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人のつながりが生まれるシェアオフィス。料亭を改装して作られたアートインク津山の魅力とは?-岡山県津山市

人のつながりが生まれるシェアオフィス。料亭を改装して作られたアートインク津山の魅力とは?-岡山県津山市

人のつながりが生まれるシェアオフィス。料亭を改装して作られたアートインク津山の魅力とは?-岡山県津山市

前回はつやま産業支援センター小坂さん、沼さんに津山市の企業が地域外企業との「異業種コラボをどのように作っていくか?」というお話を伺いしました。今回はつやま産業支援センターとレプタイル株式会社が共同運営している岡山県初のシェアオフィス「アートインク津山」について。レプタイル代表の丸尾さんと、実際にサテライトオフィスとして利用しているアイダメカシステム代表の丸山さんにお話を伺いました!

丸尾 宜史(まるお よしふみ)

レプタイル株式会社 代表取締役社長 岡山県出身。東京で就職するも地元で働きたい想いと家庭の事情も重なり津山市にUターン。地方企業の現状を知り、「1,000人の雇用を生むこと」をテーマにレプタイル株式会社を創業。現在では岡山県や津山市といった行政機関と連携し誘致活動や、「アートインク津山」の運営も行っている。

丸山 隆行(まるやま たかゆき)

株式会社アイダメカシステム 代表取締役 岡山県出身。製造業で使われる機械をオーダーメイドで設計・製造する岡山県屈指のモノづくり企業。また「製造業の町医者」として機械設備の往診まで行う。 アートインク津山では「丸ちゃん」、「丸さん」と呼ばれる穏やか系兄貴分。

【岡山県津山市】
人口102,896人、面積は506.33㎢あり、県全面積の約7.1%を占める。(2017年2月1日時点)
岡山県北東部に位置し、北は中国山地、南は中部吉備高原に接する、都市と自然が融合する表情豊かな地域。713年に「美作の国(みまさかのくに)」という、かつて日本の地域行政区分だった令制国ができてから1300年に渡ってこの地域の中心となり、江戸時代に森蘭丸の一番末弟である森忠政が初代城主として「津山城」を築く。現在では桜の時期になると10万人を超える観光地となる。
参考:津山市公式サイト

 行政と共により良い町づくりを

──レプタイルさんは岡山県特化型の事業を展開されていらっしゃいますよね?

丸尾 宜史(以下、丸尾): そうですね!うちは岡山県に特化した求人サイトやクラウドファウンディングなどをやってます。レプタイルは「岡山県の雇用を増やす」ことを目標に創業してまして、特に津山は僕の地元でもあるので、地元をよくする企画を通じて貢献するのがコンセプトなんです。だから地元で僕と同じくUターンやIターンで活躍されている人を取材して書籍も出してます。

──えっ?執筆活動もされてるんですか?

丸尾:これが1冊目で、もうすぐ2冊目が出ます。
書籍:地方に「かえ~る人」
岡山県内の書店やAmazonに並ぶんですけど、書店に並ぶ紙がすごく重要だと考えていて、おばあちゃん世代から中学生世代まで手にとってもらえるんですよ。地元で活躍している人を知ってもらい、次の世代に繋がっていくようなサイクルを作ることが理想なので、Webだけじゃなく、書籍も含めて普及するようにしてます。

──すごい!地元愛に溢れてますね。地域活性化となると行政と連携されるケースもあるんですか?

丸尾:はい。岡山県ともありますし、津山市ともシティプロモーションなんかは一緒にやらせてもらってます。たぶん民間企業では珍しいケースだと思うんですけど、弊社がやりたいと思っている事業が、行政の取り組みと方向性が一致していることも大きいかなと。

──アートインク津山に関しては、どういった経緯でつやま産業支援センターさんと共同運営になったのでしょうか?

丸尾:創業当初は、鏡野(かがみの)っていう隣町の古民家を改装して仕事をしていたんですが、つやま産業支援センターさんから「津山を中心に、津山の周りも巻き込んでいけるビジネスの拠点を作りたい」とご相談を頂きまして。企画をお聞きした際に「これは絶対津山に必要な場所になる」と感じたんです。是非一緒にやらせてもらいたいとお願いさせて頂きました。

──そうなんですね!ちなみに、こちらは元々料亭だったんですよね?

