日本の未来を救うのは“人材への投資”!?政府が掲げる「人づくり革命」とは?

日本の未来を救うのは“人材への投資”!?政府が掲げる「人づくり革命」とは?

日本の未来を救うのは“人材への投資”!?政府が掲げる「人づくり革命」とは?

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私たちが住むこの日本では「働き手」が減っています。こうした現状を変えるべく、日本政府では今まで一億総活躍社会の実現や働き方改革など様々な施策に取り組んできました。そして、2017年12月新たに発表された「人づくり革命」。今回はこの人づくり革命について説明していきます。


さて、「人づくり革命」を考える前におさらいしてほしいのが、「少子高齢化」と「人生100年時代」についてです。ここで一度おさらいしてみましょう。

日本が直面している課題が「少子高齢化」。少子高齢化が進むことで、労働力人口が減ります。労働力人口が減ってしまうと新しいモノやサービスが減り、会社の業績は低下、そうすると私たち個人の収入も下がり、無駄遣いをしない=消費しなくなってしまいますよね。結果的に、景気が悪化してしまうため、日本の経済成長は難しいと考えられています。
(参考資料:5分で丸わかり!政府がすすめる「働き方改革」の全貌


そして、もう一つ直面しているのが「人生100年時代」。日本は健康寿命が世界一の長寿社会です。今後はさらに健康寿命が伸び、10年前に日本で生まれた人のおよそ約半分は、107歳まで生きるという研究結果もあるそう。
長生きすることはとても喜ばしいことですが、少子高齢化が進んでいき経済が低迷する中での長生き、どうにも生きづらい世の中になっていきそうな予感…。そんな将来に不安を抱く人も多いのではないでしょうか。

人づくり革命とは?

人づくり革命とは、簡単に言うと“人材への投資”です。
子どもや若者から社会人まで、生涯切れ目なく質の高い「教育」を受けられるように国が資金を提供してくれたり、高齢者向けの給付が中心となっている社会保障制度を、誰もが利用できる全世代型の「社会保障」に変えようとしています
上記でも説明したように、日本は今後、少子高齢化社会及び「人生100年時代」に直面します。そんな時代に直面しても、誰もが生きがいを感じながら元気に安心して生きられる社会の実現を目指すために、政府は2017年12月に新しい経済政策パッケージとして人づくり革命を打ち出したのです。

人材の投資は「教育」が鍵

人づくり革命の中で、私が特に注目したいのが「教育」です。
少子化問題の原因は色々ありますが、その一つに子育て世代の負担が大きいことが挙げられます。昔と比べ、働く女性が増えてきている一方で、子育ての負担の大きさはあまり変わっていません。そのため、仕事と子育ての両立が難しいという問題があります。それだけではなく、子どもの人数が増えれば増えるだけ、教育費などの費用がかかってしまいます。さらには保育園が子どもを受け入れられない待機児童問題まで…結果、子どもを産まないという選択に繋がってしまうのです。子育て世代にとって「教育」の場が改善されることは必要不可欠です。

また、若者から高齢者が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことができる社会をつくるためには、一生涯を通じて「質の高い教育」が必要だと政府は考えています。今や、人工知能が仕事を奪う時代になってきており、どの時代、どの年齢になっても仕事を持ち続けるためには、人にしかできないスキルを身につけ続けられる「学びの場所」が重要なのです。

そんな「教育」の観点から、人づくり革命の具体的な施策についてお話していきます。

4つの主な施策

ここでは、施策の内容を説明していきます。とはいえ、施策の説明だけでは分かりづらいので、補足説明のQ&A形式でまとめてみました。「人づくり革命」の理解を一気に深めちゃいましょう!

1.幼児教育の無償化

3~5歳までの子どもたちの多くは幼稚園、保育園、認定こども園などに通っていますが、その費用を無償化する施策です。
2019年4月から一部をスタートし、2020年4月から全面的に実施されます。

▼補足をQ&Aでまとめてみた

Q.無償化が進んでも仕事と子育ての両立は中々難しいと思うんですけど、どうなのでしょうか…?

A.働き方が変わらなければ、子育てを続けるのは難しいですよね。現在実施されている働き方改革も上手くいっている印象を感じない人も多いかもしれません。そんな課題を政府は重く受け止めているようです。
今以上にワークライフバランスを確保する取り組み、短時間勤務やリモートワークなど多様な働き方ができるような環境整備や、企業が職場復帰を確保したり女性男性問わず育児休業を取りやすくする取り組み、育児休業明けの保育の円滑な確保、病児保育の普及等を進めていく予定です。

Q.幼児教育の無償化や仕事と子育ての両立が進んでも、待機児童問題が解決されなければ何も解決しないのでは?

