんの人に知ってもらおうというのです。

自然を満喫しながら、快適に働く

徳島県神山町

▲神山町ホームページ

地方創生ではおなじみ、「神山プロジェクト」で有名な徳島県神山町。徳島県の山奥に位置する小さな町ですが、空き家をリノベしてベンチャー企業のサテライトオフィスに充てたことで注目を集めました。

町内には高速通信網が整備されていて、ネット利用がしやすいため、都市部から研修施設などとして使うケースが増えたのです。自然が多く、ゆったりとした環境に身を置きながらオンラインで仕事をする。そんな生活が実現できます。

「日本の田舎をステキに変える!」のミッションのもと、NPO神山グリーンバレーという団体が生まれました。ここでは、神山に関する情報発信のほか、地域経済の活性化や文化の促進などを行なっています。また、「神山塾」といって、将来の活性化をリードする人材の教育も進めています。

住宅取得の支援など、ほかにも取り組みが続々

地方創生で有名な自治体の取り組みをご紹介しました。どの自治体も立地面では恵まれているとは言えないものの、デメリットをものともせずに、活性化に向けて前向きに活性化しようと努めています。

このコラムでご紹介した地域は、ほんの一部。地方への移住を勧めている自治体は多いんです。たとえば宮城県栗原市では、移住希望者に対して、住宅取得の支援をはじめとする支援制度を用意しています。

これからますます、地方の動きが面白くなりそうです!Fledgeでは、今後も地方創生の取り組みをご紹介していきます。お楽しみに!