丸尾:そうですね!つやま産業支援センターさんから、津山への誘致活動を強化するためにシェアオフィスにリノベーションをしましょうとご提案を頂いたんです。せっかくならここで僕たちも仕事したいなと思って、2階を本社にして、1階をシェアオフィスとして2015年10月にOPENしました。

コラボレーションが生まれるシェアオフィスに

アートインク津山
──アートインク津山の特徴ってどんなところでしょうか?

丸尾:そうですね。渋い感じの古民家なんですけど、意外と骨組みはしっかりしてるんですよ(笑)

──建築の工程から説明していただけるんですね(笑)

丸尾:冗談です(笑)ここの特徴は仕切りが何もないことですね。都心だとよくコワーキングスペースといったスタイルで提供している場所もあると思いますが、うちは仕切りのないところでみんな集まってどんどん繋がっていくというのがコンセプトです。

──それは入居者同士で交流がたくさん生まれやすそう!

丸尾:U・Iターンの創業者を支援することがアートインク津山のミッションで、創業時ってやることだらけで何から手をつけていいか分からなかったりするじゃないですか。ここに来てもらえればオフィスとして使えるし、ビジネスユーザー同士の出会いの場にもなるので、その中で良いコラボが生まれてくれたら嬉しいですね。だから仕切りのないフリーなシェアオフィスにしてるんです。

──どういった企業が利用されているんですか?

丸尾:色々な業界の方に利用して頂いてますが、東京方面の会社さんだとFledgeさんにも掲載されているダンクソフトさんに使って頂いてますよ!あとは大阪が本社でうちをサテライトオフィスとして活用頂いている会社もありますし、アイダメカシステムさんみたいに岡山県内の会社が津山市の営業拠点として利用して頂くケースもあります。

アートインク津山の面白い部分なんですが、業種や職種をあまり限定していないシェアオフィスなので料理人や福祉関係の人、女性や主婦の起業家にも使って頂いたりしてますね!

──イベントなども開催されていますよね?

丸尾:そうですね。最近で言うと、昨年11月に「丸尾と回る岡山県田舎ツアー」を開催しました。岡山のいろんなとこを見つつ、最後にアートインク津山に来てもらって、サイボウズさん、ダンクソフトさん、NKアグリさんの3社で「複業」している中村龍太さんをゲストでお招きしトークイベントを行い大盛況でしたね。
ちなみに、もっと緩いイベントで言うと、「カレー部」っていうのがありまして(笑)

──カレー部?…と言いますと?

丸尾:みんなで昼間にカレーを食べようっていうのがカレー部です(笑)だいたい50人くらい集まるので近所の方からカレー屋さんと勘違いされてて(笑)参加者はアートインク内の人もいれば、外部の起業家さんにもお声掛けしているので異業種交流会みたいな感じですね。

──入居者だけでなく外部からもゲストとして参加してもらうことで、つながりが広がりそうですね。

丸尾:アートインク津山を使っていただく会社さんって基本的にはサテライトオフィスという時点で田舎に来るわけじゃないですか。田舎に来て仕事をするだけだと、ここにオフィスを構える価値が低いかなって思っていて。

ここを価値に感じる人って岡山県出身の人、津山でやる理由や情熱がある人、地理的に津山じゃないとできない事業がある人とかだと思うんですね。だからそういった人たちをつなげるのが僕の仕事で岡山県内のネットワークのハブになり、人財のハブになる、そういった役割をアートインク津山が担いたいと思ってるんです。

──ここに来たら色んな人と出会えて新しいビジネスが生まれる。そういう成功事例が増えれば、どんどん人や企業が集まってきそうですね!

丸尾:ですね!だからこそコミュニティーの質が大事なのかなと。あそこで面白いことやってるから自分も参加して何かやりたいって思える場所にして、ちゃんと人のつながりを作ってあげられる場所にすることが重要だと考えてます。

──ちなみにアートインク津山は利用するのに条件ってあるんですか?

丸尾:一応入居者には条件がありまして、
・創業準備中又は創業間もない方(概ね5年以内)
・市外の事業者でサテライトオフィスとして活用したい方
・第二創業(現在と別の事業の立ち上げ)を予定している方
・ソフト系事業(デザイン、IT、ソーシャルビジネス等)を営む方
の何れかに該当する方であれば1名あたり月々12,000円で利用可能ですね。

──貴重なお話ありがとうございました!