A.おっしゃる通り、無償化よりも待機児童の解消を最優先にすべきという声も挙がっているほど、待機児童は待ったなしの課題です。詳しい内容は下記の「待機児童の解消」の施策でお話します。

 2.待機児童の解消

2020年までに「子育て安心プラン」を実現させ、女性就業率80%に対応できる32万人分の保育の受け皿整備を行います。
幼児教育の無償化は2019年度から段階的にスタートしますが、「子育て安心プラン」は2018年度(今年)から実施されます。

また、0歳~5歳児の未就学児だけではなく、小学生を対象とした「放課後子ども総合プラン」も進めていくそうです。

▼Q&Aでまとめてみた

Q.先日子どもが生まれたのですが、子育て安心プランがどんなプランなのか興味があります!本当に安心できるプランなんですか?

A.子育て世代の人たちが安心できるようなプランを考えています。
平成30年度から平成31年度末までの2年間(遅くとも平成32年度末までの3年間)で、全国の待機児童を解消するために待機児童の受け皿約22万人分の予算を確保する予定です。また、待機児童を解消しつつ、女性就業率を80%にするために約32万人分の受け皿を、平成30年度から平成34年度末までの5年間で整備する予定です。

※この2つの目標を達成するため、具体的にどのような取り組みを行っているか知りたい方は下記の資料をチェックしてみてください。参考資料:「子育て安心プラン

Q.放課後子ども総合プランって初めて聞きました!放課後ということは小学生以上が対象なんですか?

A.そうです!放課後子ども総合プランとは、放課後も子どもが安心・安全に過ごせる場所を確保し、お父さんお母さんが安心して仕事ができるような整備を整えていくためのプランです。
保育園に通っていたお子さんが小学校に入学すると、放課後の居場所の確保が必要になってきます。学童保育という選択もあるのですが、保育園同様に定員がある場合もあり、待機児童になってしまうケースも。これが原因で、結果仕事を辞めてしまうお母さんも多いんだそう。この「小1の壁」が問題となっています。
さらに、将来有望な子どもたちの輝かしい未来には、多様な体験や活動もとても大切ですよね。
この2つを見据え、文部科学省と厚生労働省が協力し、安心・安全に子どもが放課後を過ごせる場「放課後児童クラブ」の提供と、すべての子どもを対象に地域の人たちの参画を得て放課後に学習や体験、交流活動の機会を提供する「放課後子供教室」の取り組みを行います。

※具体的にどのような取り組みを行っているか知りたい方は下記のページをチェックしてみてください。参考ページ:放課後子ども総合プランについて

3.高等教育の無償化

学びたくても学べない子どもたちを救うべく、低所得者の進学を支援するため高等教育の無償化を実現する施策です。最終学歴によって平均賃金に差がでる事実があるにも関わらず、貧しい家庭の子どもたちほど大学への進学率が低いのが現状。これでは貧困の負の連鎖が付きまとってきます。
そのため、授業料の減免措置の拡充、給付型奨学金の支援額を大幅に増やすそうです。
また、本当に支援が必要な子どもたちに対して十分な支援が行き届くように、対象は低所得世帯に限定されます。こちらの施策は、2020年4月から実施される予定です。

▼Q&Aでまとめてみた

Q.大学に進学したいのですが、高校以外の措置はないんですか…?

A.いえ、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校(以下、大学等)に交付し、学生が大学等の授業料の支払いを行う必要がないようにする施策となっています。住民税非課税世帯の子どもたちに対しては、国立大学は授業料を免除、私立大学は国立大学の授業料に加えて、私立大学の平均授業料の水準を考慮した一定の金額を加算した額の対応をします。また、入学金も免除となります。

Q.給付型奨学金って学生である私に支払われるんですか?それとも所得を持つ親に支払われるんですか?

A.学生であるアナタに支払われます。また、支援を受けている学生が、しっかりと学業に専念できるように、学生生活を送るのに必要な生活費をカバーできるような措置を取ります。

Q.息子の成績があまり良くないのですが、大学に進学したいと言っています。支援してもらえるのでしょうか…。

A.高校在学時の成績だけで支援の可否は判断はしません。本人の学習意欲があるかを確認します。
ただし、大学等への進学後は、学習状況に一定の要件を設け、この要件を満たない場合には支援を打ち切ります。単位数の取得状況やGPA(平均成績)の状況、学生に対する処分等に応じて、支給を打ち切ります。

Q.子どもが私立高等学校への入学を希望しています。私立の減免措置はさすがに難しいですよね?