※今まで以上に創業希望者やクリエイターなどの様々な方々が交流出来る場にすべく、2017年4月から「インキュベーションセンター アートインク津山」に生まれ変わることが決定しました。そのため、利用料が変更になりますので追記させて頂きます。

(1)無料メンバー 会費 無料(利用毎の課金)
利用料:1回3時間1,500円、1日利用3,000円

(2)有料メンバー 月会費
月額利用料:4,000円(税別)

異業種が多いからこそ新しい発想が生まれやすい


──続いて、アートインク津山を利用されているアイダメカシステム丸山さんにお話しをお伺いしたいと思います。まずはアートインク津山を利用するキッカケって何かあったんですか?

丸山 隆行(以下、丸山):うちは本社が津山市から車で1時間ほど離れた美作市中川という場所なんですが、人よりシカの方が多いエリアとも噂されてまして(笑)

お客様は津山市内に多くいるので市内には頻繁に行くんですよ。ただ、市内までの移動時間を考えると、非効率なところがあって。例えば、10時に1件目の打ち合せをして、次は15時からってなると、この移動を含めた空白の時間がもったいないので、効率面を考えて借りることにしました。

──確かに、本社と津山の往復2時間の間にできることって結構ありますよね!

丸山:うちは機械を作ってますので、打ち合わせの合間に図面を書くことが多いんですよ。今まではファミレスとか喫茶店のネット環境や電源があるところでこっそり仕事してお茶飲んでみたいな感じだったんですね。あとは、クライアントから紙媒体で見たいっていわれることもあって(笑)

──僕も経験ありますが、印刷できるところって意外と少ないんですよね(笑)

丸山:そうなんですよ。かといって津山に拠点を構えるのも費用がかかるし・・・と思っていた時にアートインク津山さんがオープンするって聞きまして。費用も安かったので「これだ」って思いましたね!

──入居者同士の交流も盛んなんですよね?

丸山:そうですね。交流するイベントもありますし、丸尾さんが積極的に紹介もして下さるので助かってます。実際に、入居者同士でコラボレーションが生まれたりすることもありますし、異業種の方だからこそもらえる斬新なアイデアだったり。交流が多いのは、アートインク津山の最大の魅力だと思いますね!

──先ほど丸尾さんから伺いましたが、丸山さんはアートインクの兄貴的な存在だと(笑)

丸山:若い方が非常に多くいらっしゃるので、気付けばそうなっていたのかな(笑)ただ、私からすると若い人の発想を求めてたりしますし、逆に私のアイディアや経験なんかが活きることもあるんじゃないかなって思っていているので、お互いに補完し合えたらベストかなって思ってます。

──ちなみにアイダメカシステムさんは何名でアートインク津山を利用されているんですか?

丸山:今のところは私だけですね。他のスタッフは外出が少ないので、基本的には社内で仕事をしています。

──今後は利用する人を増やしていく予定ですか?

丸山:うちの場合、本社の立地条件が決して良いとは言えないので、採用面でマイナスな部分もあるんですね。一般的な会社さんとはちょっと使い方が異なるかもしれませんが、将来的には、ここも勤務地の候補にできれば、採用力が上がるので、増やすタイミングはあると思いますね。

──ちなみに利用してみて不便に感じたことってありますか?

丸山:うーん・・・ないですね(笑)やはり目的をもってここを使っていますし、人とのつながりも生まれますし、マイナスに感じたことはないですね。

──ありがとうございました。

 

【編集後記】

つやま産業支援センターさんとレプタイルさんの津山市への想いから始まったアートインク津山。津山を中心とするビジネスの拠点を創るべく、丸尾さんらしく「人と人をつなぐ場所」が出来上がりつつあり、純粋に参加したくなる魅力的なシェアオフィスだと感じました。

帰り際に丸尾さんから「田舎にいるからこそ東京の良さも再認識できた。田舎最高とかってもう古いと思う」とお話されていたの聞き、岡山県にもっと魅力的な人が集まってくるように次の一手を見据えて動かれているのかなと期待せずにいられませんでした!

今後もつやま産業支援センターさんとレプタイルさんの動きに目が離せません。