A.実は、私立高等学校の授業料を実質無償化する施策も進んでいます
年収590万円未満の世帯を対象に、私立高等学校の授業料を実質無償化を可能にするための財源の確保が最大の目下とされています。
具体的な支給予定額は、平成29年度ベースで
①住民税非課税世帯は実質無償化
②年収約350万円未満の世帯は最大35万円支給
③年収約590万円未満の世帯が最大25万円支給
上記を支給できるように安定的な財源を確保して、家庭の経済状況に関係なく、子どもたちが教育を受けられるように、私立高等学校授業料の実質無償化を実現を目指しています。

4.リカレント教育

リカレント教育とは、生涯学習のこと。人生100年時代に向け、リカレント教育はより重要視されていくことでしょう。色々な場所で活躍の機会に挑戦できるような環境整備を雇用保険制度などの活用を含めて、今夏に向けて検討していくそうです。

▼Q&Aでまとめてみた

Q.リカレント教育の重要性がイマイチ分からないんですけど。生涯同じ会社で働いて、退職金もらって老後を送れれば満足だし。

A.そんな考え方では、時代に乗り遅れてしまいますよ!今まではほとんどの人が同じように、高校・大学に入学して勉強をする、新卒で会社に入って定年まで働き続け、現役を引退したら老後の暮らしを送っていましたよね。
しかし、今は多様性の時代になっています。みんながみんな右向け右をするのではなく、自分に合った生き方とそれに合ったキャリアを選択すること、そこで必要になる能力やスキルを身につけることが重要になってきます。また、冒頭でもお話したように人工知能が進出してきた今、仕事が奪われてしまう可能性もあります。昨年には、大手銀行が人工知能の導入により、1万人を解雇することが話題にもなりました。「自分の仕事は絶対に大丈夫」「大手だから一生働ける」と過信し、このような事態に遭遇したら、次に進むのには相当苦労することでしょう。いつ何が起こってもいいように生涯学び続けることが大切ですよ。

Q.チーッス。オレ、ずっとニートなんすけど、今からでも学び直しってできるんすか?w

A.できますっす。ニート、フリーター、ひきこもりの人も、家の事情で義務教育を受けることができなかった人も、自分の意志で高校・大学に進学しなかった人も、出産・育児・介護などで離職した人も、病気で生活上のハンデを抱える人も、おじいちゃんおばあちゃんも。
どんな人でも「いつでも学び直し・やり直しができる社会」をつくるべく、いくつになっても学び直しと新しいチャレンジの機会を日本は確保してくれようとしています。会社員現役世代のキャリアアップ、中高年の再就職支援、1つの学校ではなく様々な学校で得た単位を積み上げて卒業資格を認める仕組みなど、年齢・学歴・立場関係なく学び直しができることでしょう!

まとめ

このように、日本は多くの課題に向き合いながら、様々な施策に取り組んでいます。まだまだ至らない部分もあると思いますし、本当に実現されるのか不安な部分も正直あるかもしれません。
しかし、私たちが人生100年時代に向かって、少しでも豊かな暮らしができるようなキッカケを日本は与えてくれています。最初から完璧なもの、国民全員が納得のできるものを創り上げるのは中々難しいことです。ましてや時代が変われば、必要なものも変わってきます。ただ、今回の施策を見て「日本はしっかり国民の声を聞いているんだな、課題を把握しているんだな」と感じました。
何を言っても日本は変わらないと諦めてしまうのではなく、日本を変えてやるという想いでどんどん問題提起をし続けてみてはいかがでしょうか。100%を目指すことは難しくても、100%に近づく努力はできるます。与えてくれたキッカケから何が問題なのか、何が必要なのかをしっかりと思考して、自分なりに行動していくことが重要なのかもしれません。

上記に書いた施策以外にも、高齢化社会に向けた「介護人材の処遇改善」やこれらの施策を実現させるために必要な「安定財源」、消費税率引き上げに関する「財政健全化」など、「人づくり革命を進めるためのお金のアレコレ」もパッケージ資料には書かれています。
気になる方はぜひこちらをチェックしてみてください!

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